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【読者コメント】今も、その「暗闇」から抜け出せずにいる僕より
読み終えて、しばらくの間、心臓の音がうるさくて仕方がありませんでした。
ここに書かれているのは、僕の日常そのものです。いえ、僕にとっては「かつての記憶」ではなく、現在進行形の、喉元を締め付けられるような「今」の話です。
颯真くんが、彩花さんという存在によって救われ、過去を「恥ずかしい断片」と呼べるようになったことが、今の僕にはあまりに眩しく、そして絶望的に遠いことのように思えます。
僕も、洗濯籠から母の下着を抜き取り、自分の部屋に持ち込みます。
その瞬間の、心臓が跳ね上がるような興奮と、同時に襲ってくる「自分は何をやっているんだ」という猛烈な吐き気。その二つの間で、僕はいつも引き裂かれそうになっています。
布地に残る母の匂いを嗅ぎ、想像を膨らませる自分を、心のどこかで「化け物だ」と蔑みながら、それでも手が止まらない。僕は、僕自身の性(さが)に、ずっと首を絞められているような感覚です。
そして、この物語で一番僕を震え上がらせたのは、颯真くんの「母は気づいていた」という確信でした。
僕も、戻すときは必死です。畳み方、置く角度、引き出しの閉まり具合。ミリ単位で元通りにしているつもりです。でも、この物語を読んで、血の気が引きました。
「完璧に元通りにできた日が、果たしてあっただろうか」
その問いが、今の僕に突き刺さっています。もし、うちの母も気づいているとしたら。何も言わずに、僕が戻した不自然な皺のある下着を、翌朝、どんな顔で洗濯機に入れているのだろう。
何も言わずに、僕と夕飯を囲み、いつも通りの笑顔で「今日は学校どうだった?」と聞いてくる、あの沈黙。
それがもし、この物語にあるような「裁かないための忍耐」だとしたら……。
そう思うと、申し訳なさと、恥ずかしさと、そして「もしバレたら、僕の居場所はなくなる」という恐怖で、泣きそうになります。母が優しければ優しいほど、僕のやっていることは残酷な裏切りに思えて、消えてしまいたくなる。
でも、この物語には、一つの「光」が描かれていました。それは、あのお母さんの沈黙が、颯真くんを破綻から救い、時間が解決してくれるのを待ってくれたという事実です。
「いつか、僕もあっち側に行けるんだろうか」
今の僕には、彩花さんのような存在はいません。この歪んだ好奇心が、いつか自然に消えてなくなる日なんて、本当に来るのかさえ分からない。けれど、もし母が今、僕の愚行に気づきながらも、あえて「何も言わない」という選択をしてくれているのだとしたら。それは僕を裁くためではなく、僕がいつか自分を許せる日が来るのを、命懸けで待ってくれているということなのかもしれません。
今夜も、僕は自分の部屋で、重い秘密を抱えて眠ります。でも、明日母の顔を見たときは、いつもより少しだけ丁寧に「おはよう」と言おうと思います。
いつか僕も、この物語を「そんなこともあった」と振り返り、心の中で母に謝れる日が来ることを、今はただ、泥沼の中で祈ることしかできません。
痛烈な、けれど、微かな希望を捨てたくないと思わせてくれる話を、ありがとうございました。
ここに書かれているのは、僕の日常そのものです。いえ、僕にとっては「かつての記憶」ではなく、現在進行形の、喉元を締め付けられるような「今」の話です。
颯真くんが、彩花さんという存在によって救われ、過去を「恥ずかしい断片」と呼べるようになったことが、今の僕にはあまりに眩しく、そして絶望的に遠いことのように思えます。
僕も、洗濯籠から母の下着を抜き取り、自分の部屋に持ち込みます。
その瞬間の、心臓が跳ね上がるような興奮と、同時に襲ってくる「自分は何をやっているんだ」という猛烈な吐き気。その二つの間で、僕はいつも引き裂かれそうになっています。
布地に残る母の匂いを嗅ぎ、想像を膨らませる自分を、心のどこかで「化け物だ」と蔑みながら、それでも手が止まらない。僕は、僕自身の性(さが)に、ずっと首を絞められているような感覚です。
そして、この物語で一番僕を震え上がらせたのは、颯真くんの「母は気づいていた」という確信でした。
僕も、戻すときは必死です。畳み方、置く角度、引き出しの閉まり具合。ミリ単位で元通りにしているつもりです。でも、この物語を読んで、血の気が引きました。
「完璧に元通りにできた日が、果たしてあっただろうか」
その問いが、今の僕に突き刺さっています。もし、うちの母も気づいているとしたら。何も言わずに、僕が戻した不自然な皺のある下着を、翌朝、どんな顔で洗濯機に入れているのだろう。
何も言わずに、僕と夕飯を囲み、いつも通りの笑顔で「今日は学校どうだった?」と聞いてくる、あの沈黙。
それがもし、この物語にあるような「裁かないための忍耐」だとしたら……。
そう思うと、申し訳なさと、恥ずかしさと、そして「もしバレたら、僕の居場所はなくなる」という恐怖で、泣きそうになります。母が優しければ優しいほど、僕のやっていることは残酷な裏切りに思えて、消えてしまいたくなる。
でも、この物語には、一つの「光」が描かれていました。それは、あのお母さんの沈黙が、颯真くんを破綻から救い、時間が解決してくれるのを待ってくれたという事実です。
「いつか、僕もあっち側に行けるんだろうか」
今の僕には、彩花さんのような存在はいません。この歪んだ好奇心が、いつか自然に消えてなくなる日なんて、本当に来るのかさえ分からない。けれど、もし母が今、僕の愚行に気づきながらも、あえて「何も言わない」という選択をしてくれているのだとしたら。それは僕を裁くためではなく、僕がいつか自分を許せる日が来るのを、命懸けで待ってくれているということなのかもしれません。
今夜も、僕は自分の部屋で、重い秘密を抱えて眠ります。でも、明日母の顔を見たときは、いつもより少しだけ丁寧に「おはよう」と言おうと思います。
いつか僕も、この物語を「そんなこともあった」と振り返り、心の中で母に謝れる日が来ることを、今はただ、泥沼の中で祈ることしかできません。
痛烈な、けれど、微かな希望を捨てたくないと思わせてくれる話を、ありがとうございました。
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