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第一部 現実になった異世界生活
26. 異世界58日目 一緒に狩りをしてみる
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今日はジェニファーさんが休みなので一緒に狩りに行く予定だ。朝食を終えてから準備をして、近郊の森に狩りへと出かけることになった。
ジェニファーさんは風と水魔法をメインに戦っているらしく、基本的に接近戦は行わないスタイルなので大物がいたら逃げているようだ。
武器は転移の時にもらった短剣のみで防具の方は皮製のブーツと籠手、盾と胸当てをしていた。弓も考えたらしいが、魔法を覚えてしまったらあまり必要性がなかったため結局買わなかったようだ。
まずはそれぞれのスタイルで狩りをすることにした。索敵を使って魔獣を探していると、ちょっと驚いていた。どうやら索敵スキルについてはあまり気にしていなかったみたい。イメージとしては魔素の気配を感じることなんだが、レーダーのように魔素を放出してぶつかった対象がなにかを判断する感じである。
いろいろと試しているようだが、さすがにいきなりは難しいみたい。まあ徐々に慣れていくしかないだろう。
狩りをする際に今のまま名前を呼ぶと長くなるのでジェニファーさんは”ジェン”と呼んでくれと言ってきた。友人たちにも呼ばれていた愛称なのでなじみがあるようだ。あまり女子を呼び捨てにするのには慣れていないが、確かに長々名前を呼ぶのも危険が増すだけだから慣れるしかない。
自分の名前は発音しにくいということで“イチ”と呼んでいいかと聞いていたので承知する。日本人は言いやすくても海外の人は言いにくいと言うことも多いという話もあったな。イチなんていわれたのは初めてだ。
狼もどきを見つけたので自分はいつものように風魔法でダメージを与え、近づいてきたところで土魔法で壁を造って突撃力を緩和させる。この間に一気に近づいて剣でとどめを刺すという感じだ。
風魔法は風弾という風の塊を飛ばすものと風斬というカッターのようなものを飛ばすようにしている。毛皮とか素材が使えるものは風弾、それ以外は威力の高い風斬を使うという感じだ。射程は10キヤルドくらいまで伸びているが、遠ければ遠いほど威力も精度も落ちるので確実に当てるには5キヤルドくらいまで近づかないといけない。
ジェンは遠距離からの魔法で攻撃し、突撃してくる手前に水の盾を何枚か作って魔獣が混乱している間に魔法で倒しきるという感じだ。主に使っているのは風弾のようなものと石弾だ。それでも越えてくる場合には短剣でとどめを刺すという感じだが、もともとこれで倒せないような魔獣は相手にしていないというのが前提のようだ。
話し合った結果、やはり自分が前衛で、ジェンが後衛というスタイルとなった。まずは二人同時に風魔法で攻撃。近づいてきたところで水魔法と土魔法の障壁で牽制している間に自分が接近戦で攻撃するという感じだ。
対象としている魔獣の強さを考えるとそれで十分対応できるだろう。もし集団に襲われた場合も障壁をうまく使って個別に撃退していけば死ぬことはないと思う。
やはり二人で狩りをすると効率はかなりいいみたいで、狼も5匹くらいであればなんとか倒すことができた。まあ先制攻撃で近づく前に半分は足止めできるし、土魔法と水魔法で個別に誘導することで集団に襲われるリスクも低減できるのでいい感じだ。
お昼には用意してきたサンドイッチを食べて休憩を取るが、会話をしながら食べられるというのはいいものだ。いつもは黙々と食べるだけだからね。
昼食の後も狩りを続け、今日は狼もどき6匹、狼12匹、大蟷螂を30匹くらいと並階位上位の大角兎を1匹仕留めることができた。
大角兎は角兎と違って逃げるわけではなくこちらを見ると攻撃してくるんだが、突進力がすごくて焦ってしまった。なんとか風弾を当てることができたので動きを緩めている間に一気に魔法をたたきこみ、最後に剣で攻撃して倒すことができた。風魔法が当てられなかったらちょっと危なかったかもしれない。
解体は分担して行ったので効率もよかった。ジェンは狩りをあまりしていないのに解体レベルにあまり差がないくらいだったのは、お店で解体のお手伝いをしていたせいらしい。ただ、最初の頃はかなり抵抗もあって苦労したようだ。
治癒魔法や回復魔法についてはやはり自分と同じような感じで、骨折くらいまでは治療もできるようだ。回復についてはあまり試せていないようだが、軽い毒や麻痺については治療できたらしい。
こっちにきた頃に治癒魔法で他の冒険者の指の骨折を治療してあげたことがあったらしく、そのせいでパーティーへの勧誘が激しくなってしまったようだ。後で治癒士は冒険者にとっては生存率や収入に直結するのでかなり貴重な存在と言うことを知ったらしい。
5時前に町に戻ってから素材の精算を済ませると、今日は3230ドールとかなりの稼ぎとなった。二人で分けても今までの最高記録である。まあ今回は狼や大角兎を倒せたのが大きかったな。ジェンは一日400ドールいけば上出来だったらしく、かなり喜んでいた。
ジェンは用事があるというので先に宿に戻ったんだが、自分も少しお店をのぞいてから宿に戻ろうとしたところで数人の男達に脇道に引きずり込まれてしまった。
「な、なんなんですか?」
顔を見るとこの間因縁をつけてきた男だった。
「この間の忠告を忘れたのか?変なちょっかいをかけるなと言ったはずだぜ!」
「一緒に狩りにいっただけだろ。なんで変なちょっかいになるんだ。」
「俺たちのパーティーと一緒に行くのは断っておきながらおまえと一緒に行ったというのが気にくわないんだよ。」
そう言って殴りかかってきた。
いきなり殴りかかられたせいで対応が遅れてしまい、もろにサンドバッグ状態。こんな状態では魔法を使おうにも集中できない。
「あの女に目をつけたのは俺が最初なんだよ。なのに横からかっさらうなんてふざけるなよ。」
反撃の糸口もなく3人がかりで殴られていると表通りの方から声が上がった。
「何をしているんだ!!」
その声で攻撃がやんだ。
「いえ、こいつが俺の財布を盗んだのでちょっとお仕置きを・・・。」
「ちょっとお仕置きだと?」
どうやら町を巡回している兵士が見つけてくれたらしい。確認を求めているようにこちらを見てきたので首を振る。
「財布を盗ったのかどうかはわからないが、町での争いを起こしたものは罰せられることは知っているよな?今回の件は上に報告しておく。身分証を出せ!」
とりあえず助かったのか?自分の身分証も確認されたがこれはしょうがない。
あちこちすりむいたりあざになったりしまっていたので治療をしたいところだが、状況確認もあるので怪我はこのままの方がいいだろう。打撲についてはさすがにつらいので治療をしておいたけどね。
いったん話を聞く必要があるということで兵士達の詰め所に連行されてしまう。まあ助かったからまだいいのかなあ?
いきなり脇道に引きずり込まれて殴られたこと、原因は彼らが目をつけていたらしい人と一緒に狩りに行ったことで完全に因縁つけられた状態だったことを説明するが、一晩は牢屋の中で過ごして反省させられるようである。勘弁してほしい。
牢屋は一人一人の個室になっているんだが、1畳くらいの狭いところだ。小さな洗面台とトイレもあるんだが、穴が開いているだけの簡易的なものなので蓋をしてもちょっと臭ってくるのが悲しいところだ。もちろんシャワーなんてものはないので浄化魔法をかけておく。
ご飯があまりおいしくないが、ちゃんと食べることができたのは助かった。ご飯抜きはさすがにつらすぎるからね。それはまだよかったんだが、ベッドが硬い。何でこんなことになったんだか・・・。
さすがに宿に帰っていないとジェンも心配するかもしれないので、兵士にお願いして宿には連絡してもらった。巡回の際に連絡してくれるようだったので助かった。
~魔獣紹介~
大角兎:
並階位上位の魔獣。森に穴を掘って生活しており、角兎よりも一回り大きく、角も倍くらいの太さとなる。草などは食べず、動物や魔獣を狩って食べる肉食となっているため、見つかるとこちらに突進してくる。耳が大きく、音に敏感なため、先に見つけるのは難しい。
獲物を見つけると一気に突進してくるが、その突進力を甘く見ない方がよい。角で刺されると革鎧も貫通してしまう場合がある。突撃力は高いが、小回りが利かないため、動きをよく見て避けてから対処すればよい。
素材としての買い取り対象は角と肉となる。角は薬の材料や工芸品に使用される。肉は角兎よりも高級とされるが、味の差はほとんど無い。
ジェニファーさんは風と水魔法をメインに戦っているらしく、基本的に接近戦は行わないスタイルなので大物がいたら逃げているようだ。
武器は転移の時にもらった短剣のみで防具の方は皮製のブーツと籠手、盾と胸当てをしていた。弓も考えたらしいが、魔法を覚えてしまったらあまり必要性がなかったため結局買わなかったようだ。
まずはそれぞれのスタイルで狩りをすることにした。索敵を使って魔獣を探していると、ちょっと驚いていた。どうやら索敵スキルについてはあまり気にしていなかったみたい。イメージとしては魔素の気配を感じることなんだが、レーダーのように魔素を放出してぶつかった対象がなにかを判断する感じである。
いろいろと試しているようだが、さすがにいきなりは難しいみたい。まあ徐々に慣れていくしかないだろう。
狩りをする際に今のまま名前を呼ぶと長くなるのでジェニファーさんは”ジェン”と呼んでくれと言ってきた。友人たちにも呼ばれていた愛称なのでなじみがあるようだ。あまり女子を呼び捨てにするのには慣れていないが、確かに長々名前を呼ぶのも危険が増すだけだから慣れるしかない。
自分の名前は発音しにくいということで“イチ”と呼んでいいかと聞いていたので承知する。日本人は言いやすくても海外の人は言いにくいと言うことも多いという話もあったな。イチなんていわれたのは初めてだ。
狼もどきを見つけたので自分はいつものように風魔法でダメージを与え、近づいてきたところで土魔法で壁を造って突撃力を緩和させる。この間に一気に近づいて剣でとどめを刺すという感じだ。
風魔法は風弾という風の塊を飛ばすものと風斬というカッターのようなものを飛ばすようにしている。毛皮とか素材が使えるものは風弾、それ以外は威力の高い風斬を使うという感じだ。射程は10キヤルドくらいまで伸びているが、遠ければ遠いほど威力も精度も落ちるので確実に当てるには5キヤルドくらいまで近づかないといけない。
ジェンは遠距離からの魔法で攻撃し、突撃してくる手前に水の盾を何枚か作って魔獣が混乱している間に魔法で倒しきるという感じだ。主に使っているのは風弾のようなものと石弾だ。それでも越えてくる場合には短剣でとどめを刺すという感じだが、もともとこれで倒せないような魔獣は相手にしていないというのが前提のようだ。
話し合った結果、やはり自分が前衛で、ジェンが後衛というスタイルとなった。まずは二人同時に風魔法で攻撃。近づいてきたところで水魔法と土魔法の障壁で牽制している間に自分が接近戦で攻撃するという感じだ。
対象としている魔獣の強さを考えるとそれで十分対応できるだろう。もし集団に襲われた場合も障壁をうまく使って個別に撃退していけば死ぬことはないと思う。
やはり二人で狩りをすると効率はかなりいいみたいで、狼も5匹くらいであればなんとか倒すことができた。まあ先制攻撃で近づく前に半分は足止めできるし、土魔法と水魔法で個別に誘導することで集団に襲われるリスクも低減できるのでいい感じだ。
お昼には用意してきたサンドイッチを食べて休憩を取るが、会話をしながら食べられるというのはいいものだ。いつもは黙々と食べるだけだからね。
昼食の後も狩りを続け、今日は狼もどき6匹、狼12匹、大蟷螂を30匹くらいと並階位上位の大角兎を1匹仕留めることができた。
大角兎は角兎と違って逃げるわけではなくこちらを見ると攻撃してくるんだが、突進力がすごくて焦ってしまった。なんとか風弾を当てることができたので動きを緩めている間に一気に魔法をたたきこみ、最後に剣で攻撃して倒すことができた。風魔法が当てられなかったらちょっと危なかったかもしれない。
解体は分担して行ったので効率もよかった。ジェンは狩りをあまりしていないのに解体レベルにあまり差がないくらいだったのは、お店で解体のお手伝いをしていたせいらしい。ただ、最初の頃はかなり抵抗もあって苦労したようだ。
治癒魔法や回復魔法についてはやはり自分と同じような感じで、骨折くらいまでは治療もできるようだ。回復についてはあまり試せていないようだが、軽い毒や麻痺については治療できたらしい。
こっちにきた頃に治癒魔法で他の冒険者の指の骨折を治療してあげたことがあったらしく、そのせいでパーティーへの勧誘が激しくなってしまったようだ。後で治癒士は冒険者にとっては生存率や収入に直結するのでかなり貴重な存在と言うことを知ったらしい。
5時前に町に戻ってから素材の精算を済ませると、今日は3230ドールとかなりの稼ぎとなった。二人で分けても今までの最高記録である。まあ今回は狼や大角兎を倒せたのが大きかったな。ジェンは一日400ドールいけば上出来だったらしく、かなり喜んでいた。
ジェンは用事があるというので先に宿に戻ったんだが、自分も少しお店をのぞいてから宿に戻ろうとしたところで数人の男達に脇道に引きずり込まれてしまった。
「な、なんなんですか?」
顔を見るとこの間因縁をつけてきた男だった。
「この間の忠告を忘れたのか?変なちょっかいをかけるなと言ったはずだぜ!」
「一緒に狩りにいっただけだろ。なんで変なちょっかいになるんだ。」
「俺たちのパーティーと一緒に行くのは断っておきながらおまえと一緒に行ったというのが気にくわないんだよ。」
そう言って殴りかかってきた。
いきなり殴りかかられたせいで対応が遅れてしまい、もろにサンドバッグ状態。こんな状態では魔法を使おうにも集中できない。
「あの女に目をつけたのは俺が最初なんだよ。なのに横からかっさらうなんてふざけるなよ。」
反撃の糸口もなく3人がかりで殴られていると表通りの方から声が上がった。
「何をしているんだ!!」
その声で攻撃がやんだ。
「いえ、こいつが俺の財布を盗んだのでちょっとお仕置きを・・・。」
「ちょっとお仕置きだと?」
どうやら町を巡回している兵士が見つけてくれたらしい。確認を求めているようにこちらを見てきたので首を振る。
「財布を盗ったのかどうかはわからないが、町での争いを起こしたものは罰せられることは知っているよな?今回の件は上に報告しておく。身分証を出せ!」
とりあえず助かったのか?自分の身分証も確認されたがこれはしょうがない。
あちこちすりむいたりあざになったりしまっていたので治療をしたいところだが、状況確認もあるので怪我はこのままの方がいいだろう。打撲についてはさすがにつらいので治療をしておいたけどね。
いったん話を聞く必要があるということで兵士達の詰め所に連行されてしまう。まあ助かったからまだいいのかなあ?
いきなり脇道に引きずり込まれて殴られたこと、原因は彼らが目をつけていたらしい人と一緒に狩りに行ったことで完全に因縁つけられた状態だったことを説明するが、一晩は牢屋の中で過ごして反省させられるようである。勘弁してほしい。
牢屋は一人一人の個室になっているんだが、1畳くらいの狭いところだ。小さな洗面台とトイレもあるんだが、穴が開いているだけの簡易的なものなので蓋をしてもちょっと臭ってくるのが悲しいところだ。もちろんシャワーなんてものはないので浄化魔法をかけておく。
ご飯があまりおいしくないが、ちゃんと食べることができたのは助かった。ご飯抜きはさすがにつらすぎるからね。それはまだよかったんだが、ベッドが硬い。何でこんなことになったんだか・・・。
さすがに宿に帰っていないとジェンも心配するかもしれないので、兵士にお願いして宿には連絡してもらった。巡回の際に連絡してくれるようだったので助かった。
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獲物を見つけると一気に突進してくるが、その突進力を甘く見ない方がよい。角で刺されると革鎧も貫通してしまう場合がある。突撃力は高いが、小回りが利かないため、動きをよく見て避けてから対処すればよい。
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