勇気を出せなかったあの時のマドンナは誰かの妻?

1話

勇気を出せなかったあの時のマドンナは、誰かの妻?

「真矢ーーーー父さんなー仕事の都合で　　　　　　　　
引越しが決まったぞー！」

「んーー。仕方ないねー。お父さんに単身赴任なんて絶対無理やから家族で引越しですね。」

「はっ？こっちの友達とは
別れたくないから、嫌や！」

「ええやんけーー。どうせ彼女も
おらんのやし？お父さんが
学生の頃なんかもうお前の歳の時
校門に列できてたぞー。ガハハー笑」

これが僕の三人家族である。
一人っ子であるが故なのか、
仲は、良かったが、
まだ僕は小学五年生だ！恋愛なんて知らない
ほっといてくれ！と思ってた。
でもまさか、この転校が今後の
僕の人生を大きく変えることになるとは
思いもよらなかった・・・

転校初日・・・
「緊張せんでええかんなー。」

優しい先生の声が聞こえた気はするが
それどころではない。僕はとにかく心臓が
バクバクで今にも破裂しそうだった。
なんかやらかしたら、残り約二年の学校生活
変なあだ名で終わる～～～とおもってたから。
「ガラガラガラー」

運命のドアが開く。クラス名は、5年2組
「はいー。みんなには、言ってたけど今日は
転校生が来る日だったよねー？
じゃあはい！自己紹介して。」

「〇〇県から来ました。真矢です。
よろしくおね・・・」

衝撃だった。今までの人生で一番可愛い。
完全に、完全に一目惚れというやつだ！
どんな芸能人よりも、どんなアイドルよりも
可愛かったのだ。これが何かのアニメやマンガなら絶対鼻から血を出して頭から湯気が出て
倒れるくらいに笑
しかも、
「じゃぁ真矢の席は～～聖奈の横な！」

あーー神様ーーーー
ありがとうございます。ようやく僕にも
春が訪れそうですーーー！と思いながら
席に着くと、
「ねぇねぇー。よろしくね。私、聖奈！」

しかもウインク？付きである。
これには流石に小学五年生の僕には刺激が
強すぎる気もするがそんな事どうだっていい
これからの、学校生活
楽しくなりそうだーーーーーーーーーーーー！