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第一部 現実になった異世界生活
20. 異世界44日目 いよいよ出発です
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いつもよりも少し早めに起きてから朝食に買っておいたパンを食べる。食材は買い足ししていなかったので今日の朝食でちょうど使い切る感じになった。というか最後は無理して食べたんだけどね。
荷物の確認をして部屋を出てから宿の店員に挨拶をしてから出発する。安かったけど、なかなかいい宿だったよなあ。
待ち合わせのカサス商会に移動すると、宿の前に車やトラックが数台止まっていた。
ちなみに車と言っているが、この世界の車はエンジンで車輪を回すというものではなく、魔素を使った魔道具で車輪を動かすというものである。軽自動車のようなサイズからバスサイズのものまで走っているが、個人所有はかなりの金持ちだけという印象である。
出力の高いものは車輪で動くだけでなく飛行しての移動が可能となっているようなんだが、飛んでいる姿は見たことがない。おそらく使用する魔素が半端ないんだろう。そうでなければもっと頻繁に見かけるはずだ。
ただ自然科学が発展してないのかあまり風の抵抗などを考慮した形になっていないので、地球で車が開発された当初の車の形だ。馬車の延長と言ってもいいかもしれない。
魔道具を動かすときには魔素を供給しなければならないが、供給方法は魔法を使うように直接魔素を供給する方法と、魔獣石から供給する方法がある。魔獣石を使うものは魔獣石がセットできるようになっており、通常は1ドールから100ドールくらいまでのものが使われる。大体セットされる魔獣石の大きさで1ヶ月くらいは使用できる設定が多く、交換が面倒な人は1ドールを9枚合成して9魔素分の硬貨を使ったりするらしい。10ドールの時は99魔素分だ。
それより大きなものはさすがに金額が大きくなることと、それで動かすのが車など大きなものが多いため、1000か10000ドールの硬貨をセットするが、魔素を取り込む装置が付属している魔充器という魔道具を使うことになる。
これを使うことで、魔獣石の消費が抑えられるらしい。それでも結構消費はするので、車はお金持ちにしかもてないようだ。
ちなみにこの魔素の取り込み装置で魔獣石を作ることはできないので、取り込んだ魔素はそのまま使うしかないことになる。魔素を魔獣石のように固められるのは今のところ魔獣の体内だけのようだ。
直接魔素を供給する場合は魔道具に魔素を送り込めばいいんだが、常に補充しなければならないため実用的ではない。魔素をためる魔道具は今のところできていないらしい。要は電気を起こしてもバッテリーがないのでそのまま使うしかないという感じだな。
コーランさんの姿が見えたので声をかける。
「おはようございます。今回はよろしくお願いします。あと護衛依頼ありがとうございました。おかげで実績を積むことができそうです。」
「おはようございます。今日からよろしくお願いしますね。護衛依頼については特に報酬が出るわけではありませんのでお気になさらずに。」
今回の商隊はトラック3台に車が1台という形のようだ。それぞれの運転手、コーランさん達が3名、護衛が3人となっており、トラックに護衛が一人ずつ、車にコーランさん達が乗るようだ。
自分は大きめのトラックの補助席になるのであまり快適ではないようだが仕方がない。コーランさんが恐縮していたが、バスで移動することに比べたら座っていけるだけでもありがたいよ。
他の人たちも紹介してくれて、店員である二人は買い付けを担当しているクリークさんと輸送中の雑務を担当するハリーさんというらしい。運転手も紹介をされるが、さすがに名前まで覚えられなかった。同行はしないが、ここの支店長であるユニスさんとも挨拶をする。
一通りの紹介を受けた後、風の翼のリーダーであるフェルナーさんに声をかける。片手剣と盾を使う剣士でがっしりとした体格をしており、金属と革を併用したような鎧を身につけている。年齢は20代後半くらいでちょっと強面の人だ。
「おはようございます。今回、同行させてもらいますジュンイチです。よろしくお願いします。」
「おはよう。もう一人の護衛って聞いていたから誰かと思ったらジュンイチだったのか。なんか急に護衛が一人増えると聞いたから何かと思っていたぜ。」
「急な話で申し訳ありません。正直な話をしますと、移動に同行させてもらうだけの話だったんですが、コーランさんが護衛として依頼してくれたようなんです。途中の経費も自分持ちで報酬も出ないので、得られるのは実績のみですね。」
「そういうことか。まあラッキーだったな。護衛依頼の実績は結構ポイント高いからよかったんじゃねえか?でも実力がないと結局は上がれないからそこは注意しとけよ。」
「もちろんわかっています。それ以前に実力がなければ審査で落ちますよ。」
「そりゃそうか。」
風の翼の他のメンバーはカルマさんとニックさんでカルマさんは魔法をメインとしており、革鎧に杖というスタイルだ。ニックさんも前衛となるんだが、弓も使って遠距離攻撃もできるスタイルだ。
今回の護衛の対応について話をしたが、パーティーの連携が崩れることもあるので基本的には自分は自衛を含めて他のメンバーと一緒にいるという形で、戦闘には参加しないということになった。
大まかな紹介が終わったところで車に乗り込んで出発となる。自分は先頭を走るトラックで一緒に乗っているのはフェルナーさんだ。テンプレのことが起きないことを祈っておこう。フェルナーさんは索敵で前方の注意を行うらしい。
門を抜けて町の外に出ると車のスピードが上がる。今回の車はもちろん飛行するタイプではなく、車輪を回して走るタイプの車なのでそれほど速度は速くない。周りは草原が広がっており、特に目を引く物は何もない。魔獣のせいで一軒家とかはないし、人工的な建物が全く見当たらない。
道路の状態も良く、サスペンションもあるのか思ったほど振動などはない。車輪もタイヤみたいにゴムみたいなものでできているしね。ゴムみたいなものは液体を魔法で固めたものなので原理がよく分からない。
スピードは20~40km/hくらいだろうか?自転車より早いと言うくらいの速度である。魔獣が出たりすることもあるため、あまり速度を出すと危険らしい。エンジン音はないんだが、思ったよりも車輪の音がうるさい。まあこの辺りはしょうがないのかな?
自分は二人が座っているシートの後ろの小さなスペースに横向きに乗っているんだが、音のせいで会話は早々に諦めた。
移動中の時間がもったいないのでこの間はガイド本で勉強することにしている。乗り物酔いが心配だったが、聞いた話によると治癒魔法で酔い止めのような効果を得ることができるらしい。三半規管の機能を制限すればいいんだろうか?方法はよく分からないが、同行する商人のハリーさんがこの魔法をかけてくれたので助かった。
ガイド本の中の資料を読んでいくが、まずは鑑定レベルを上げるために魔法学、神学、天文学を中心に勉強することにした。まあこの辺りは勉強と言うよりは本を読んで知識を深める感じなのでまだいいんだけどね。
街道の周りは草原や森なので特に見るものはない。街道に魔獣よけの簡単な魔道具が埋め込まれているせいで魔獣もあまり近づいてこないようになっているみたいだが、効果は”なんかいやだなあ~~~”というレベルでそれほど強くはないらしい。これの強力なものも売っているらしく、野営の時には非常に便利らしいが、もちろん値段もそれなりになるようだ。
2時間ほど走ったところで休憩となるが、昼食をとってまったりするわけではなく、パンと干し肉を少し食べるくらいで30分ほど休んで出発となる。このあとも1~2時間おきに少し休憩を取りながら走り、6時前に今日の目的地であるイクラムの町に到着する。
小さな町とは言ってもやはりこっちの世界には魔獣がいるせいで大きくはないが塀に囲まれていて、中に入るときには簡単な確認作業が行われている。町の周りには結構大きな農地が広がっていて農地の周りにも簡単な柵は作られている。
ほとんどの魔獣は肉食なので農地を荒らすのは動物や虫たちとなる。虫系の魔獣もいるんだが、虫系の魔獣が出る場所にはあまり町を造らないらしい。やはり退治が大変だからね。
農作業の間は兵士達が巡回して安全を確保しているようだが、こういう町の住人はある程度の魔獣は自分たちで退治するらしい。まあそのくらいでなければ生きていけないだろうね。
まずは宿屋に入ることとなったが、宿は一泊300ドールと安かったので一緒の宿に泊まることにした。宿屋の他にも鍛冶屋や商店などもあり、住民は全部で数百人といったところだろうか?魔獣の対応があるので、町の建設は国が指導して行うため、人数の少ない町というのはないみたいだからね。
夕食は他のメンバーと一緒にとることとなり、名物らしき料理などを食べながらの食事となった。この日の夕食代はおごってもらえることとなったのでありがたい。
なお、アーマトからオカニウムまでの距離は大体1600メヤルドとなっている。1日に進む距離はだいたい150~250メヤルドくらいなので行程は10日くらいになる。主要の道路にはだいたい200メヤルドおきくらいに村や町が作られているみたいだ。
走っている車はそれほど多くないので、すれ違う車も数えることができるくらいである。商人の団体が多いせいか1グループで数台が連なって走っていることが多いんだけどね。あとはバスが走っているくらいで、個人の車はやはり少ないようだ。
ちなみに長さの単位も魔獣石が元になっているらしく、1ドールの魔獣石の直径が10ヤルドで、1000ヤルドが1キヤルド、1000キヤルドが1メヤルドとなっている。
1ドールの直径がだいたい1cmなので1ヤルドが1mm、1キヤルドが1m、1メヤルドが1kmと言う感じなので理解はしやすい。
重さも1ドールの魔獣石が基準で1グム、1000グムで1キグム、1000キグムで1メグムとなっており、自分の体重を考えると1グム≒1gという感じみたいだ。
面積は長さをかけた単位となっていて1ヤルド四方=1ヘル≒1mm2で100ヘル=1ジヘル、100ジヘル=1セヘル、100セヘル=1キヘル、1000000キヘル=1メヘルとなっている。1キヘルが1m2だ。
体積も長さをかけた単位となっているので同じように1ヤルド立法=1リルで1000リル=1ジリル、
1000ジリル=1セリル、1000セリル=1キリルとなる。1ジリルが1ml、1セリルが1L、1キリルが1m3だ。
ただし1ドールの魔獣石1枚分の体積で1バルという単位も使われているので面倒だ。日本で言う1升とか1合とかと同じ感じか。
計算すると1バルがおおよそ78mm3となる。通常使われるのは1000バルである1キバルらしい。お店で使われる単位は5キバルの390ml、10キバルの780ml、100キバルの7.8L、300キバルの23.4Lくらいで、それぞれに対応した瓶や缶が使用されている。イメージが350mlのジュース缶、1L容器、一斗缶とかいう感じだろうか。単位の呼び方は違うが、考え方が近いのでまだ理解はしやすくて助かる。
何かの時にすぐにわからなくなるので、最近はある程度こっちの単位で考えるようにしている。単位の言い方が違うだけで数値自体は相似でわかりやすかったのが救いだ。
夕食の後は部屋に戻ってから魔法の訓練と勉強をしてから眠りについた。まあ小さな町の宿なのでベッドなどは最低限という感じだった。
荷物の確認をして部屋を出てから宿の店員に挨拶をしてから出発する。安かったけど、なかなかいい宿だったよなあ。
待ち合わせのカサス商会に移動すると、宿の前に車やトラックが数台止まっていた。
ちなみに車と言っているが、この世界の車はエンジンで車輪を回すというものではなく、魔素を使った魔道具で車輪を動かすというものである。軽自動車のようなサイズからバスサイズのものまで走っているが、個人所有はかなりの金持ちだけという印象である。
出力の高いものは車輪で動くだけでなく飛行しての移動が可能となっているようなんだが、飛んでいる姿は見たことがない。おそらく使用する魔素が半端ないんだろう。そうでなければもっと頻繁に見かけるはずだ。
ただ自然科学が発展してないのかあまり風の抵抗などを考慮した形になっていないので、地球で車が開発された当初の車の形だ。馬車の延長と言ってもいいかもしれない。
魔道具を動かすときには魔素を供給しなければならないが、供給方法は魔法を使うように直接魔素を供給する方法と、魔獣石から供給する方法がある。魔獣石を使うものは魔獣石がセットできるようになっており、通常は1ドールから100ドールくらいまでのものが使われる。大体セットされる魔獣石の大きさで1ヶ月くらいは使用できる設定が多く、交換が面倒な人は1ドールを9枚合成して9魔素分の硬貨を使ったりするらしい。10ドールの時は99魔素分だ。
それより大きなものはさすがに金額が大きくなることと、それで動かすのが車など大きなものが多いため、1000か10000ドールの硬貨をセットするが、魔素を取り込む装置が付属している魔充器という魔道具を使うことになる。
これを使うことで、魔獣石の消費が抑えられるらしい。それでも結構消費はするので、車はお金持ちにしかもてないようだ。
ちなみにこの魔素の取り込み装置で魔獣石を作ることはできないので、取り込んだ魔素はそのまま使うしかないことになる。魔素を魔獣石のように固められるのは今のところ魔獣の体内だけのようだ。
直接魔素を供給する場合は魔道具に魔素を送り込めばいいんだが、常に補充しなければならないため実用的ではない。魔素をためる魔道具は今のところできていないらしい。要は電気を起こしてもバッテリーがないのでそのまま使うしかないという感じだな。
コーランさんの姿が見えたので声をかける。
「おはようございます。今回はよろしくお願いします。あと護衛依頼ありがとうございました。おかげで実績を積むことができそうです。」
「おはようございます。今日からよろしくお願いしますね。護衛依頼については特に報酬が出るわけではありませんのでお気になさらずに。」
今回の商隊はトラック3台に車が1台という形のようだ。それぞれの運転手、コーランさん達が3名、護衛が3人となっており、トラックに護衛が一人ずつ、車にコーランさん達が乗るようだ。
自分は大きめのトラックの補助席になるのであまり快適ではないようだが仕方がない。コーランさんが恐縮していたが、バスで移動することに比べたら座っていけるだけでもありがたいよ。
他の人たちも紹介してくれて、店員である二人は買い付けを担当しているクリークさんと輸送中の雑務を担当するハリーさんというらしい。運転手も紹介をされるが、さすがに名前まで覚えられなかった。同行はしないが、ここの支店長であるユニスさんとも挨拶をする。
一通りの紹介を受けた後、風の翼のリーダーであるフェルナーさんに声をかける。片手剣と盾を使う剣士でがっしりとした体格をしており、金属と革を併用したような鎧を身につけている。年齢は20代後半くらいでちょっと強面の人だ。
「おはようございます。今回、同行させてもらいますジュンイチです。よろしくお願いします。」
「おはよう。もう一人の護衛って聞いていたから誰かと思ったらジュンイチだったのか。なんか急に護衛が一人増えると聞いたから何かと思っていたぜ。」
「急な話で申し訳ありません。正直な話をしますと、移動に同行させてもらうだけの話だったんですが、コーランさんが護衛として依頼してくれたようなんです。途中の経費も自分持ちで報酬も出ないので、得られるのは実績のみですね。」
「そういうことか。まあラッキーだったな。護衛依頼の実績は結構ポイント高いからよかったんじゃねえか?でも実力がないと結局は上がれないからそこは注意しとけよ。」
「もちろんわかっています。それ以前に実力がなければ審査で落ちますよ。」
「そりゃそうか。」
風の翼の他のメンバーはカルマさんとニックさんでカルマさんは魔法をメインとしており、革鎧に杖というスタイルだ。ニックさんも前衛となるんだが、弓も使って遠距離攻撃もできるスタイルだ。
今回の護衛の対応について話をしたが、パーティーの連携が崩れることもあるので基本的には自分は自衛を含めて他のメンバーと一緒にいるという形で、戦闘には参加しないということになった。
大まかな紹介が終わったところで車に乗り込んで出発となる。自分は先頭を走るトラックで一緒に乗っているのはフェルナーさんだ。テンプレのことが起きないことを祈っておこう。フェルナーさんは索敵で前方の注意を行うらしい。
門を抜けて町の外に出ると車のスピードが上がる。今回の車はもちろん飛行するタイプではなく、車輪を回して走るタイプの車なのでそれほど速度は速くない。周りは草原が広がっており、特に目を引く物は何もない。魔獣のせいで一軒家とかはないし、人工的な建物が全く見当たらない。
道路の状態も良く、サスペンションもあるのか思ったほど振動などはない。車輪もタイヤみたいにゴムみたいなものでできているしね。ゴムみたいなものは液体を魔法で固めたものなので原理がよく分からない。
スピードは20~40km/hくらいだろうか?自転車より早いと言うくらいの速度である。魔獣が出たりすることもあるため、あまり速度を出すと危険らしい。エンジン音はないんだが、思ったよりも車輪の音がうるさい。まあこの辺りはしょうがないのかな?
自分は二人が座っているシートの後ろの小さなスペースに横向きに乗っているんだが、音のせいで会話は早々に諦めた。
移動中の時間がもったいないのでこの間はガイド本で勉強することにしている。乗り物酔いが心配だったが、聞いた話によると治癒魔法で酔い止めのような効果を得ることができるらしい。三半規管の機能を制限すればいいんだろうか?方法はよく分からないが、同行する商人のハリーさんがこの魔法をかけてくれたので助かった。
ガイド本の中の資料を読んでいくが、まずは鑑定レベルを上げるために魔法学、神学、天文学を中心に勉強することにした。まあこの辺りは勉強と言うよりは本を読んで知識を深める感じなのでまだいいんだけどね。
街道の周りは草原や森なので特に見るものはない。街道に魔獣よけの簡単な魔道具が埋め込まれているせいで魔獣もあまり近づいてこないようになっているみたいだが、効果は”なんかいやだなあ~~~”というレベルでそれほど強くはないらしい。これの強力なものも売っているらしく、野営の時には非常に便利らしいが、もちろん値段もそれなりになるようだ。
2時間ほど走ったところで休憩となるが、昼食をとってまったりするわけではなく、パンと干し肉を少し食べるくらいで30分ほど休んで出発となる。このあとも1~2時間おきに少し休憩を取りながら走り、6時前に今日の目的地であるイクラムの町に到着する。
小さな町とは言ってもやはりこっちの世界には魔獣がいるせいで大きくはないが塀に囲まれていて、中に入るときには簡単な確認作業が行われている。町の周りには結構大きな農地が広がっていて農地の周りにも簡単な柵は作られている。
ほとんどの魔獣は肉食なので農地を荒らすのは動物や虫たちとなる。虫系の魔獣もいるんだが、虫系の魔獣が出る場所にはあまり町を造らないらしい。やはり退治が大変だからね。
農作業の間は兵士達が巡回して安全を確保しているようだが、こういう町の住人はある程度の魔獣は自分たちで退治するらしい。まあそのくらいでなければ生きていけないだろうね。
まずは宿屋に入ることとなったが、宿は一泊300ドールと安かったので一緒の宿に泊まることにした。宿屋の他にも鍛冶屋や商店などもあり、住民は全部で数百人といったところだろうか?魔獣の対応があるので、町の建設は国が指導して行うため、人数の少ない町というのはないみたいだからね。
夕食は他のメンバーと一緒にとることとなり、名物らしき料理などを食べながらの食事となった。この日の夕食代はおごってもらえることとなったのでありがたい。
なお、アーマトからオカニウムまでの距離は大体1600メヤルドとなっている。1日に進む距離はだいたい150~250メヤルドくらいなので行程は10日くらいになる。主要の道路にはだいたい200メヤルドおきくらいに村や町が作られているみたいだ。
走っている車はそれほど多くないので、すれ違う車も数えることができるくらいである。商人の団体が多いせいか1グループで数台が連なって走っていることが多いんだけどね。あとはバスが走っているくらいで、個人の車はやはり少ないようだ。
ちなみに長さの単位も魔獣石が元になっているらしく、1ドールの魔獣石の直径が10ヤルドで、1000ヤルドが1キヤルド、1000キヤルドが1メヤルドとなっている。
1ドールの直径がだいたい1cmなので1ヤルドが1mm、1キヤルドが1m、1メヤルドが1kmと言う感じなので理解はしやすい。
重さも1ドールの魔獣石が基準で1グム、1000グムで1キグム、1000キグムで1メグムとなっており、自分の体重を考えると1グム≒1gという感じみたいだ。
面積は長さをかけた単位となっていて1ヤルド四方=1ヘル≒1mm2で100ヘル=1ジヘル、100ジヘル=1セヘル、100セヘル=1キヘル、1000000キヘル=1メヘルとなっている。1キヘルが1m2だ。
体積も長さをかけた単位となっているので同じように1ヤルド立法=1リルで1000リル=1ジリル、
1000ジリル=1セリル、1000セリル=1キリルとなる。1ジリルが1ml、1セリルが1L、1キリルが1m3だ。
ただし1ドールの魔獣石1枚分の体積で1バルという単位も使われているので面倒だ。日本で言う1升とか1合とかと同じ感じか。
計算すると1バルがおおよそ78mm3となる。通常使われるのは1000バルである1キバルらしい。お店で使われる単位は5キバルの390ml、10キバルの780ml、100キバルの7.8L、300キバルの23.4Lくらいで、それぞれに対応した瓶や缶が使用されている。イメージが350mlのジュース缶、1L容器、一斗缶とかいう感じだろうか。単位の呼び方は違うが、考え方が近いのでまだ理解はしやすくて助かる。
何かの時にすぐにわからなくなるので、最近はある程度こっちの単位で考えるようにしている。単位の言い方が違うだけで数値自体は相似でわかりやすかったのが救いだ。
夕食の後は部屋に戻ってから魔法の訓練と勉強をしてから眠りについた。まあ小さな町の宿なのでベッドなどは最低限という感じだった。
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