345 / 368
冒険の旅
エクスカリバー?(後編)
しおりを挟む
MkⅢの通信をご飯中だから後でと言い放って放置した私は、これで心置きなくご飯が食べられると、安心して注文用タブレットを操作する。
今日は何食べよかな~。
なんて考えながらメニューをチェックして居ると、そう言えばまだ食べた事無いメニューがあったわね。
極力自分で作る様にしてた事も手伝って、まだオートクッカーでいつでも提供されるもので食べた事が無い物が幾つかある事に気が付いてしまった。
その中でも、気になったのは、ポークチャップ。
ポークステーキをケチャップベースのソースで頂くあれだ。
何の変哲も無い、誰が作ってもそんなに味に差が出ない、筈の、それ。
でも私が作るととんでもねぇ美味くなるのだ、隠し味が有るからね、秘密の。
それを再現した奴、普段私は自分で作らない時はパスタがお手軽で多くなる傾向が有るからなかなか食べないもんだから、たまたま目に付いたコレにする事にした。
ハコンダーZ LENIがそのとても眩しい水色のボディーをこれ見よがしにくねらせながら運んで来た、うーん、我ながらこの配膳ロボは少々凝り過ぎな感があるなぁなんて思いつつ、マカンヌのネーミングセンスにも少々の疑問を感じつつ冷めた目で眺めている。
何だかなぁ、マジで。
そんなアイドルが居たとかマカンヌが言うのだが、私はアイドルとかはあんまり詳しくねぇんだっつーの。
アニメに関しては400年分位ほぼ網羅したけどさ。
まぁ、一番面白いと思って居たのはマカンヌの生きた時代に重なってたからあの変態主婦的には私はそっちにも詳しいと思い込んでたらしいのだけどねw
ポークチャップと一緒に注文した、強引に再現してみたこーらを一口、う~ん、懐かしいと言うか何と言うか。
ポークチャップも何気に私は懐かしいと思う食べ物だったりはするのだけれどね、でもあまり良い思い出では無いのが玉に瑕。
でも、うん、美味しい、私のレシピだけの事はあるよね。
ちなみにソースのレシピは秘密なので、今回はお料理教室しないからねw
汗だくで多々良の前に詰めてたからさ、コーラをお替りしながらポークチャップを頂いたら、MkⅢが煩そうだからこっちから連絡してやる事に。
「お待たせ~。」
『ねぇあんた、何あの剣、魔法剣するととんでもない事に成るじゃん。』
「お、早速試して見たんだ、面白いっしょ?」
『何かアンタに出抜かれた気分だわ、作り方教えなさい。』
「だが断る、ドワーフに教わった技術なんだぜ、良いだろ?」
『くぅ~、なんか負けた気分だわ。』
「どうせお互いに本体に情報上げちゃえば統制されて私もあんたの刀打てるようになるだろうし、私の聖剣もあんた作れるようになるんじゃない?」
『そうだろうけどさぁ、私も勿体無くて本体に情報上げて無いんだわ。』
「でしょう?だから私も上げない。」
『で?カレイラ用の聖剣、作ってくれてるんだって?』
「勿論、何ならカイエン用も作っても良いけど、アイツは全身義体だし普通のオリハルコンで良いかなっても思うわ。」
『あ、私的にもカイエンに入らないと思う、なんか物持ちが良くてさ、大事に使い込んで自分に馴染むように成長させてる?らしいよ。』
「うわ、ある意味職人だわ。」
『だからカイエンはほっといたって。』
「そうする、キースも今ので十分なんじゃ無いかな?」
「ああ、キースはね、今使ってるのが私の高周波振動ブレードの奴だから、定期的にメンテして修理してやってるからほっとくと良いわよ。』
「あんたそんなのつかわしてんの?ヤバすぎでしょう。」
『あんたの聖剣に言われたくねぇわ、何だあの切り口が鏡面仕上げな剣は、出鱈目すぎでしょうが。』
そうなのだ、あの聖剣にマナ流して使うと、岩とかぶった切って見たら切り口表面が鏡面仕上げみたいにつるっつるになるのよね・・・
「ヤッパそう思う?」
『とにかくカレイラのエクスカリバーは任せたからヨロシクな~。』
勝手に名前付けられた、っつーかまんまじゃねーか、その名前。
まぁ良いけどね。
さて、っと。
後半の形成、いっくでぇ~!
気を入れ直して後半の形成にもう4時間かけて、10歳になって身長も伸びて来たカレイラの為のこれまで以上の細身のロングソードを打ち出し、仕上げのドワーフの技に取り掛かる。
驚くなかれ、アマルガムを良く剣身に塗り付けると、一時的に青白いミスリル剣風の色合いになったその刃が何とも艶めかしい、ついこのまま乾かしてしまいたくなる所だが、ここにオリハルコンのメッキを仕上げなければこの表面加工は成立しなくなってしまう訳だが、ここで剣を吊るしてアマルガムを良く落とす、一度塗り付けると二度目の塗りで馴染みやすく成るからだ。
少々風に当てて丁寧にアマルガムを落とした後は、もう一度アマルガムの水槽にイン。
良く馴染ませるように水槽内で剣を揺すり、ゆっくりと引き上げると、何とも言えない艶っぽい刃が上がって来るが、これで終わりではない。
高温で加熱したオリハルコンを、オリハルコン製の私特製のフードプロセッサーみたいな魔道具に突っ込むと粉砕して行く、キンキンと硬そうな音が無くなるまで細かくしたら、そこに揮発性の油脂と膠を混合した特製の液を混ぜて行く。
配合比率は私は聞いて知って居るけど秘匿なので言えない。
完成したメッキを、ガンちゃんが自力で開発して既にこの世界にあったと言うスプレーボトルに入れて完成。
さて、完成したオリハルコンメッキスプレーを剣身に吹き付けて行くと、ミスリルアマルガムが凝固してオリハルコンメッキと同化を始める。
こんな簡単な事でまさかマナを流す事が出来るオリハルコンの剣が完成するだなんて誰が思い付いただろうか。
ガンちゃんも本当に偶然だったって言うから誰もそうなると思って作った奴は存在しないだろうね。
私みたいに科学検証的に理論的にどうしてこうなるのかって理解して作ってる訳じゃ無くて、感覚的思い付きでやって見て偶然完成するって所がこれまでのドワーフらしい技術だったんだろうけどさ、すげぇよね、なんとなくでこんなスゲー物作っちゃうんだからさ。
オリハルコンメッキでミスリルの色が完全に隠れてオリハルコンらしい白い剣身になったら完成。
オリハルコンの剣身ってマジで真っ白だからさぁ、例えるならセラミック包丁みたいなんだよ、まぁあれより光沢が有るからそうでは無いって認識も出来るんだけどね。
それで、ガンちゃんの直伝の研ぎ技で、指先にマナをこう圧縮率で纏わせて刃を付けて行く。
これでもうこのオリハルコンの剣は研ぎも二度と要らなくなる、らしい。
次に完成した剣のサイズに合わせて、鞘を作る。
先に鞘作っちゃっておくなんてガンちゃんみたいな器用な真似は出来ないからねw
私ならではの鞘を作るとしよう。
所々に装飾の金具を付けたいから、先ずは金の装飾品を、後からサイズの微調整が出来るように拵えて、バルサ材二枚で形成した鞘の外郭に、剣の納まる空間を削り出し、カレイラに似合いそうなパール色に塗り、一本の鞘の形に圧着して、装飾を巻いてギュッと締めて時間固定、で、時間を停止した物では無いか用に見せかける為の補強の紐でしっかり撒いて見て気が付いた。
あ、これ、MkⅢの一言のせいで私自身も無意識にあの剣をイメージしてたなーって・・・
そう、見た目が、アーサー・ペンドラゴンの聖剣エクスカリバーの鞘とそっくりになってたんだよね。
しゃぁねぇから、剣の銘もエクスカリバーにしちゃった・・・
はぁ、つい勢いで付けちゃったよね~、MkⅢの誘導で何だか本当にそんな大それた物打っちゃった気になってたよ。しゃぁねーからペンとドラゴンの装飾追加しとくかw
良し、完成したし、これは私が直接カレイラに届けるとしよう。
私の飛空艇は他の並列存在の物と比べても圧倒的に速いからすぐ到着する。
ナノマシンGPSで目の前まで飛んで行くと、たまたま偶然か、ベヘモスと戦う一行、微妙なタイミングで来たらしいね・・・
アキヒロがレーバテインで頑張っては居るけれどな。
カレイラは何処に居る?
あ、居た居た、魔法剣が使えて無いねー、もう少しで現地上空だからここからフェンリルギア射出して届けてやろう。
いそいで格納庫に転移した私はフェンリルギアをロボ形態に変形させて装着し、カタパルトに乗ると、射出口ハッチを展開して自分を射出した。
あ、カレイラが押されてる、間に合えよ~。
ギリギリ間に合って、ベヘモスの爪がカレイラに届く直前にカレイラの前に割って入る事が出来た。
「え、エリー師匠!?」
「お待たせ、カレイラ。
ちなみに私はMkⅣだよん。
これがあんたの新しい剣だ、聖剣エクスカリバー。
アキヒロのレーバテインと同じくオリハルコン製だけどマナが流せるからね、魔法剣使い放題よ!」
フェンリルギアのバックパックから剣を下げて手渡すと、カレイラは急ぎ剣を受け取る。
「す、凄い、重さも前より軽くなったみたいに感じるけど、何より県から伝わってくるポテンシャルが半端じゃ無いです!
これなら!」
しかしこの世界の10歳って大人びてるよねぇ、私なんか10歳じゃ未だ初潮すら来て無い頃だっつーのに。
剣を抜いたカレイラは、早速魔法剣を無詠唱で発動させる。
何時の間に無詠唱使えるようになったのよ、この子ってば。
雷撃を纏った剣は、驚く程の輝きを放ちつつ、周囲にプラズマ球をも伴って居る。
とんでもねぇな、この剣、我ながら最高傑作と言って良いね、まだ一人で打ったの初めての一本だけどさ。
ミスリルをあしらったブーツに貰い檄を纏ったカレイラが、父親のカイエンすら凌ぐのでは無いかと言う速度で動き、一瞬でベヘモスの首を切り落とした。
益々強くなってるじゃん、恐ろしい子っ!
あ、私のせいでも有るのか。
「MkⅣ師匠だったんですね、助かりました~、急にベヘモスの群れに当たっちゃって、皆手いっぱいだったので。」
「カレイラ、遅くなってスマン、レーバテインより先に打ってあげればよかったね。」
「いえ、アキヒロさんの方がそれまで普通の剣使ってたので順番は間違って無いですよ。」
「しかし良いのかなぁ、私、一つのパーティーに二人の聖剣持ちってとんでもないもん作り出したかも知れん。」
「そこは元々とんでもないパーティーなので気にしない方が良いと思います。
元勇者に、忍びマスターのクノイチ、2本の大剣を振ったり、ドラゴンを使役する長刀使いの英雄に、魔法で傷を癒せてしまう回復魔法使いにして格闘技の全てをマスターした超戦闘的な聖女、拳聖オーブに次世代勇者、これだけでも既に魔王も敵わないでしょう?
聖剣二本在ったって良いじゃ無いですか。」
カレイラもかなり毒されて居る事が良く判りました・・・
「ああ、それはそうと使い勝手はどうだった?」
「とっても良いです、今までの剣よりずっと魔法の乗りも良いです。」
「だろうね、ドワーフの技術を教わって作った剣だからな。」
「MkⅣ師匠の鍛冶の師匠にもお礼が言いたい気分ですよ。
最高の剣です、これ。」
「他の魔法も乗せて見せて欲しいんだけど、良い?」
「はい、先ずは、水。」
深い青色に包まれた剣身と、その周囲を渦巻くように取り囲む水の粒子・・・
ヤバいね、これ、もしかして名前が悪かった、もとい、良すぎたかも知れない。
「土。」
黄土色?と言うかベージュに近い色に剣身が輝き、剣の周囲にダイヤモンドとしか思えない輝く結晶が・・・
「火。」
以前にも見たとおり、赤黄色く輝く剣身と、その周囲から溢れる熱気による逃げ水。
ただ、レーバテインよりも輝きが強い気がする。
「風。」
驚いた事に、剣身は風に溶け込むように見えなくなった。周囲の風を取り込んで行く形で剣身の代りに鍔からツイスターが出て居るような感じのビジュアルになった。
なんかとんでもない魔法との親和性があるよね、元から私が魔法剣士の為にと思って撃ったからレーバテインより親和性が上がったのかも知れない。
「光。」
うっわ、これはアレだ、ライトセイバーみたいになった、多分切れ味はそれ以上だと思う・・・
「カレイラ、もう判った、トンデモナイ事が良く判ったわ。
もっと言うと、カレイラの為だけの剣に成っちゃった事がよ~く、嫌って程分かった。」
「じゃあ、MkⅣ師匠、もうひと頑張りしに行きます。」
「ん、私は帰るわ、リニアの工事もまだ終わって無いし。」
「はーい、じゃあまたいつか。」
「ん、カイエン達によろしくね。」
飛空艇で帰る私は、暫くナノマシンのリアルタイム配信動画でカレイラの出鱈目な大活躍を眺めて呆然としていたのだった。
今日は何食べよかな~。
なんて考えながらメニューをチェックして居ると、そう言えばまだ食べた事無いメニューがあったわね。
極力自分で作る様にしてた事も手伝って、まだオートクッカーでいつでも提供されるもので食べた事が無い物が幾つかある事に気が付いてしまった。
その中でも、気になったのは、ポークチャップ。
ポークステーキをケチャップベースのソースで頂くあれだ。
何の変哲も無い、誰が作ってもそんなに味に差が出ない、筈の、それ。
でも私が作るととんでもねぇ美味くなるのだ、隠し味が有るからね、秘密の。
それを再現した奴、普段私は自分で作らない時はパスタがお手軽で多くなる傾向が有るからなかなか食べないもんだから、たまたま目に付いたコレにする事にした。
ハコンダーZ LENIがそのとても眩しい水色のボディーをこれ見よがしにくねらせながら運んで来た、うーん、我ながらこの配膳ロボは少々凝り過ぎな感があるなぁなんて思いつつ、マカンヌのネーミングセンスにも少々の疑問を感じつつ冷めた目で眺めている。
何だかなぁ、マジで。
そんなアイドルが居たとかマカンヌが言うのだが、私はアイドルとかはあんまり詳しくねぇんだっつーの。
アニメに関しては400年分位ほぼ網羅したけどさ。
まぁ、一番面白いと思って居たのはマカンヌの生きた時代に重なってたからあの変態主婦的には私はそっちにも詳しいと思い込んでたらしいのだけどねw
ポークチャップと一緒に注文した、強引に再現してみたこーらを一口、う~ん、懐かしいと言うか何と言うか。
ポークチャップも何気に私は懐かしいと思う食べ物だったりはするのだけれどね、でもあまり良い思い出では無いのが玉に瑕。
でも、うん、美味しい、私のレシピだけの事はあるよね。
ちなみにソースのレシピは秘密なので、今回はお料理教室しないからねw
汗だくで多々良の前に詰めてたからさ、コーラをお替りしながらポークチャップを頂いたら、MkⅢが煩そうだからこっちから連絡してやる事に。
「お待たせ~。」
『ねぇあんた、何あの剣、魔法剣するととんでもない事に成るじゃん。』
「お、早速試して見たんだ、面白いっしょ?」
『何かアンタに出抜かれた気分だわ、作り方教えなさい。』
「だが断る、ドワーフに教わった技術なんだぜ、良いだろ?」
『くぅ~、なんか負けた気分だわ。』
「どうせお互いに本体に情報上げちゃえば統制されて私もあんたの刀打てるようになるだろうし、私の聖剣もあんた作れるようになるんじゃない?」
『そうだろうけどさぁ、私も勿体無くて本体に情報上げて無いんだわ。』
「でしょう?だから私も上げない。」
『で?カレイラ用の聖剣、作ってくれてるんだって?』
「勿論、何ならカイエン用も作っても良いけど、アイツは全身義体だし普通のオリハルコンで良いかなっても思うわ。」
『あ、私的にもカイエンに入らないと思う、なんか物持ちが良くてさ、大事に使い込んで自分に馴染むように成長させてる?らしいよ。』
「うわ、ある意味職人だわ。」
『だからカイエンはほっといたって。』
「そうする、キースも今ので十分なんじゃ無いかな?」
「ああ、キースはね、今使ってるのが私の高周波振動ブレードの奴だから、定期的にメンテして修理してやってるからほっとくと良いわよ。』
「あんたそんなのつかわしてんの?ヤバすぎでしょう。」
『あんたの聖剣に言われたくねぇわ、何だあの切り口が鏡面仕上げな剣は、出鱈目すぎでしょうが。』
そうなのだ、あの聖剣にマナ流して使うと、岩とかぶった切って見たら切り口表面が鏡面仕上げみたいにつるっつるになるのよね・・・
「ヤッパそう思う?」
『とにかくカレイラのエクスカリバーは任せたからヨロシクな~。』
勝手に名前付けられた、っつーかまんまじゃねーか、その名前。
まぁ良いけどね。
さて、っと。
後半の形成、いっくでぇ~!
気を入れ直して後半の形成にもう4時間かけて、10歳になって身長も伸びて来たカレイラの為のこれまで以上の細身のロングソードを打ち出し、仕上げのドワーフの技に取り掛かる。
驚くなかれ、アマルガムを良く剣身に塗り付けると、一時的に青白いミスリル剣風の色合いになったその刃が何とも艶めかしい、ついこのまま乾かしてしまいたくなる所だが、ここにオリハルコンのメッキを仕上げなければこの表面加工は成立しなくなってしまう訳だが、ここで剣を吊るしてアマルガムを良く落とす、一度塗り付けると二度目の塗りで馴染みやすく成るからだ。
少々風に当てて丁寧にアマルガムを落とした後は、もう一度アマルガムの水槽にイン。
良く馴染ませるように水槽内で剣を揺すり、ゆっくりと引き上げると、何とも言えない艶っぽい刃が上がって来るが、これで終わりではない。
高温で加熱したオリハルコンを、オリハルコン製の私特製のフードプロセッサーみたいな魔道具に突っ込むと粉砕して行く、キンキンと硬そうな音が無くなるまで細かくしたら、そこに揮発性の油脂と膠を混合した特製の液を混ぜて行く。
配合比率は私は聞いて知って居るけど秘匿なので言えない。
完成したメッキを、ガンちゃんが自力で開発して既にこの世界にあったと言うスプレーボトルに入れて完成。
さて、完成したオリハルコンメッキスプレーを剣身に吹き付けて行くと、ミスリルアマルガムが凝固してオリハルコンメッキと同化を始める。
こんな簡単な事でまさかマナを流す事が出来るオリハルコンの剣が完成するだなんて誰が思い付いただろうか。
ガンちゃんも本当に偶然だったって言うから誰もそうなると思って作った奴は存在しないだろうね。
私みたいに科学検証的に理論的にどうしてこうなるのかって理解して作ってる訳じゃ無くて、感覚的思い付きでやって見て偶然完成するって所がこれまでのドワーフらしい技術だったんだろうけどさ、すげぇよね、なんとなくでこんなスゲー物作っちゃうんだからさ。
オリハルコンメッキでミスリルの色が完全に隠れてオリハルコンらしい白い剣身になったら完成。
オリハルコンの剣身ってマジで真っ白だからさぁ、例えるならセラミック包丁みたいなんだよ、まぁあれより光沢が有るからそうでは無いって認識も出来るんだけどね。
それで、ガンちゃんの直伝の研ぎ技で、指先にマナをこう圧縮率で纏わせて刃を付けて行く。
これでもうこのオリハルコンの剣は研ぎも二度と要らなくなる、らしい。
次に完成した剣のサイズに合わせて、鞘を作る。
先に鞘作っちゃっておくなんてガンちゃんみたいな器用な真似は出来ないからねw
私ならではの鞘を作るとしよう。
所々に装飾の金具を付けたいから、先ずは金の装飾品を、後からサイズの微調整が出来るように拵えて、バルサ材二枚で形成した鞘の外郭に、剣の納まる空間を削り出し、カレイラに似合いそうなパール色に塗り、一本の鞘の形に圧着して、装飾を巻いてギュッと締めて時間固定、で、時間を停止した物では無いか用に見せかける為の補強の紐でしっかり撒いて見て気が付いた。
あ、これ、MkⅢの一言のせいで私自身も無意識にあの剣をイメージしてたなーって・・・
そう、見た目が、アーサー・ペンドラゴンの聖剣エクスカリバーの鞘とそっくりになってたんだよね。
しゃぁねぇから、剣の銘もエクスカリバーにしちゃった・・・
はぁ、つい勢いで付けちゃったよね~、MkⅢの誘導で何だか本当にそんな大それた物打っちゃった気になってたよ。しゃぁねーからペンとドラゴンの装飾追加しとくかw
良し、完成したし、これは私が直接カレイラに届けるとしよう。
私の飛空艇は他の並列存在の物と比べても圧倒的に速いからすぐ到着する。
ナノマシンGPSで目の前まで飛んで行くと、たまたま偶然か、ベヘモスと戦う一行、微妙なタイミングで来たらしいね・・・
アキヒロがレーバテインで頑張っては居るけれどな。
カレイラは何処に居る?
あ、居た居た、魔法剣が使えて無いねー、もう少しで現地上空だからここからフェンリルギア射出して届けてやろう。
いそいで格納庫に転移した私はフェンリルギアをロボ形態に変形させて装着し、カタパルトに乗ると、射出口ハッチを展開して自分を射出した。
あ、カレイラが押されてる、間に合えよ~。
ギリギリ間に合って、ベヘモスの爪がカレイラに届く直前にカレイラの前に割って入る事が出来た。
「え、エリー師匠!?」
「お待たせ、カレイラ。
ちなみに私はMkⅣだよん。
これがあんたの新しい剣だ、聖剣エクスカリバー。
アキヒロのレーバテインと同じくオリハルコン製だけどマナが流せるからね、魔法剣使い放題よ!」
フェンリルギアのバックパックから剣を下げて手渡すと、カレイラは急ぎ剣を受け取る。
「す、凄い、重さも前より軽くなったみたいに感じるけど、何より県から伝わってくるポテンシャルが半端じゃ無いです!
これなら!」
しかしこの世界の10歳って大人びてるよねぇ、私なんか10歳じゃ未だ初潮すら来て無い頃だっつーのに。
剣を抜いたカレイラは、早速魔法剣を無詠唱で発動させる。
何時の間に無詠唱使えるようになったのよ、この子ってば。
雷撃を纏った剣は、驚く程の輝きを放ちつつ、周囲にプラズマ球をも伴って居る。
とんでもねぇな、この剣、我ながら最高傑作と言って良いね、まだ一人で打ったの初めての一本だけどさ。
ミスリルをあしらったブーツに貰い檄を纏ったカレイラが、父親のカイエンすら凌ぐのでは無いかと言う速度で動き、一瞬でベヘモスの首を切り落とした。
益々強くなってるじゃん、恐ろしい子っ!
あ、私のせいでも有るのか。
「MkⅣ師匠だったんですね、助かりました~、急にベヘモスの群れに当たっちゃって、皆手いっぱいだったので。」
「カレイラ、遅くなってスマン、レーバテインより先に打ってあげればよかったね。」
「いえ、アキヒロさんの方がそれまで普通の剣使ってたので順番は間違って無いですよ。」
「しかし良いのかなぁ、私、一つのパーティーに二人の聖剣持ちってとんでもないもん作り出したかも知れん。」
「そこは元々とんでもないパーティーなので気にしない方が良いと思います。
元勇者に、忍びマスターのクノイチ、2本の大剣を振ったり、ドラゴンを使役する長刀使いの英雄に、魔法で傷を癒せてしまう回復魔法使いにして格闘技の全てをマスターした超戦闘的な聖女、拳聖オーブに次世代勇者、これだけでも既に魔王も敵わないでしょう?
聖剣二本在ったって良いじゃ無いですか。」
カレイラもかなり毒されて居る事が良く判りました・・・
「ああ、それはそうと使い勝手はどうだった?」
「とっても良いです、今までの剣よりずっと魔法の乗りも良いです。」
「だろうね、ドワーフの技術を教わって作った剣だからな。」
「MkⅣ師匠の鍛冶の師匠にもお礼が言いたい気分ですよ。
最高の剣です、これ。」
「他の魔法も乗せて見せて欲しいんだけど、良い?」
「はい、先ずは、水。」
深い青色に包まれた剣身と、その周囲を渦巻くように取り囲む水の粒子・・・
ヤバいね、これ、もしかして名前が悪かった、もとい、良すぎたかも知れない。
「土。」
黄土色?と言うかベージュに近い色に剣身が輝き、剣の周囲にダイヤモンドとしか思えない輝く結晶が・・・
「火。」
以前にも見たとおり、赤黄色く輝く剣身と、その周囲から溢れる熱気による逃げ水。
ただ、レーバテインよりも輝きが強い気がする。
「風。」
驚いた事に、剣身は風に溶け込むように見えなくなった。周囲の風を取り込んで行く形で剣身の代りに鍔からツイスターが出て居るような感じのビジュアルになった。
なんかとんでもない魔法との親和性があるよね、元から私が魔法剣士の為にと思って撃ったからレーバテインより親和性が上がったのかも知れない。
「光。」
うっわ、これはアレだ、ライトセイバーみたいになった、多分切れ味はそれ以上だと思う・・・
「カレイラ、もう判った、トンデモナイ事が良く判ったわ。
もっと言うと、カレイラの為だけの剣に成っちゃった事がよ~く、嫌って程分かった。」
「じゃあ、MkⅣ師匠、もうひと頑張りしに行きます。」
「ん、私は帰るわ、リニアの工事もまだ終わって無いし。」
「はーい、じゃあまたいつか。」
「ん、カイエン達によろしくね。」
飛空艇で帰る私は、暫くナノマシンのリアルタイム配信動画でカレイラの出鱈目な大活躍を眺めて呆然としていたのだった。
10
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
異世界亜人熟女ハーレム製作者
†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です
【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。
【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー
不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました
今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った
まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います
ーーーー
間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします
アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です
読んでいただけると嬉しいです
23話で一時終了となります
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
異世界で一番の紳士たれ!
だんぞう
ファンタジー
十五歳の誕生日をぼっちで過ごしていた利照はその夜、熱を出して布団にくるまり、目覚めると見知らぬ世界でリテルとして生きていた。
リテルの記憶を参照はできるものの、主観も思考も利照の側にあることに混乱しているさなか、幼馴染のケティが彼のベッドのすぐ隣へと座る。
リテルの記憶の中から彼女との約束を思いだし、戸惑いながらもケティと触れ合った直後、自身の身に降り掛かった災難のため、村人を助けるため、単身、魔女に会いに行くことにした彼は、魔女の館で興奮するほどの学びを体験する。
異世界で優しくされながらも感じる疎外感。命を脅かされる危険な出会い。どこかで元の世界とのつながりを感じながら、時には理不尽な禍に耐えながらも、自分の運命を切り拓いてゆく物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
【流血】とある冒険者ギルドの会議がカオスだった件【沙汰】
一樹
ファンタジー
とある冒険者ギルド。
その建物内にある一室、【会議室】にてとある話し合いが行われた。
それは、とある人物を役立たずだからと追放したい者達と、当該人物達との話し合いの場だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる