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しおりを挟む貴族や平民でも生脚を晒すことは下品だといわれている。
しかし、生脚を出したいノーティスは常に生脚をさらす格好をして父親に怒られる日々を送っていた。
「ノーティーース!!お前はまた脚を出して!!そんなはしたない格好で外に出るな!!」
屋敷のバルコニーから父親のマティスが叫ぶ。
「お父様!!僕はただ長いズボンがはきたくないだけです!!だから、どうか、家の中だけでも!!」
大きな屋敷の裏庭で愛犬のチャルと一緒に大胆にも寝そべって日向ぼっこをしていたノーティスは、お父様に見つかったと急いで外に逃げ出そうと大股で走り出した。
「はぁ、分かった。分かったからそんなに大股で逃げるな。見えてしまうだろ」
そのまま屋敷の外に逃げ出そうとする息子を慌てて呼び止め、仕方なく家の中でなら生脚で過ごして良いと許可をだした。
息子の生脚などに興味は無いが、周りの視線を気にして父親のマティスは諭すようにノーティスを叱りつける。
「お父様!」
ようやく認めてくれたと、ノーティスは感激し足を止めた。
「それに、長いズボンが嫌ならせめて短パンにしてくれ!どうしてスカートなんだ!!というか、何処で買った」
「自分で作りました!!」
よくぞ聞いてくれましたと、少し自慢げな顔で父親のマティスを仰ぎ見、片手でブイサインを掲げた。
息子のそんな態度に呆れてしまい、言葉もなくバルコニーから離れていくマティス。
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