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2:良太とその後
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「田崎さん! おはようございます! 次、体育ですか?」
田崎さんの目の前まで行って声をかける。田崎さんは結構頻繁に一緒にいる背の高い男の人と並んで立っていた。2人とも背が高い。田崎さん……ジャージ似合いすぎだろ。有名なスポーツメーカーの黒いジャージの上着の中に見えるのは、グレーのTシャツ? 色合いもバッチリ。髪は長いのに重苦しくない。この髪、やっぱりいいな。
「ああ。おはよ。」
この声! 俺には出せない低い声。田崎さんの短い言葉が全身に染み渡るような気がした。隣の人は珍しいモノでも見るような顔で俺たちを見ている。黒いサラサラヘア。この2人、サラサラコンビだ。
「朝から体育ってキツイですよね。体が全然温まらなくて……。」
「そうだな。」
いや、体は大分温まった。ボールを受け続けた腕も、手の先も。ただ足先だけ冷たい。体育館のヒーターが使い物にならないぐらい今日は冷え込んでいる。俺が冷え性なわけじゃないよな?
「足、どうかしたのか?」
田崎さんに言われて気づく。今日は左の足首を軽く捻った。少しだけ違和感があるが、どうって事ない。このくらいなら、2、3日ですっかり治るレベルだ。
「あ、これですか?さっきちょっとだけ捻っちゃって……。でもなんていうことありません、高2の時に友達が左足の靭帯やっちゃった事に比べれば。」
「靭帯?」
「球技大会のバレーボールで。俺の事庇ったんですよね……。俺、バレーボール結構得意なんです。今も熱が入っちゃって。」
あの時、確かに駿也が俺の事を庇って怪我をした。まるで俺が怪我をするのが分かっていたようなタイミングで突き飛ばされた。……駿也、今は足大丈夫なのかな……。
「田崎さんも、お隣の方も運動できそうですね。いいなあ、俺もそのぐらい背が欲しかったっ!」
「今泉だよ。……君は……望くんだっけ? 前にも会ったよね?君明るいねー。」
サラサラヘアの黒髪さんの方を向いて話しかけると、田崎さんより高い声で返事を返された。今泉っていうんだ。同じような背の高さでも、声の質が全然違う。やっぱり俺は、田崎さんの……この駿也に似た声の方が心地いい。
「ははっ! よく脳天気だって言われます。じゃ、頑張ってくださいっ!」
久しぶりに田崎さんと話ができた。胸のあたりがホカホカしている。もっと話をしていたい気分だけど、次の講義に遅れちゃう。っつうか、もう遅刻確定だ。体育館からB棟までは結構遠い。ま、次のドイツ語は先生が甘いから、どうって事ないか? 俺は、誰もいなくなった更衣室に飛び込むと、速攻で着替えようとロッカーの鍵を開けた。
田崎さんの目の前まで行って声をかける。田崎さんは結構頻繁に一緒にいる背の高い男の人と並んで立っていた。2人とも背が高い。田崎さん……ジャージ似合いすぎだろ。有名なスポーツメーカーの黒いジャージの上着の中に見えるのは、グレーのTシャツ? 色合いもバッチリ。髪は長いのに重苦しくない。この髪、やっぱりいいな。
「ああ。おはよ。」
この声! 俺には出せない低い声。田崎さんの短い言葉が全身に染み渡るような気がした。隣の人は珍しいモノでも見るような顔で俺たちを見ている。黒いサラサラヘア。この2人、サラサラコンビだ。
「朝から体育ってキツイですよね。体が全然温まらなくて……。」
「そうだな。」
いや、体は大分温まった。ボールを受け続けた腕も、手の先も。ただ足先だけ冷たい。体育館のヒーターが使い物にならないぐらい今日は冷え込んでいる。俺が冷え性なわけじゃないよな?
「足、どうかしたのか?」
田崎さんに言われて気づく。今日は左の足首を軽く捻った。少しだけ違和感があるが、どうって事ない。このくらいなら、2、3日ですっかり治るレベルだ。
「あ、これですか?さっきちょっとだけ捻っちゃって……。でもなんていうことありません、高2の時に友達が左足の靭帯やっちゃった事に比べれば。」
「靭帯?」
「球技大会のバレーボールで。俺の事庇ったんですよね……。俺、バレーボール結構得意なんです。今も熱が入っちゃって。」
あの時、確かに駿也が俺の事を庇って怪我をした。まるで俺が怪我をするのが分かっていたようなタイミングで突き飛ばされた。……駿也、今は足大丈夫なのかな……。
「田崎さんも、お隣の方も運動できそうですね。いいなあ、俺もそのぐらい背が欲しかったっ!」
「今泉だよ。……君は……望くんだっけ? 前にも会ったよね?君明るいねー。」
サラサラヘアの黒髪さんの方を向いて話しかけると、田崎さんより高い声で返事を返された。今泉っていうんだ。同じような背の高さでも、声の質が全然違う。やっぱり俺は、田崎さんの……この駿也に似た声の方が心地いい。
「ははっ! よく脳天気だって言われます。じゃ、頑張ってくださいっ!」
久しぶりに田崎さんと話ができた。胸のあたりがホカホカしている。もっと話をしていたい気分だけど、次の講義に遅れちゃう。っつうか、もう遅刻確定だ。体育館からB棟までは結構遠い。ま、次のドイツ語は先生が甘いから、どうって事ないか? 俺は、誰もいなくなった更衣室に飛び込むと、速攻で着替えようとロッカーの鍵を開けた。
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