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第五話 怒ってしょげて
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「聞いて、フィー! ひどいのよ!」
昨日フィーと出会った建物沿いの花畑で、憤慨した私は彼女へ訴えます。
「昨日、私の部屋へ伯爵閣下が運び入れさせたもの、何だと思う? 大量の本よ! 難しい本ばかり!」
私はいい加減、ラポール伯爵へこう言わなければならないかもしれません。
「私は学生じゃないわ! 師として仰いでいるわけじゃなくて、ラポール伯爵には嫁いだの!」
沸々とした怒りというより子ども扱いされてぷんすかしている私は、別に自分の幼さを指摘されて腹が立っているわけではありません。
ただ——私の立場の曖昧さを、誤魔化されているようにも思えたのです。
契約であっても結婚した以上、かりそめでもラポール伯爵夫人として存在したいのに、それを許されていないように感じたから。
フィーは私をなだめつつ、ラポール伯爵の真意をそれとなく語ります。
「まあまあ、伯爵は奥様がそれらを読めると思われてのお心遣いでしょう、きっと」
「ありえないわ。プレゼントならもっと気の利いたものをいただきたかった! せめて、お菓子とか、そういうものを……はあ」
怒りが引っ込み、落ち込みが心に流れ込んできて、私はうつむきます。
ラポール伯爵にレディとして扱われたいという気持ちの結果、アクセサリは高価だから代わりにお菓子とか、などと言ってしまったあたり、私自身幼さは自覚しているのです。
もし私が大人で、貴婦人だったなら、白い結婚だとしてもちゃんと扱われていたかもしれないのに、と。
そんな私へ、フィーは青いジャケットのポケットから取り出した小瓶を手に握らせました。
「代わりと言っては恐縮ですが、こちらを。私の使っているものと同じ、ヘアオイルです」
私は、フィーより小さな手に収まった小瓶をまじまじと眺めます。
ツバキのヘアオイル、とだけ書かれた小さな紙が貼ってある透明なガラス小瓶には、薄い黄金色の液体が詰められていました。金属のボトルキャップには小さなスポイトまで付いていて、慣れない私でも使いやすい形です。
予想外のプレゼントを見た途端に感激し——全然貴婦人らしからぬ現金そのものの態度ですが——とにかく私は、嬉しくてたまりません。
「これを使えば、フィーみたいに美しい髪になれるのね!?」
「肌に合えばよいのですが」
「ありがとう! さっそく試してみるわ!」
善は急げと言います。フィーにお礼を言って、私はそのまま屋敷に引き返しました。
私としては、フィーに自分の欲しいものをくれたこと、私自身を見てもらえたことが純粋に嬉しかったのです。プレゼントそのものもそうですが、困窮した実家では私は何かと後回しにされがちで『誰かが私のことを思って何かをくれる』という経験が少ない生い立ちの私にとって、こんなに幸せなことは滅多にないのです。
ただ、年相応といえば聞こえはいいものの、私は自分の立場や愚かさをまだ十分に理解していなかったのです。
さっき出ていったばかりの私が帰ってきたことに、出迎えた年配の執事長は驚いていました。
手にした小瓶をそっと見せて、「これで髪が美しくなるのですって」と話してしまうくらい、私は浮ついて、スキップしそうなほど上機嫌で廊下を歩いていました。
そこへ、声がかけられます。
「君が、父の新しく迎えた妻かね」
私は声のしたほうへ、振り向きました。
ラポール伯爵に似た、彼よりは若いものの年嵩のいった男性です。伯爵と違い、少し緊張感を含んだ声色をして、厳しそうな印象を受けます。
私は立ち止まり、見知らぬ人物が誰であるかをおおよそ察して、答えました。
「ラポール伯爵の……」
「長男のベルナールだ。初めまして」
王都にいるはずの、ラポール伯爵の長男ベルナール氏が私の目の前に立っていました。
やはり、ラポール伯爵を心配してやってきたのでしょうか。私を映すその鋭い目には、警戒の色が滲んでいます。
私は努めてゆっくりと、会釈をしました。
「これは失礼いたしました。私、アルビナと申します。ラポール伯爵にはお世話になっておりますが……決して、とても私のような若輩者が伯爵閣下の妻など名乗れはしないと心得ております」
それは私の本心でした。
白い結婚で、老伯爵に嫁いだだけの若い妻。結婚という契約をした以上、お飾りの『ラポール伯爵夫人』という身分は黙っていても付けられるはずなのに、ラポール伯爵以外の人々にも認められなければならないという暗黙の了解はそこにあったのです。
もし伯爵の子息たちが新しい『ラポール伯爵夫人』である私の存在にNOを突きつけても、すでに公的書類にも記されている以上、公的身分に問題ありません。
しかし、家族の問題には、次世代のラポール伯爵家を継ぐ立場として強い異議を唱えられるのです。場合によっては『自分たちの了解もなく父の後妻となった女』を認めない、すなわち貴族としてラポール伯爵家の一員としての私の存在を、彼らはラポール伯爵が隠居したあとは一切消してしまえるわけです。
私としては最悪それでもかまわないのですが、わざわざグリフィン伯爵家を支援するために結婚してくれたラポール伯爵に迷惑をかけないためにも、波風立たせず平身低頭、伯爵の子息たちの機嫌を損ねるわけにはいきません。
幸い、ベルナール氏は多少は話の分かる紳士でした。
「なるほど、自分の立場を分かっているようで安心したよ。いや、別に君を悪く思っているわけではないんだ。父の戦友の家が困っていたのだと聞けば、結婚や援助のことも仕方のないことだとこちらも理解している。無論、私だけでなく弟もね」
「お気遣い痛み入ります。ベルナール様や弟君を差し置いて何かをしようなどとは思っておりませんので、そのあたりのことは……もし伯爵閣下が何か言われても、その」
「ああ、うん、分かっているとも。父も老齢だ、何かおかしなことを言いはじめないとも限らない」
「私は実家への援助だけで十分、尽力していただけたと思っております。それ以上を求めるつもりは毛頭なく、身を慎み暮らしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」
ベルナール氏は不必要に嫌味を言うたちではないらしく、事務的にいくつか会話をして、すぐに私は解放されました。
とはいえ、さっきまで浮かれていた分、現実に引き戻されるとつらいものです。
部屋に戻って、誰もいないことを確認してから、私は床に向けて嘆息しました。
(はあ。これでいいはず。睨まれるなんてまっぴらごめんだわ。大人しくしていないと疑われて、理由をつけてひどいことになってしまうかも……どうせしばらく家には帰れないし、じっとしていよう)
ラポール伯爵もお年です。ご病気の有無はさておき、いつ異変が起きるか分かりません。
そうなると、ラポール伯爵家を追い出された私は実家に戻ることになりそうですが、果たしてあのグリフィン伯爵家に私の居場所は残っているでしょうか。
真面目な話、王都かどこか都市部で仕事を見つけたほうがまだマシかもしれません。
もっとも、私にできることといえば家事手伝いでメイドくらいです。貴族令嬢としてのラベルがなければ、実際のところそんなものです。
それが私へさらに追い撃ちをかけ、ため息を吐かせるのです。
ふと、私は手のひらに収まる小瓶を思い出しました。
せっかくフィーがくれたものです。気分転換のためにも、ドレッサーで髪を解いてから付けてみましょう。
昨日フィーと出会った建物沿いの花畑で、憤慨した私は彼女へ訴えます。
「昨日、私の部屋へ伯爵閣下が運び入れさせたもの、何だと思う? 大量の本よ! 難しい本ばかり!」
私はいい加減、ラポール伯爵へこう言わなければならないかもしれません。
「私は学生じゃないわ! 師として仰いでいるわけじゃなくて、ラポール伯爵には嫁いだの!」
沸々とした怒りというより子ども扱いされてぷんすかしている私は、別に自分の幼さを指摘されて腹が立っているわけではありません。
ただ——私の立場の曖昧さを、誤魔化されているようにも思えたのです。
契約であっても結婚した以上、かりそめでもラポール伯爵夫人として存在したいのに、それを許されていないように感じたから。
フィーは私をなだめつつ、ラポール伯爵の真意をそれとなく語ります。
「まあまあ、伯爵は奥様がそれらを読めると思われてのお心遣いでしょう、きっと」
「ありえないわ。プレゼントならもっと気の利いたものをいただきたかった! せめて、お菓子とか、そういうものを……はあ」
怒りが引っ込み、落ち込みが心に流れ込んできて、私はうつむきます。
ラポール伯爵にレディとして扱われたいという気持ちの結果、アクセサリは高価だから代わりにお菓子とか、などと言ってしまったあたり、私自身幼さは自覚しているのです。
もし私が大人で、貴婦人だったなら、白い結婚だとしてもちゃんと扱われていたかもしれないのに、と。
そんな私へ、フィーは青いジャケットのポケットから取り出した小瓶を手に握らせました。
「代わりと言っては恐縮ですが、こちらを。私の使っているものと同じ、ヘアオイルです」
私は、フィーより小さな手に収まった小瓶をまじまじと眺めます。
ツバキのヘアオイル、とだけ書かれた小さな紙が貼ってある透明なガラス小瓶には、薄い黄金色の液体が詰められていました。金属のボトルキャップには小さなスポイトまで付いていて、慣れない私でも使いやすい形です。
予想外のプレゼントを見た途端に感激し——全然貴婦人らしからぬ現金そのものの態度ですが——とにかく私は、嬉しくてたまりません。
「これを使えば、フィーみたいに美しい髪になれるのね!?」
「肌に合えばよいのですが」
「ありがとう! さっそく試してみるわ!」
善は急げと言います。フィーにお礼を言って、私はそのまま屋敷に引き返しました。
私としては、フィーに自分の欲しいものをくれたこと、私自身を見てもらえたことが純粋に嬉しかったのです。プレゼントそのものもそうですが、困窮した実家では私は何かと後回しにされがちで『誰かが私のことを思って何かをくれる』という経験が少ない生い立ちの私にとって、こんなに幸せなことは滅多にないのです。
ただ、年相応といえば聞こえはいいものの、私は自分の立場や愚かさをまだ十分に理解していなかったのです。
さっき出ていったばかりの私が帰ってきたことに、出迎えた年配の執事長は驚いていました。
手にした小瓶をそっと見せて、「これで髪が美しくなるのですって」と話してしまうくらい、私は浮ついて、スキップしそうなほど上機嫌で廊下を歩いていました。
そこへ、声がかけられます。
「君が、父の新しく迎えた妻かね」
私は声のしたほうへ、振り向きました。
ラポール伯爵に似た、彼よりは若いものの年嵩のいった男性です。伯爵と違い、少し緊張感を含んだ声色をして、厳しそうな印象を受けます。
私は立ち止まり、見知らぬ人物が誰であるかをおおよそ察して、答えました。
「ラポール伯爵の……」
「長男のベルナールだ。初めまして」
王都にいるはずの、ラポール伯爵の長男ベルナール氏が私の目の前に立っていました。
やはり、ラポール伯爵を心配してやってきたのでしょうか。私を映すその鋭い目には、警戒の色が滲んでいます。
私は努めてゆっくりと、会釈をしました。
「これは失礼いたしました。私、アルビナと申します。ラポール伯爵にはお世話になっておりますが……決して、とても私のような若輩者が伯爵閣下の妻など名乗れはしないと心得ております」
それは私の本心でした。
白い結婚で、老伯爵に嫁いだだけの若い妻。結婚という契約をした以上、お飾りの『ラポール伯爵夫人』という身分は黙っていても付けられるはずなのに、ラポール伯爵以外の人々にも認められなければならないという暗黙の了解はそこにあったのです。
もし伯爵の子息たちが新しい『ラポール伯爵夫人』である私の存在にNOを突きつけても、すでに公的書類にも記されている以上、公的身分に問題ありません。
しかし、家族の問題には、次世代のラポール伯爵家を継ぐ立場として強い異議を唱えられるのです。場合によっては『自分たちの了解もなく父の後妻となった女』を認めない、すなわち貴族としてラポール伯爵家の一員としての私の存在を、彼らはラポール伯爵が隠居したあとは一切消してしまえるわけです。
私としては最悪それでもかまわないのですが、わざわざグリフィン伯爵家を支援するために結婚してくれたラポール伯爵に迷惑をかけないためにも、波風立たせず平身低頭、伯爵の子息たちの機嫌を損ねるわけにはいきません。
幸い、ベルナール氏は多少は話の分かる紳士でした。
「なるほど、自分の立場を分かっているようで安心したよ。いや、別に君を悪く思っているわけではないんだ。父の戦友の家が困っていたのだと聞けば、結婚や援助のことも仕方のないことだとこちらも理解している。無論、私だけでなく弟もね」
「お気遣い痛み入ります。ベルナール様や弟君を差し置いて何かをしようなどとは思っておりませんので、そのあたりのことは……もし伯爵閣下が何か言われても、その」
「ああ、うん、分かっているとも。父も老齢だ、何かおかしなことを言いはじめないとも限らない」
「私は実家への援助だけで十分、尽力していただけたと思っております。それ以上を求めるつもりは毛頭なく、身を慎み暮らしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」
ベルナール氏は不必要に嫌味を言うたちではないらしく、事務的にいくつか会話をして、すぐに私は解放されました。
とはいえ、さっきまで浮かれていた分、現実に引き戻されるとつらいものです。
部屋に戻って、誰もいないことを確認してから、私は床に向けて嘆息しました。
(はあ。これでいいはず。睨まれるなんてまっぴらごめんだわ。大人しくしていないと疑われて、理由をつけてひどいことになってしまうかも……どうせしばらく家には帰れないし、じっとしていよう)
ラポール伯爵もお年です。ご病気の有無はさておき、いつ異変が起きるか分かりません。
そうなると、ラポール伯爵家を追い出された私は実家に戻ることになりそうですが、果たしてあのグリフィン伯爵家に私の居場所は残っているでしょうか。
真面目な話、王都かどこか都市部で仕事を見つけたほうがまだマシかもしれません。
もっとも、私にできることといえば家事手伝いでメイドくらいです。貴族令嬢としてのラベルがなければ、実際のところそんなものです。
それが私へさらに追い撃ちをかけ、ため息を吐かせるのです。
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