【本編完結】役立たずと言われた「癒し」スキルで幸せになります!

ひなた

文字の大きさ
51 / 58

第五十話 その後※

※本日二話更新、一話目



「おい、あれ!」
 男が上空を指差す。そこにいたのは羽を広げ飛んでいる一匹の飛竜だった。
「なんで飛竜があんなところに」
「落ち着け。巡回か何かだろ。まだ俺たちに気づいてないだろうから、森に逃げてやり過ごすぞ」
 リーダーが僕の腕を引き、「こっちには人質もいるしな」と笑った。

 抵抗しようとしてもうまく力が入らない。縋るように空を見つめる。すると飛竜が急降下を始め、空から人が降ってきた。

 誰も反応できなかった。その人は音もなく間合いを詰め、僕の腕を掴んでいたリーダーを引き剥がした。
「まずは一匹」
 僕を庇うように立つ大きな背中。思わず抱きつきそうになるのを必死で堪える。

「私は上空にいたからよく見えていなくてな」
 顔が見えなくてもわかる、怒りを宿した声だった。その声の主はリーダーの頭を持つとそのまま引き上げ、見せつけるように掲げた。リーダーは手足をバタバタと動かし抵抗しているが、まるで意味をなしていなかった。

「これ以外にも我が伴侶に触れた者がいただろう。今すぐ名乗り出ろ。今なら片腕で勘弁してやる」
 僕は今まで彼の威圧というものの本質がよくわかっていなかった。でも今ならよくわかる。
 その場にいる全員が動けずにいた。まるで凍り付いたかのように、呼吸すらままならないという様子で、足を震わせていた。荒事に身を置いていた男達が、ひたすら恐怖が過ぎ去るまで無防備に立ち尽くしている。
 威圧スキルが効かない僕ですら声を出すことも出来ず、ただ変わりゆく状況を見つめることしかできない。あまりの怒気に僕の癒しスキルもまるで作用していなかった。

「ああ、なんだ」
 彼は一人納得した様子で頷いた。その声音に込められた怒りは先ほどより抑えられていて、誘拐犯達の緊張が少しだけ緩んだように思えた。
 ふと彼が一人一人の顔を確認するように見渡して、言った。

「全員か」
 その瞬間、得体の知れない寒気が襲い、目を見開いた。決して凄みのある声ではなかった。ただ淡々と、静かに、鋭利な殺気を誘拐犯達に向けていた。それが返って恐怖を引き立てているように思えた。

 初めに動いたのは大柄な男だった。声にならない声を上げて転がるように逃げ出す。
「ば、化け物だぁ!」
「おい、置いてくなよ!」
 それに続いて仲間達も一斉に逃げ出し、その場に残ったのは、未だ頭を掴まれたままのリーダーだけだった。

「お前がノアを」
 リーダーの男は抵抗することを諦め呻き声を上げている。よく見ると足が地面から浮いていた。
 ミシミシと音がたっているのではないかと錯覚するくらい強い力だ。頭を掴む手は血管が浮き出ている。何がとは言わないが、このまま放っておいたら割れそうな気がする。
 僕は彼の空いている腕を掴み、自分の方に引き寄せた。

「ジェラルド様! こいつら恐らく隣国を騒がせた例の誘拐犯です! 生かして話を聞かないと!」
「それもそうだな」
 ジェラルド様はリーダーを雑に空中へ放り投げた。投げられた先にはハナコがいて迷惑そうに背中で受け止めている。死んでいないとは思うが、リーダーはぴくりとも動かなかった。

「ノア」
 ジェラルド様が僕に向き直り、しゃがんで目線を合わせた。
「無事でよかった」
 彼の安堵した微笑みを見て、やっと助かったのだと実感が湧いた。肩に置かれた大きな手にはずっと求めていた温もりがあった。
 今すぐ抱きしめてほしい。そんな言葉が出かかるが寸前で止める。守られてばかりではだめだ。僕にはまだやらないといけないことがある。

「ジェラルド様、逃げ出したやつらの一人に魔物使いがいます。つきっきりで指示を出すことなく、魔力が切れるまで魔馬を操っていました。かなり高度な命令も可能だと思われます」
「ありがとう。魔物使いがいる可能性は報告に上がっていて全員に共有してある」
「犯人は四人組でしたが、仲間が潜伏している可能性があります」
「承知した。とりあえず今逃げた三人は団長が追いかけている最中だろう」
 ジェラルド様が指し示す方角を確認すると、複数の飛竜が上空を旋回していた。

「僕と一緒に捕まったエタンという少年が一人森に逃げています。ここから南の方角です。折を見てそこにある空き家に戻ってくるよう約束しましたが、いつ戻るかは不明です」
「わかった。数刻後に別働隊が到着するからそちらに任せよう」
 ジェラルド様が銀の鎖を取り出して竜笛に息を吹き込んだ。こちらに来るよう合図したのだろう。

「あの、お怪我は? あんなに高いところから飛び降りたのに」
「君の贈り物が守ってくれた。残念ながら砕け散ってしまったが」
 ジェラルド様が銀の鎖を僕に見せる。そこには僕が以前渡した衝撃吸収の魔石の残骸が引っかかっていた。

 もう我慢できなかった。僕はジェラルド様に思いっきり抱きつき、その胸に顔を埋めた。
「ジェラルド様、ジェラルド様」
 ここが僕の帰る場所なのだと強く思う。言いたいことはたくさんあるのに、ジェラルド様の名前を繰り返し呼ぶことしか出来なかった。
 ジェラルド様は僕の背中を優しくさすっていたが、やがて力強く抱きしめ返した。
「よかった……本当に、無事で……」
 その声は微かに震えていて、僕たちは別働隊が到着するまでずっと、お互いの存在を確かめるように抱き合っていた。



 誘拐事件から二週間後、僕は自室のベッドの上で暇を持て余していた。
 殴られたお腹は打撲で済んだし、極度の疲労で動けない時はあったけど、もう健康なのに周りが過保護すぎる。

 誘拐犯は四人とも全員捕まり、エタン君も無事保護された。魔物に襲撃された孤児院も兵士がいたおかげで全員怪我もなく無事だった。
 あの四人組は僕の予想通り隣国を騒がせた誘拐犯だったらしく、組織的な大規模犯罪ということで国が緊急で調査本部を設置した。ジェラルド様は隣国との交渉や調査で忙しい中、合間を縫って僕の様子を気にしてくれている。恐らくもう少ししたらこちらに来てくれるはずだ。

 ジェラルド様は調査本部で聴取される時も僕に寄り添ってくれた。
 本部の人が少しでも踏み込んだ質問をすると「おい、ノアは傷ついているんだ。もう少し慎重に質問してくれ」と逐一警告したり「思い出すだけで腸が煮えくり返る」と机の天板の端を指で千切ったりしていた。
 そのせいで前代未聞の、領主が調査本部を出禁になりかけるという騒動が起きたけど、それもなんとか回避できた。

「ノア、身体は平気か?」
 いつも通りジェラルド様が僕の様子を見に来てくれた。ただいつもと違いラフな服装だ。
「はい、もうすっかり元気になりました。ところでその服装は?」
「レジスからいい加減休めと怒られてしまってな」
 ジェラルド様は柔らかな笑みを浮かべると、ベッドに腰掛けた。先ほどより近くなった距離に胸が高鳴るが、まだ足りない。僕はジェラルド様の服の裾をそっと摘んだ。

「もっと近くに来て欲しいです」
「わかった」
 ジェラルド様が完全にベッドに上がり、二人で向かい合わせに座る。僕が左手を伸ばすと優しく握ってくれた。

 誘拐事件以降、ジェラルド様に手を握ってもらうことが増えた。寒い中ジェラルド様の温もりを求めて一晩過ごしたことが原因だと思う。
 ジェラルド様は何も言わずに僕の手を握った。僕が力を込めたら同じくらいの力で握り返してくれた。

「君と一緒に誘拐された少年から話を聞いた」
「エタン君から?」
 ジェラルド様は僕に気を遣って事件のことをあまり話さなかった。調査上どうしても必要なこと以外「無理をするな」と聞き取りをすることもなかったから珍しい。

「フロンドル家の人間は、絶対に民を裏切らない」
 はっとして思わず目を見開いた。
「君がそう言って、少年を守るため勇敢にも立ち向かったと」
「確かに言いましたけど、その」
 改めて言葉にされると恥ずかしい。あの時は必死だったから、心のまま口にしてしまった。

「ありがとう」
 ジェラルド様が僕の肩に手を置き、まっすぐな瞳を向けてきた。
「辺境伯として礼を言わせてほしい。大切な領民を守ってくれてありがとう」
「そんな、僕は何も」
 声が震える。目頭が熱くなって、視界が滲んでいく。

「私は君を誇りに思う」
 目から熱いものが流れて止まらなかった。ジェラルド様の胸に顔を埋める。
「すごく……こわくて」
「ああ」
「でも胸を張って、ジェラルド様の隣に立てるようにって、必死で」
「ああ」
「ここに戻ってこれて、よかった。ずっと、ずっと帰りたいって、それだけで」
 僕が吐き出す言葉をジェラルド様は落ち着いて受け止め、僕の背中を優しく撫でた。

 誘拐事件以来出なかった涙が堰を切ったように流れ続ける。
 僕はジェラルド様の胸の中で、子供のように泣きじゃくった。ジェラルド様は背中を撫でる手を止めることなく、僕が落ち着くまで静かに待ってくれた。

「頭痛い……」
「涙を流しすぎたのだろう。これを」
 ジェラルド様がベッドから降り、水差しからグラスに水を入れて手渡す。僕はお礼を言ってゆっくり水を飲んだ。

「あの、ごめんなさい。服を濡らしてしまって」
「かまわない。着替えがすぐそこにある」
 そう言ってジェラルド様はいきなり服を脱いだ。鍛えられた逞しい上半身が目に飛び込む。

「あ……」
 誘拐事件のせいでゴタゴタしていたけど、そもそも討伐遠征で会えない日々が続いていたのだ。
 大好きな人の身体を見て、お腹の奥が熱くなるのを感じる。
「ノア?」
 ジェラルド様が僕の様子に気づいたのか、ためらいがちに声をかける。

「あ、あの……ジェラルド様、僕」
 僕はベッドから降りてジェラルド様に抱きついた。顔を上げてジェラルド様の目を見つめる。
「怖くないのか?」
 ジェラルド様の胸に耳を当てると、彼の鼓動が伝わってきた。
「ジェラルド様になら、何をされても大丈夫です」
 そう言って僕は背伸びしてジェラルド様の鎖骨辺りに吸い付き、赤い痕をつけた。いつものお返しだ。

 ジェラルド様は身体をびくりと震わせた後、僕の頬に手を添えた。
「君を傷つけるようなことは絶対にしないと誓う」
 真剣な眼差しで告げられる真っ直ぐな言葉に、頷くことしかできなかった。ジェラルド様は僕に口付けながら丁寧に服を脱がし、優しくベッドに押し倒した。


「あっ、ゃ……そこばっかり」
「好きだろう?」
 胸の尖りを執拗に弄られ、快感に身を震わせる。片方は音を立てながら舐められ、時折軽く歯を立てられる。それだけで軽く絶頂しそうになるくらい気持ちいい。
 もう片方は指先で引っ掻いたり押し潰したりと絶え間なく刺激を与えられる。
「ああっ、だめ」
 強く抓られて頭が真っ白になった。荒くなった呼吸を整える。

「本当、可愛いな」
 ジェラルド様が汗で張り付いた髪を払いのけ、僕の額に口付けた。僕を見つめる目は穏やかで優しいのに、容赦なく快感を引きずり出す指先はどこか意地悪だ。

「ジェラルド様、もう……」
 後孔が疼いてひくつくのが自分でもわかった。僕の誘いに、ジェラルド様がいつものように四つん這いにさせようとする。
「今日はこのままの体勢で」
「後ろを向く方が苦しくないだろう?」
「だって、ジェラルド様の顔が見えないから」
 帰ってきたという実感が欲しい。ジェラルド様の顔も、目も、温もりも、全部余さず感じ取りたい。

 僕の気持ちが伝わったのか、ジェラルド様は僕を仰向けにさせたまま唇をそっと合わせた。柔らかくて温かくて、存在を確かめるような、そんなキスだった。
「膝裏を持って……そう、いい子だ」
 ジェラルド様に言われ、僕は膝裏を持って全てを晒す。ジェラルド様は香油の瓶を取って指に纏わせた。動作の一つ一つに胸が高鳴る。後ろを向いていた時とは違う期待感で頭がくらくらする。

「痛かったら言ってほしい」
 ジェラルド様のごつごつした指が穴の縁をなぞる。
「あっ……あっ」
 痺れるようなもどかしい快感ですら身体が全て拾う。やがてジェラルド様の指がゆっくりと中に侵入した。
「んんっ!」
 痛くはない。だけど身体は大袈裟に反応して、指を強く締め付けてしまう。これはしばらく時間がかかりそうだ。

「ごめんなさい、僕……」
 恥ずかしくて両手で顔を覆う。すると、ジェラルド様が空いた手で僕の手に触れた。
「大丈夫だ。時間はたっぷりある。それよりも、君の顔が見たい」
 ジェラルド様が僕の右手を取って優しく握る。僕は諦めて顔を覆っていた左手も外した。

「綺麗な目だ」
 ジェラルド様がまるで宝物のように、僕の頬を親指でなぞる。
「そんな、普通ですよ」
「私にとっては誰よりも、何よりも美しい」
 ジェラルド様はそう言って目尻に唇を落とす。
 どうしよう。顔を見ながらって言ったの失敗だったかも。ジェラルド様の甘い声が、表情が、吐息が、全部直接的に伝わってくる。
 この人、本当に僕のこと可愛いと思っているんだ。どこか他人事のように思ってしまうのは、実感がわかないからだ。

 ジェラルド様は僕の顔をゆっくりと撫でて、そのまま唇を重ねた。
 触れるだけのキスが物足りなくて自分から舌を入れる。ジェラルド様は驚きからか一瞬固まったものの、すぐに舌を絡ませてきた。
「んっ……ふ、ぅ……ん、んんっ」
「……っ、は……」
 珍しいことにジェラルド様が息を乱し顔を離した。

「年甲斐もなくがっついてしまった」
 ジェラルド様が少し困ったように口角を上げ、舌なめずりをする。その仕草があまりにも色っぽくて思わず目を逸らした。
「ノア、こっちを見て」
「あっ……」
 額に浮かぶ汗の粒が、ジェラルド様の引き締まった顎を伝って落ちる。その一滴を追うように視線が釘付けになった。一度意識してしまうと、汗の匂いまで鮮明に感じられて、ますます身体が熱くなる。

「動かすぞ」
 中に入っていた指が引っかかりもなく出し入れされる。
「あっ、ああッ……んぅ」
 一本の指に翻弄されて甘い声が抑えられない。ぐちゅっ、ぐちゅっと水音を立てて緩やかに中を責めたてる。

「ああっ、やぁ……んっ」
 指の動きに合わせて腰が揺れる。早くジェラルド様と一つになりたい。はやる気持ちとは裏腹に、ジェラルド様は丁寧な動きで後孔を柔く解していく。
「ジェラ、ルド様っ、はやく」
「早く?」
「挿れて……んあぁっ!」
 三本の指で奥をとんとんっと突かれて全身が震える。

「そろそろ良いだろう」
「んっ」
 ずるりと指が引き抜かれる。喪失感にひくつくそこにジェラルド様の先端が触れた。まるで期待するように内側が蠢き、ジェラルド様の雄を誘い入れる。
「まだ私は動いてないのに」
「だって……ああッ!」
 ジェラルド様は先端だけを入れ、浅いところをぐぽぐぽと出し入れする。時折前立腺を押したと思ったらすぐに引き抜き、生殺しのような淡い快楽に肌が粟立つ。

 奥に欲しい。奥まで埋め込んで、力強くめちゃくちゃに掻き回してほしい。
「どうされたい?」
 答えなんてわかっているはずなのに、こんな時のジェラルド様は意地悪だ。でも普段とは違う一面に気持ちが高ぶる。
「奥に、ください……」
 消え入りそうなくらい小さな声なのに、ジェラルド様は正しく拾ったようで、満足気に笑った後奥を一気に貫いた。

「あぁぁっ!!」
 待ち望んだ刺激に仰け反って達した僕を、ジェラルド様は逃してくれなかった。僕の膝裏を持ち、腰を振り立て激しい抽挿を繰り返す。
「ま、待って……んんっ」
「待たない」
 果てて敏感になっている身体を容赦なく責められて苦しいのに気持ち良すぎて、頭が真っ白になる。

「あっあっ、またイく……んっ、ああぁぁ!」
「何回でもイったらいい」
 ジェラルド様は僕が絶頂したタイミングで一度動きを止め、僕の膝裏から手を離した。そしてぴったりと上半身が重なり合うくらい身体を倒す。
 汗で濡れた肌が火照り、触れ合う場所すべてが溶けてしまいそうなほどの熱を帯びていく。もっと一つになりたくて、僕はジェラルド様の腰に足を回した。

「ノア」
「んっ、ジェラルド様」
 荒い呼吸が部屋に響く。言葉はいらなかった。互いの温もりだけで十分に通じ合えた。無言のまま唇が静かに重なる。もう呼吸音すら聞こえないくらいジェラルド様の熱に夢中になった。

「あぁ! んっ、あ、すご……んぅぅ!」
 律動が速くなり、ジェラルド様のものが中で大きくなる。彼も限界が近いようで、肌がぶつかる音が大きくなった。絶頂しても終わらない快感に頭が蕩け、さらなる快感を求めてジェラルド様の首に腕を回す。

「……っ、ノア」
「んあぁ! 中、出してっ……あんんっ! あっ、またイク!」
「くっ……」
 最奥に熱いものが叩きつけられた時、僕のものは透明な液体を吹き出した。その刺激で中もキツく締まったようで、ジェラルド様も達したようだった。
 射精している間もジェラルド様は僕を離さなかった。僕もジェラルド様にしがみつき、どちらからともなくキスをした。

 激しい情事の後の、穏やかで甘い時間。僕は誘われるように、ジェラルド様の腕の中で眠りについた。
 眠りに落ちる直前、ジェラルド様がとびきり優しい声で「愛してる」と言うのが聞こえて、僕は深い安心感に包まれた。
感想 5

あなたにおすすめの小説

田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?

下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。 そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。 アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。 公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。 アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。 一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。 これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。 小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

異世界転生してひっそり薬草売りをしていたのに、チート能力のせいでみんなから溺愛されてます

ひと息
BL
突然の過労死。そして転生。 休む間もなく働き、あっけなく死んでしまった廉(れん)は、気が付くと神を名乗る男と出会う。 転生するなら?そんなの、のんびりした暮らしに決まってる。 そして転生した先では、廉の思い描いたスローライフが待っていた・・・はずだったのに・・・ 知らぬ間にチート能力を授けられ、知らぬ間に噂が広まりみんなから溺愛されてしまって・・・!?

転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。  救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。  再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。  異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!  とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A

神子の余分

朝山みどり
BL
ずっと自分をいじめていた男と一緒に異世界に召喚されたオオヤナギは、なんとか逃げ出した。 おまけながらも、それなりのチートがあるようで、冒険者として暮らしていく。 途中、長く中断致しましたが、完結できました。最後の部分を修正しております。よければ読み直してみて下さい。

愛さないと言われた妻、侍女と出て行く

菜花
ファンタジー
お前を愛することはないと夫に言われたコレットは、その日のうちに侍女のイネスと屋敷を出て行った。カクヨム様でも投稿しています。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。