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俺は時を超える
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「夢の中で、駿也さんと飲んでいたんです。」
望がペットボトルの水を一口飲んで呟いた。そういえば、さっきも夢かと思ったと言っていた。俺の夢か……悪くない。
「……そうか。」
「美味しかった。」
「何を飲んでた?」
「俺はカルピス酎ハイ。駿也さんは……何だろう。ウイスキーかな?俺が2杯目のカルピス酎ハイを頼んだ時、渋い顔してた……。」
「ま、するだろうな。」
基本甘いものはあまり飲まない。けど、甘い物好きな望は嫌いじゃない。
「夢の中で、どんな話をしてたんだ?」
「駿也さんが、いろいろ聞いてきて……困ってました。」
「いろいろ?」
さりげなく聞きかえした事を後悔した。
「彼女いるのか、とか……。」
その瞬間、ペットボトルの水を持つ指先から、痺れが全身に広がった。この話題は続けたくない。でも話を急に変えるのも不自然だ。咄嗟に自分の取るべき言葉を選択する。
「それで?……いるのか?」
耳を塞ぎたくなるような思いで聞いてみる。心臓が肋骨を速いリズムで打ち出していた。
「いないですよ。今までいた事がないんです。」
「……うそ……」
思わず思っている事が口について出た。だって、学校でいつも一緒の小さい女の子は?女の子が増える時はあっても、必ず望のそばにあの子がいた。
「本当です。仲のいい子はたくさんいるけど、どうしても彼女って感じにならないんですよね。……何でだろ?」
「そうだな……。」
じゃあ、あのキスしていた相手は?あれは絶対に望だった。キスも絶対にしていた、間違いない。でも、この雰囲気……。付き合ってもない子とキスしてたのか?
「駿也さんはモテるって聞きました。」
「そうでもない。俺はずっと片想いだ。」
今、言いたい。一年近く、望を追っていたって。キスのことについても聞きたい。だが、俺が姿を晦ますのは3日後だ……。
「望。」
「はい?」
「俺、9月から1ヶ月ほど、親父の会社の手伝いでちょっとだけ遠くに行くんだ。帰ってきたら……一緒に飲まないか?」
望の顔を見ると、一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに笑顔になった。
「いいですね。正夢になる。俺が甘いのばかり飲んでも引かないでくださいよ!?」
「大丈夫だ。分かっているから。」
俺も自然に笑顔になる。1ヶ月後。楽しみだ。
2人同時に立ち上がる。そこから望は、結構しっかりとした足取りで歩いていた。バイトのことや、今とっている講義の話をしながら、店からゆっくりと歩き続けた。
20分ほど歩いたところに望の家はあった。2階建てのわりと新しい家だ。ここに毎日望は帰っている……。
「じゃ、手伝いが終わって帰ったら連絡する。」
俺の言葉で望がハッとした顔をした。
「駿也さん、携帯の番号教えてください。」
ああ、そうだ。まだ望の電話番号すら知らなかったんだ。その場で番号を交換して登録する。すぐに無料の連絡アプリにも通知がきた。
「おおっ!アイコンいいっ!」
俺のアイコンは、望が初めて会った時に来ていた黒Tシャツの別バージョンのものだ。望は……。
「……犬を飼ってるのか?」
望のアイコンは、長い茶色の毛を靡かせているコリーの写真が使ってあった。
「いや……ちょっとこの犬……カッコいいなって……。」
何故か望が赤くなり、小さな声で呟いた。
望がペットボトルの水を一口飲んで呟いた。そういえば、さっきも夢かと思ったと言っていた。俺の夢か……悪くない。
「……そうか。」
「美味しかった。」
「何を飲んでた?」
「俺はカルピス酎ハイ。駿也さんは……何だろう。ウイスキーかな?俺が2杯目のカルピス酎ハイを頼んだ時、渋い顔してた……。」
「ま、するだろうな。」
基本甘いものはあまり飲まない。けど、甘い物好きな望は嫌いじゃない。
「夢の中で、どんな話をしてたんだ?」
「駿也さんが、いろいろ聞いてきて……困ってました。」
「いろいろ?」
さりげなく聞きかえした事を後悔した。
「彼女いるのか、とか……。」
その瞬間、ペットボトルの水を持つ指先から、痺れが全身に広がった。この話題は続けたくない。でも話を急に変えるのも不自然だ。咄嗟に自分の取るべき言葉を選択する。
「それで?……いるのか?」
耳を塞ぎたくなるような思いで聞いてみる。心臓が肋骨を速いリズムで打ち出していた。
「いないですよ。今までいた事がないんです。」
「……うそ……」
思わず思っている事が口について出た。だって、学校でいつも一緒の小さい女の子は?女の子が増える時はあっても、必ず望のそばにあの子がいた。
「本当です。仲のいい子はたくさんいるけど、どうしても彼女って感じにならないんですよね。……何でだろ?」
「そうだな……。」
じゃあ、あのキスしていた相手は?あれは絶対に望だった。キスも絶対にしていた、間違いない。でも、この雰囲気……。付き合ってもない子とキスしてたのか?
「駿也さんはモテるって聞きました。」
「そうでもない。俺はずっと片想いだ。」
今、言いたい。一年近く、望を追っていたって。キスのことについても聞きたい。だが、俺が姿を晦ますのは3日後だ……。
「望。」
「はい?」
「俺、9月から1ヶ月ほど、親父の会社の手伝いでちょっとだけ遠くに行くんだ。帰ってきたら……一緒に飲まないか?」
望の顔を見ると、一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに笑顔になった。
「いいですね。正夢になる。俺が甘いのばかり飲んでも引かないでくださいよ!?」
「大丈夫だ。分かっているから。」
俺も自然に笑顔になる。1ヶ月後。楽しみだ。
2人同時に立ち上がる。そこから望は、結構しっかりとした足取りで歩いていた。バイトのことや、今とっている講義の話をしながら、店からゆっくりと歩き続けた。
20分ほど歩いたところに望の家はあった。2階建てのわりと新しい家だ。ここに毎日望は帰っている……。
「じゃ、手伝いが終わって帰ったら連絡する。」
俺の言葉で望がハッとした顔をした。
「駿也さん、携帯の番号教えてください。」
ああ、そうだ。まだ望の電話番号すら知らなかったんだ。その場で番号を交換して登録する。すぐに無料の連絡アプリにも通知がきた。
「おおっ!アイコンいいっ!」
俺のアイコンは、望が初めて会った時に来ていた黒Tシャツの別バージョンのものだ。望は……。
「……犬を飼ってるのか?」
望のアイコンは、長い茶色の毛を靡かせているコリーの写真が使ってあった。
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何故か望が赤くなり、小さな声で呟いた。
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