【本編完結】役立たずと言われた「癒し」スキルで幸せになります!

ひなた

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閑話 あったかもしれない未来(国王視点)

 玉座から見える精巧で荘厳な光景。見慣れているはずの景色も、今日ばかりは様子が違った。
 崩れた城壁、一部が崩落した天井。床には粉々になったシャンデリアがいたるところに散らばっている。

「貴公は何を望んでいる?」
「調印して独立を認めろ。それだけだ」
「我が知りたいのはその先の話だ」
「私は……」

 あまりの恐怖に叫び出しそうになるのを必死で耐える。肘掛けを握り込んだ指先は血が通っていない。
 この男の前では、王としての威厳も国を背負う重圧も全て吹き飛んでしまう。

「私は、あの子を救いたいだけだ」

 城内、いや王都中の人間を絶望の淵に突き落とした男の瞳は、ここにいる誰よりも深い悲しみと絶望に染まっていた。

「独立、を認める」
 臣下が息を呑む音がこちらにまで伝わる。苦渋の決断ではあるが、これ以上犠牲を出すわけにはいかない。

 無様と罵られようが、今すぐ泣いて許しを乞い、この場から逃げ出したい。守るものがなければとっくの昔にそうしていた。
 現実から逃れるため遠くを見つめた先には、日の光を反射して輝く飛竜がいた。
「美しい」
 我は目を細めて、ただひたすらその光を追いかけていた。



 文書業務になるとなぜこんなに肩が凝るのか。王とはいえこればかりはどうにもならない。
 ため息をつきながら書類をめくっていると、ある単語が目に入った。

 ジェラルド・フロンドル——我を二十一年苦しませた男の名だ。

 気がついたら手が震えていた。慌てて書類から手を離す。
 名を見ただけでこの有様とは。思わず苦笑する。
 我を恐怖のどん底に突き落としたことなど、あの男は知る由もない。こうなったのは我の予言スキルで未来を覗き見た結果だからだ。

 思えばスキルに振り回されてきた人生だった。そしてそれは死ぬまで終わらない。
 特異なスキルを持つということは、人とは違った生き方を強いられるということでもある。

 我の持つ予言のスキルは、数多ある未来の中で収束する可能性が最も高い未来を垣間見るスキルだ。
 しかし、ジェラルドがフロンドル領の独立を求め内乱を起こす未来がくることは万に一つもない。全てのきっかけとなった誘拐事件が解決したからだ。

 ノア・フロンドル。ジェラルドはこの子を救出するためだけに王国から独立し、隣国に宣戦布告をした。
 我が見た未来では、ジェラルドが隣国の各都市をしらみ潰しに調べ、ノアくんの存在が確認できなければ建物を一つ残さず焼き払っていた。
 これは推測だが、隣国への恨みというよりノアくんを探しやすくするため効率を求めてやっていた可能性が高い。そのためだけに教会まで焼き払うとは正気の沙汰ではない。あの男は常軌を逸している。

 恐怖を振り払うように報告書を読み進める。そこにはいかにしてノアくんが救出されたのか事細かに書かれてあった。誘拐事件が起きたのが半年前。これ以上詳細な報告が上がることはないだろう。

 何度読んでも感動する。刻一刻と迫る危機を脱するため諦めず行動する意志の強さ。ノアくんの勇気ある行動のおかげで誘拐事件が解決し、ひいてはジェラルドの内乱を阻止したのだ。
 今まで何度も悲惨な未来を予知してきた。予言で見られるのは数ある未来のうちの一つ。しかし、その結末を変えるのは容易ではない。回避する方法はいくつかあるが、結局は人の強い意志がないと難しい。それをノアくんはたった一人の力で変えたのだ。

 我も最悪な未来を回避するため足掻いてきた。まず男の正体を探り、それがジェラルド・フロンドルであると特定するのに約五年かかった。そこから地道に未来を潰す画策が始まった。
 予言で見た内容は誰にも話せない。話してしまうと未来を回避するために行動してしまい、事態が好転しないからだ。
 最悪を回避したいという思考に囚われて未来を狭めてしまうなんて、人間とは難儀な生き物である。そして我も見事にそのどつぼに嵌った。

 まず、ジェラルドを亡き者にすることを考えたがすぐにやめた。やつの威圧が強すぎて暗殺どころか近づくことができる者も皆無だったからだ。さすがに王の権力を持ってしても、まだ犯していない罪で貴族を処罰することはできなかった。
 次に我が画策したのはジェラルドに権力を持たせないこと。これは放っておいても問題なかった。ジェラルドの父が彼を恐れ、領政から遠ざけていたからだ。
 そしてフロンドル家に密偵を入れること。こちらは苦労したがなんとか成功した。

 このまま何事もなく終われば——そう祈っていたら、状況が一変した。
 当時の辺境伯であったジェラルドの兄が流行病により急死したのだ。後継である一人息子はまだ幼く、ジェラルドが辺境伯を継いでしまった。

 この時の絶望は言葉にできない。地獄に叩き落とされた気分だった。

 ジェラルドは辺境伯として真面目に、不正を働くことなく領政に励んだ。少しでも不正があれば処分しようと思っていた我は、その実直な姿勢に怒りがこみ上げた。
 苦肉の策で出たのが婚姻だった。ジェラルドも妻子を持てば内乱を起こす気も起きなくだろう。そのような気持ちで婚姻を強制したが、失敗に終わった。

 一人目の妻はジェラルドの子を宿す未来に絶望し自殺未遂。二人目、三人目の妻もジェラルドの威圧が原因でトラブルが起き離縁。
 四人目と五人目はジェラルドの侍従が口説き落として追い出した。密偵から報告を受けた時は血の気が引いた。なぜ止められなかったのか文書で問い詰めたら、妻の方がむしろ乗り気で難しかったそうだ。
 密偵を処分したくてもフロンドル領で働ける精神力の持ち主は貴重で、諦めるしかなかった。しばらくの間ジェラルドとその侍従への恨み言が止まらなかった。

 婚姻だけではだめだ。何か他の策をと焦っていた矢先、弟がやらかした。ジェラルドとオラーヌ家三男との婚姻話を勝手に進めていたのだ。普段はとても可愛い弟であるが、この時ばかりは手が出そうになった。
 だが他に有効な手もない。我はとりあえず弟の話に乗ることにした。
 そうしてオラーヌ家の三男はジェラルドに嫁ぎ、ノア・フロンドルとなった。


 我が悪夢のような予知を見始めたのが二十一年前、そしてノアくんは現在二十一歳。
 つまりノアくんがこの世に生を受けたからあの未来が生まれたことになる。すなわち、ノアくんが生まれた時点でジェラルドと婚姻を結ぶことが運命づけられていたというわけだ。

 我の苦労は徒労に終わった。むしろ意味がなかったと言っていい。この虚しい事実に気がついたのは三日前だが、十年は引きずるくらい辛い。

 裏を返せばそれだけ未来を変えるのは難しいということだ。
 我は最悪の未来が変わった原因に気付いてから、ノア・フロンドルに関する情報を集めて回った。誘拐事件の報告書も読み耽った。

 読み終えた後、頬に一筋の涙が流れるのを感じた。そしてノア・フロンドルという青年の生き様に敬意を覚え、救済してくれたことへの感謝の念を抱いた。

 ノアくん、いやここは敬意を込めてノアきゅんと呼ぶことにしよう。ノアきゅんは現在フロンドル領の町や村を視察するため大忙しらしい。ジェラルドを支えるため精力的に動く姿はたいへん微笑ましい。
 そういえば、そのことを報告してきた密偵が辞めたいと言い出してたな。もうジェラルドを監視する必要がないから辞めさせてもいいが、ノアきゅんに関する定期報告は欲しいところだ。そもそも王家への忠誠はどうしたという話であるが、まあ気持ちはわかる。我もノアきゅんから可愛らしく「料理長!」と呼ばれたら速攻で心変わりする自信がある。

 ジェラルドは甥に辺境伯を継がせる準備を進めているらしい。喜ばしい限りだ。一日でも早く退いてほしい。
 あの男を一言でまとめると「帰属意識皆無の辺境伯」だ。王家にとって恐怖の象徴でしかない。あそこまで王族に敬意を抱いていない貴族は他にないだろう。
 ジェラルドの父は息子にどんな教育を施したのか。貴族教育を受けていたかも怪しいくらいだ。もう亡くなった人物にとやかく言いたくないが、本当に碌でもない父親だ。


「陛下、失礼いたします」
 物思いにふけていると、ノック音のすぐ後に聞き慣れた声がした。
「ここには護衛しかいないのだから父上と呼びなさい」
「はい、一考いたします。それで、頼まれていた件ですが——」
 可愛げのない息子だ。その生真面目すぎるところは将来の王として心配なところである。

「ああ、ノアきゅんのことか?」
「ノアきゅ……ノア・フロンドルのことでしょうか? 公の場でそのような発言をしたら父上を即座に幽閉いたします」
「そんな、物騒な」
 ここであえて『父上』と呼ぶところに彼の静かな怒りを感じる。大人しくしておこう。

「ノア・フロンドルに関する報告書を確認しましたが、問題はなさそうですね」
「スキルは?」
「珍しいスキルではありますが、あの内容なら教会に目をつけられることもないでしょう」
「そうか。ご苦労であった」

 ノアきゅんの癒しスキルは実用性こそないがたいへん珍しいスキルだ。万が一教会に目をつけられてジェラルドと引き離されるようなことがあったら国家の危機になる。
 優秀な息子が特に問題ないと判断したのなら安心だ。心の中でそっと胸を撫で下ろす。

「政務が落ち着いたらフロンドル領を訪問したいと考えております」
「まさかノアくん目当てで……」
「違います。笑えない冗談はやめてください。ポールと話がしたいだけですよ」
「ああ、次期領主の」
「ええ、彼は学院の友人ですから。当主としての心構えを聞いておきたいのです」
「友人と話す時くらい肩の力を抜いてもいいと思うが」
「これでも抜いているつもりですが」

 嘘を言っている表情に見えない。本気なのか。だが、フロンドル領に行けばノアきゅんの癒しの力で、その硬すぎる表情筋も緩むことだろう。

「次の仕事がありますので、私はこれで失礼します」
 颯爽と出て行く息子の背中を見送る。相変わらず慌ただしい。もしかしたら我よりも多忙なのではないか?

 息子に負けるわけにはいかない。我も何か大きな課題に取り組まねば。
 目を閉じて頭に浮かぶのは、あの悪夢のような未来だ。もう来ることはないとわかっていても、恐怖が深く刻まれている。

 そうだ。地方貴族の子息に対する教育制度を整えることにしよう。そうしたらあの男のような、満足に貴族教育を施せない親が減るはずだ。ひいては王国の発展に繋がるだろう。

 未来への希望のおかげか、久しぶりに爽快な気分になった。まずは目の前の仕事に取り組むことにしよう。
 目を開けると大量の書類が飛び込んでくる。手に取った万年筆は、普段よりいくらか軽い気がした。
感想 5

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みんなの感想(5件)

Cる
2025.10.25 Cる

はじめまして。
最高に面白かったのでコメントを残させてください。
ノアくんが素敵でした。かわいくて優しくて心が強くて素直で大好きでした。いつまでも夫夫仲良く過ごしてほしいです。ノアくんのご家族もめちゃくちゃ面白くて最高でした。
お話も読みやすくてとても惹き込まれました。楽しい時間をありがとうございました。

2025.10.31 ひなた

ご感想ありがとうございます。ノアのことを好きになっていただけて、本当に嬉しいです。家族や夫夫の姿も楽しんでいただけて何よりです。こちらこそ、素敵な感想をありがとうございました!

解除
みみみみみ
2024.12.23 みみみみみ

完結おめでとうございます♥
ふたりが幸せそうでとても嬉しいです(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⭐️
ノアのほのぼのした雰囲気がとってもすきでした!

2024.12.28 ひなた

ご感想ありがとうございます。ふたりが幸せそうな姿を楽しんでいただけてとても嬉しいです!励みになります!

解除
ミホミホ
2024.11.13 ミホミホ
ネタバレ含む
2024.11.18 ひなた

ご感想ありがとうございます!とても嬉しいです!更新頑張ります!

解除

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