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2:駅前のコンビニ
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ジリジリジリジリ……
「やったー! 終わったっ!」
今年度最後のテストが終わった。明日から春休み。テストの結果なんてどうでもいい。たぶん単位は全部くるだろうし。
「望、学食行く?」
答案用紙を教授が待つ黒板前に持っていき、席に戻る途中で浩己に問いかけられた。
「行く行く! 唐揚げ食べたい。」
「また唐揚げ?」
「他のはないの?」
近くに来ていた友希と美久ちゃんが話しかけてきた。
「ナイナイ。唐揚げがいい。」
学食へ行こうと2人も誘って荷物をまとめた。
「何食べようかなあ。」
「私、親子丼あったら食べたいな。丼物、毎日違うわよね?」
みんなで昼飯の事を話しながら、E棟の扉を開け外に出る。学食の方に歩き始めると、前から高身長の2人が歩いて来るところが見えた。
『田崎さん……!!』
隣を歩いているのは、前に体育館で会った人だ。確か今泉とかいう……。田崎さんの髪はまた伸びて、目と眉が時々見え隠れしていた。相変わらずサラサラだ。こげ茶色のタートルネックのインナーが良く似合ってる。
「田崎さん! こんにちはっ。帰りですか?」
「……ああ。またな。」
田崎さんは一瞬立ち止まり、俺の声に驚いたような顔をしてこちらを見た。ぐるっと俺たち全員に視線をよこして一言だけ呟いてまた歩いて行ってしまった。
『お昼は食べないのかな?』
結構素っ気なかったのが少しだけ寂しい。振り返って2人の背後を見送る。この先は学食とは反対方向、駅まで続く道だ。田崎さんも午前中でテストが終わったのかもしれない。駅前にある食堂かなんかで、今泉さんとお昼を食べるのかもしれない。
『最近、まともに話せてないな。』
学部も学年も違うんだから、滅多に会えないのはしょうがない。最近は学食で見かけても、席が遠いか、こんな風にすれ違うだけか……。
「望君、どうかした?」
立ち尽くしている俺に、友希が訝しげな視線を投げてよこした。
「あ? ああ、何でもない。そういえば、カフェのバイト、春休みどうするの?」
俺は田崎さんから目を離し、どうという事ない話題を振って、学食への道をたどり始めた。遠くを経済学部組の3人が歩いているのが見える。伸一と雅人と……良太だ。今日は合流するか? それとも別か?
最近良太もよく学校で見かけるようになった。けれど、以前のように昼食を一緒にとる事は無くなっていた。別に一緒でもいいけど、という自分と、一緒じゃなくてどこかホッとしている自分と……結構複雑な気持ちが交代で押し寄せている。やっぱり、普通に戻るには、少しだけ時間が必要かもしれない。
「春休みはバイト頑張るわよ。長時間できて稼ぎ時じゃない? お客さんも極端に少なくなるし……。」
友希の言葉で、そこからみんなのバイトについて盛り上がっていったが、はっきり言ってどうでも良かった。それよりもさっき見かけた、田崎さんの後を追いかけて話しかけたい衝動を抑えるのがやっとだった。
『はあっ……もっと田崎さんと親しく話ができるようになりたいな。』
友だちの話を聞くフリをしながら、そんな事を考えていた。
「やったー! 終わったっ!」
今年度最後のテストが終わった。明日から春休み。テストの結果なんてどうでもいい。たぶん単位は全部くるだろうし。
「望、学食行く?」
答案用紙を教授が待つ黒板前に持っていき、席に戻る途中で浩己に問いかけられた。
「行く行く! 唐揚げ食べたい。」
「また唐揚げ?」
「他のはないの?」
近くに来ていた友希と美久ちゃんが話しかけてきた。
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学食へ行こうと2人も誘って荷物をまとめた。
「何食べようかなあ。」
「私、親子丼あったら食べたいな。丼物、毎日違うわよね?」
みんなで昼飯の事を話しながら、E棟の扉を開け外に出る。学食の方に歩き始めると、前から高身長の2人が歩いて来るところが見えた。
『田崎さん……!!』
隣を歩いているのは、前に体育館で会った人だ。確か今泉とかいう……。田崎さんの髪はまた伸びて、目と眉が時々見え隠れしていた。相変わらずサラサラだ。こげ茶色のタートルネックのインナーが良く似合ってる。
「田崎さん! こんにちはっ。帰りですか?」
「……ああ。またな。」
田崎さんは一瞬立ち止まり、俺の声に驚いたような顔をしてこちらを見た。ぐるっと俺たち全員に視線をよこして一言だけ呟いてまた歩いて行ってしまった。
『お昼は食べないのかな?』
結構素っ気なかったのが少しだけ寂しい。振り返って2人の背後を見送る。この先は学食とは反対方向、駅まで続く道だ。田崎さんも午前中でテストが終わったのかもしれない。駅前にある食堂かなんかで、今泉さんとお昼を食べるのかもしれない。
『最近、まともに話せてないな。』
学部も学年も違うんだから、滅多に会えないのはしょうがない。最近は学食で見かけても、席が遠いか、こんな風にすれ違うだけか……。
「望君、どうかした?」
立ち尽くしている俺に、友希が訝しげな視線を投げてよこした。
「あ? ああ、何でもない。そういえば、カフェのバイト、春休みどうするの?」
俺は田崎さんから目を離し、どうという事ない話題を振って、学食への道をたどり始めた。遠くを経済学部組の3人が歩いているのが見える。伸一と雅人と……良太だ。今日は合流するか? それとも別か?
最近良太もよく学校で見かけるようになった。けれど、以前のように昼食を一緒にとる事は無くなっていた。別に一緒でもいいけど、という自分と、一緒じゃなくてどこかホッとしている自分と……結構複雑な気持ちが交代で押し寄せている。やっぱり、普通に戻るには、少しだけ時間が必要かもしれない。
「春休みはバイト頑張るわよ。長時間できて稼ぎ時じゃない? お客さんも極端に少なくなるし……。」
友希の言葉で、そこからみんなのバイトについて盛り上がっていったが、はっきり言ってどうでも良かった。それよりもさっき見かけた、田崎さんの後を追いかけて話しかけたい衝動を抑えるのがやっとだった。
『はあっ……もっと田崎さんと親しく話ができるようになりたいな。』
友だちの話を聞くフリをしながら、そんな事を考えていた。
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