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第二十三話 状況整理したい件
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薄暗くなってきた空の下、ログハウスに辿り着くと夕食を作っているいい匂いが道にまで漂ってきていた。ラスナイトが夕食の支度をして待っているのだ。
ログハウスの中に入れば、窓を開けているにもかかわらず、香草とともに肉がオーブンの中で焼ける匂いが充満していた。食べ盛りの男子中学生にはとても食欲をそそる、肉から染み出した脂がしきりに弾ける音までして何ともたまらない。
「はぁい、ラスちゃん。元気?」
「はい! お帰りなさい、二人とも。ルネ様も夕食はいかがですか?」
「そうね、いただこうかしら。頼むわ」
「お任せください!」
ラスナイトはうきうきした足取りで、意外と小回りのきく馬の下半身を中心に動き回り、テキパキと働いていた。作り置きのお茶のポットとコップを手に、カツキとルネは邪魔にならないよう奥の部屋に場所を移し、ベッドや小さなスツールに腰掛けて、『大事な話』を始めた。
「まず、いい報告から話すわ。あなたの提案で、王国全土に広がっていた『M-Origin』を含む紫の石の無力化はほぼ実行され、成果を上げているわ。危機は未然に防がれ、これで謎の病や不作が襲うことはないでしょう。それに、このことは魔王が企んだのかもしれない、と当然疑う声は出たけれど、証拠はないわ。実際に話して確かめるまで、そこは不明よ」
カツキは胸を撫で下ろした。両手を挙げて喜ぶまでは行かずとも、予想される被害を全面回避できたことは大きな収穫だ。
「それと、肥料を与えた作物に関しては順調に生育しているそうよ。私は農業の専門家ではないから具体的な話は分からないけれど、普段よりはいい傾向にあると理解してかまわない、と報告を受けているわ。まあ、あなたのところみたいに一日で収穫できるようになったりはしていないと思うけれど」
「うんまあ、『農耕神の手』から離れてるからそれはないと思う。でも、順調そうでよかった」
「ええ、そうね。さて、もう一つ、いい報告はあるけれど……同時に悪い報告でもあるわ。例の、魔物避けミントの実験についてよ」
「どうだった?」
「植えてすぐに魔物が退散したことは確実。でも、ミントの繁殖力がとんでもなくて、この地図で言うと」
ルネはポケットから一枚の紙を取り出した。何も書かれていない、しかしすぐにルネは菱形を描き、西に当たる左に適当な円形を、菱形内部の左寄りのところに小さく丸印を入れた。即席の大陸地図の完成だ。
「ここ、大陸西半分の交通の要衝である都市付近に植えさせたんだけれど、ここを起点に恐ろしい速さで南北に流れる川の沿岸にミントが増殖しているわ。大陸を分断する勢いよ」
そう言って、ルネは丸印の右側に、大陸を縦断する線を描き足した。
それは川で、まさしく大陸を縦に走る一本の線なのだが——ルネがその周囲一センチに細かく斜線を引いていったことで、やっとカツキはその意味を理解した。
「あ、ということは! ここに、魔物が入らなくて、人間も入りづらい緩衝地帯ができたってことか!」
「そういうこと。これで一安心、実験の域を超えたものの、結果オーライよ。現状、ミントの縦断地帯ができてから、人類生存圏で魔物の襲撃による死者は報告されていないわ。越えた人間までは流石に面倒は見切れないから放っておくとして」
何とも凄まじい話である。魔物避けのミントは『農耕神の手』によって最適な肥料を作り、一緒に植えるよう指示を出していたのだが、大陸を縦断するほど増殖していくとはカツキも予想外だった。せいぜい魔物が近づかなくなることが確認できれば、とカツキは思っていたのに、植えた場所近くに大陸を縦断する大河があったせいか思わぬ嬉しい誤算だ。
魔物避けのミントは期せずして人類の安全地帯を作り出したということだが、おそらく魔物どころか人間も臭くて近寄れないだろうことはカツキも予想がつく。アイギナ村中の道を覆うほど増えただけで爽快を通り越して鼻が曲がる臭さだったのだから、川に沿ってびっしり生えたミントの大草原など想像するだけでカツキは吐きそうになっていた。
まさに『ミントテロ』、敵も味方も寄り付けなくなるほどの効果を上げたのだ。
そしてこのときのカツキはまだ知らない。ミントは近縁種との異種交配が可能で、どんどん雑種が増えていく。臭いも混ざり合って、雑草となったミントはもはやただ臭いだけの草だ。精油など作ることさえできないし、焼き払ってもまた生えてくる尋常でない生命力を誇るため、今後百年以上、人類は西方の大穀倉地帯への道を閉ざす『緑の緩衝地帯』を根絶することができないだろう。人間の業とは、ときに自らへ手厳しく返ってくるのである。
「で、ここからが悪い報告。魔王側との交渉チャンネルが見つからないのよ……」
「そもそもどうやって見つけるつもりだったの?」
「堂上リオっていうあなたと同じ英雄の一人がいるでしょう? 彼の仲間に、隠密行動の祝福を持つ子がいるらしくて」
「らしい?」
「リオが頑なに名前を明かさないのよ。誰がそうなのか、私たち側では判別できないわ。賢いわね、あの子。仲間が利用されないよう、自分を窓口にして守っているのよ。その祝福を利用して、リオが率いる小規模な英雄一行は西にある魔王の住む島、イルストリアへ秘密裏に上陸したの。そうして、土や植物だけじゃなく、情報を持ち帰ってきたわ。判明したのは……現状、イルストリア沿岸部には街も畑も何もない、見渡すかぎり未開の原野が広がっているだけの大地だということくらいよ」
つらつらつら、とルネが澱みなく喋る。頭がいい人間特有の早口で、一度では理解しきれないカツキは、自分の中で何度か咀嚼しつつ、その内容をようやく把握したあと自然と口から疑問が湧いて出た。
「魔王って何者……?」
この世界の人々は魔王の和平交渉に応じず、殺されるか殺すかの泥沼戦争へ突入した。魔王は魔物を侵攻に使って大陸の西半分をすでに占領している。リオは魔王へ適性のある作物を贈って交渉材料にしようとした。
ここまでの情報で、確実に分かることはただ一つ。
人類と魔王は、言語は通じているが、和平には至らず敵対していた。
では、その根本的な原因解消と、これから和平に至れるかどうかの話し合い、これは解決できることだろうか?
ルネは重々しく、こう言った。
「魔王というのも、あくまで人間側からの蔑称でしかないわ。本来はイルストリアの神の血を受け継いだ人類だもの」
ログハウスの中に入れば、窓を開けているにもかかわらず、香草とともに肉がオーブンの中で焼ける匂いが充満していた。食べ盛りの男子中学生にはとても食欲をそそる、肉から染み出した脂がしきりに弾ける音までして何ともたまらない。
「はぁい、ラスちゃん。元気?」
「はい! お帰りなさい、二人とも。ルネ様も夕食はいかがですか?」
「そうね、いただこうかしら。頼むわ」
「お任せください!」
ラスナイトはうきうきした足取りで、意外と小回りのきく馬の下半身を中心に動き回り、テキパキと働いていた。作り置きのお茶のポットとコップを手に、カツキとルネは邪魔にならないよう奥の部屋に場所を移し、ベッドや小さなスツールに腰掛けて、『大事な話』を始めた。
「まず、いい報告から話すわ。あなたの提案で、王国全土に広がっていた『M-Origin』を含む紫の石の無力化はほぼ実行され、成果を上げているわ。危機は未然に防がれ、これで謎の病や不作が襲うことはないでしょう。それに、このことは魔王が企んだのかもしれない、と当然疑う声は出たけれど、証拠はないわ。実際に話して確かめるまで、そこは不明よ」
カツキは胸を撫で下ろした。両手を挙げて喜ぶまでは行かずとも、予想される被害を全面回避できたことは大きな収穫だ。
「それと、肥料を与えた作物に関しては順調に生育しているそうよ。私は農業の専門家ではないから具体的な話は分からないけれど、普段よりはいい傾向にあると理解してかまわない、と報告を受けているわ。まあ、あなたのところみたいに一日で収穫できるようになったりはしていないと思うけれど」
「うんまあ、『農耕神の手』から離れてるからそれはないと思う。でも、順調そうでよかった」
「ええ、そうね。さて、もう一つ、いい報告はあるけれど……同時に悪い報告でもあるわ。例の、魔物避けミントの実験についてよ」
「どうだった?」
「植えてすぐに魔物が退散したことは確実。でも、ミントの繁殖力がとんでもなくて、この地図で言うと」
ルネはポケットから一枚の紙を取り出した。何も書かれていない、しかしすぐにルネは菱形を描き、西に当たる左に適当な円形を、菱形内部の左寄りのところに小さく丸印を入れた。即席の大陸地図の完成だ。
「ここ、大陸西半分の交通の要衝である都市付近に植えさせたんだけれど、ここを起点に恐ろしい速さで南北に流れる川の沿岸にミントが増殖しているわ。大陸を分断する勢いよ」
そう言って、ルネは丸印の右側に、大陸を縦断する線を描き足した。
それは川で、まさしく大陸を縦に走る一本の線なのだが——ルネがその周囲一センチに細かく斜線を引いていったことで、やっとカツキはその意味を理解した。
「あ、ということは! ここに、魔物が入らなくて、人間も入りづらい緩衝地帯ができたってことか!」
「そういうこと。これで一安心、実験の域を超えたものの、結果オーライよ。現状、ミントの縦断地帯ができてから、人類生存圏で魔物の襲撃による死者は報告されていないわ。越えた人間までは流石に面倒は見切れないから放っておくとして」
何とも凄まじい話である。魔物避けのミントは『農耕神の手』によって最適な肥料を作り、一緒に植えるよう指示を出していたのだが、大陸を縦断するほど増殖していくとはカツキも予想外だった。せいぜい魔物が近づかなくなることが確認できれば、とカツキは思っていたのに、植えた場所近くに大陸を縦断する大河があったせいか思わぬ嬉しい誤算だ。
魔物避けのミントは期せずして人類の安全地帯を作り出したということだが、おそらく魔物どころか人間も臭くて近寄れないだろうことはカツキも予想がつく。アイギナ村中の道を覆うほど増えただけで爽快を通り越して鼻が曲がる臭さだったのだから、川に沿ってびっしり生えたミントの大草原など想像するだけでカツキは吐きそうになっていた。
まさに『ミントテロ』、敵も味方も寄り付けなくなるほどの効果を上げたのだ。
そしてこのときのカツキはまだ知らない。ミントは近縁種との異種交配が可能で、どんどん雑種が増えていく。臭いも混ざり合って、雑草となったミントはもはやただ臭いだけの草だ。精油など作ることさえできないし、焼き払ってもまた生えてくる尋常でない生命力を誇るため、今後百年以上、人類は西方の大穀倉地帯への道を閉ざす『緑の緩衝地帯』を根絶することができないだろう。人間の業とは、ときに自らへ手厳しく返ってくるのである。
「で、ここからが悪い報告。魔王側との交渉チャンネルが見つからないのよ……」
「そもそもどうやって見つけるつもりだったの?」
「堂上リオっていうあなたと同じ英雄の一人がいるでしょう? 彼の仲間に、隠密行動の祝福を持つ子がいるらしくて」
「らしい?」
「リオが頑なに名前を明かさないのよ。誰がそうなのか、私たち側では判別できないわ。賢いわね、あの子。仲間が利用されないよう、自分を窓口にして守っているのよ。その祝福を利用して、リオが率いる小規模な英雄一行は西にある魔王の住む島、イルストリアへ秘密裏に上陸したの。そうして、土や植物だけじゃなく、情報を持ち帰ってきたわ。判明したのは……現状、イルストリア沿岸部には街も畑も何もない、見渡すかぎり未開の原野が広がっているだけの大地だということくらいよ」
つらつらつら、とルネが澱みなく喋る。頭がいい人間特有の早口で、一度では理解しきれないカツキは、自分の中で何度か咀嚼しつつ、その内容をようやく把握したあと自然と口から疑問が湧いて出た。
「魔王って何者……?」
この世界の人々は魔王の和平交渉に応じず、殺されるか殺すかの泥沼戦争へ突入した。魔王は魔物を侵攻に使って大陸の西半分をすでに占領している。リオは魔王へ適性のある作物を贈って交渉材料にしようとした。
ここまでの情報で、確実に分かることはただ一つ。
人類と魔王は、言語は通じているが、和平には至らず敵対していた。
では、その根本的な原因解消と、これから和平に至れるかどうかの話し合い、これは解決できることだろうか?
ルネは重々しく、こう言った。
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