母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase

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​【読者コメント】まだ泥だらけの靴を履く、小さな息子の母より

読み終えた後、隣ですやすやと眠る5歳の息子の寝顔を、思わず食い入るように見つめてしまいました。

この子の手はまだ小さくて、いつも泥んこで、私のスカートの裾を掴んで「お母さん、大好き」と無邪気に笑います。私にとって、この子はいつまでも「汚してはいけない、純粋な宝物」そのものです。

​でも、この物語を読んで、いつか必ず訪れる「その時」の足音が聞こえた気がして、胸がざわつきました。

​いつかこの子の声が低くなり、私よりも背が高くなり、私には決して見せない「男」としての顔を持つようになる。その過程で、颯真くんのように、母親である私に対して、言葉にできないほど歪で、暗く、熱い好奇心を抱く日が来るのかもしれない。
​もし、私の下着に触れるあの子の影を感じてしまったら……。

今の私なら、きっとパニックになって、あの子を泣きながら問い詰めてしまうでしょう。「そんな汚いことしないで」「お母さんをそんな目で見ないで」と、自分のショックをあの子にぶつけて、あの子の心を完膚なきまでに傷つけてしまう自信があります。

​でも、物語の中のお母さんは、あえて「沈黙」を選びました。それは、どれほどの孤独だったでしょうか。自分の尊厳が侵されているかもしれない恐怖に耐えながら、いつも通りに「おかえり」と笑い、あの子の好きな献立を並べる。その静かな強さに、同じ母親として、ただただ圧倒されました。

​彼女が守りたかったのは、下着の清潔さではなく、「息子が自分を嫌いにならずに済む未来」だったのですね。

​「優しさとは、時に何も言わないことで成り立つ」

​この言葉を読み、私は自分の身勝手な「正しさ」を恥じました。親が子を正そうとすることは、時として、子が自力で成長しようとする芽を摘み取ってしまうこともある。

あの子が、いつか彩花さんのような素敵な女性と出会い、真っ直ぐに人を愛せるようになるために。そのための「通り道」として、もし私への歪んだ好奇心が必要なのだとしたら、私はそれを黙って受け止める覚悟ができるでしょうか。

​数年後、あるいは10年後。もしも、洗濯物の位置がずれていることに気づいたとき、私はこの物語を思い出すでしょう。

そして、あの子の「必死さ」を、あの子の「成長の痛み」として、たった一人で抱きしめられる母親になりたい。

​今、私の指をぎゅっと握りしめて眠るこの小さな手が、いつか迷い、過ちを犯したとしても。

私は「裁く人」ではなく、あの子が自分で戻ってくるのを信じて待ち続ける「港」でありたい。​そう強く、心に誓いました。

未来の私への、そして成長していく息子への、大切なしるべになる物語をありがとうございました。今夜は、あの子の寝顔をもう少しだけ、大切に眺めていようと思います。
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