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135.紹介
しおりを挟む「詐欺だろ…」
「何が?」
にっこり笑ってあげるとスイカ頭が小さく飛び上がった。何でだろうね。
まあでも、ここ蒸し暑かったから隠さなくていいなら寧ろバレて良かったのかも?そんな訳で開き直ってフードは被らないでおく。
さて。じゃあ行きますか。
「どこにだよ」
「あそこ」
「…神殿、か?」
この地下都市の丁度中心に位置する場所にそれ──ピラミッドのような建物はあった。
用があるのは頂上。だけど頂上へ行くには当然このくっそ長い階段を登らなければならないという試練が俺の行く手を阻んでいる。
ふと、ルカの顔が浮かんだ。途端、心臓がキュウッと鳴ったような気がした。
何だろ、今の感覚。
「そ、そういやお前、年いくつなんだよ」
どしたの。何かどもってるけど。
「あんたは」
「俺は今年で二十歳だ」
「ふーん。じゃあ俺の一個上だね」
「そ…うか、十九なのか…」
何。ブツブツ気持ち悪いんだけど。
「名前!」
うるさっ。いきなり叫ばないでよ。情緒不安定なの?
「それがどうかしたの」
「まだ聞いてなかっただろ。俺は──」
「ニールでしょ。知ってる」
「そ、うだな。お、お前は?」
「アメ」
「アメ…アメ、か」
…ほんとに気持ち悪いんだけど。何か変な物でも食べたの?
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