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第二部 異世界の古代文明
177. 異世界1149日目 モクニク国へ到着
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一度だけ魔獣の襲撃を受けたが、その後は特に襲撃はなかった。まあもともと襲撃があるのは年に数回程度みたいなので襲撃があったこと自体が珍しいようだ。そのために索敵をしているんだからね。
航海の間は知り合った冒険者達と一緒に訓練をしたり、食事をしたり、情報交換をしたりしてすごした。襲撃の可能性が高いのは中の5日間だけだったのでそれを過ぎるとかなり気分的にも落ち着いた。
10日目に予定通りナンホウ大陸が見えてきた。到着するのは港町のアラクというところで、ナンホウ大陸の窓口は基本的にここになる。それ以外だと距離が遠くなって陸の移動よりも危険を伴うからだ。
手続きは事前に部屋で行ってくれるのでよかった。普通はこの手続きだけでも結構時間がかかるみたいで、カラストさんが嘆いていたからね。今回は魔獣の退治もあったのでお金の20%を返却してくれた。
入国手続きの時にペンダントを渡される。どうやらペンダントがこの国での身分を証明するものらしい。このペンダントはモクニク国だけでなく、サビオニアでも共有されているみたい。
この等級を示すペンダントを不正利用したり偽装することは死刑に相当するらしく、盗まれることはほぼないと考えていいらしい。どっちにしろ、ある程度のところでは身分証明証も確認されるしね。
等級は7段階に分かれているみたいで、貴族の上位爵、貴族の中位爵、貴族の下位爵、準貴族、上位平民、下位平民、奴隷となっているみたい。ちなみに貴族の家族などは準貴族という扱いになるようだ。
自分たちは2国の下位爵を持っているため、中位爵という扱いになるらしく、黄色っぽい色の宝石がついているペンダントだった。二人ともに爵位を持っているので二人とも同じ色だ。ちなみに上から青、黄、緑、紫、赤、黒のペンダントとなるが、奴隷にはないようだ。
徐々に陸が近づいてきて昼過ぎに港に着岸する。町の雰囲気はそれほどオカニウムとは変わらない感じがするが、気温はかなり高いみたいで出迎えに来ている人達の服装がかなり薄着だ。船は気温管理されているからわからなかったんだけど、結構暑いのかもしれない。
下船すると、結構暑い空気を感じる。オカニウムはまだちょうどいい感じだったんだけど、やっぱり赤道が近いんだろうか?
貴族と平民は完全に別けられていてこっちはかなりスペースがゆったりとしていた。ほとんどの人は迎えに来た車に乗って移動しているようだ。車の前後にもそのグレードを示す色が取り付けられていた。ほとんどが緑だから下位爵なのかな。
一応自分たちもプレートはもらっていたので車を取り出して取り付けておく。取り付けるとなぜかすぐに係員がやってきて誘導してくれた。同じ貴族でも上下の関係が強いみたいでこちらを優先してくれるようだ。
港は少し町から離れていたのである程度町の近くへ移動してから車を収納する。道路は舗装されていて走るのに問題は無い。ただ建物は石造りのものもあるんだが、土のレンガのようなものもある。まあ魔法で固めているとは思うんだが、よくよく見てみるとやっぱり町の雰囲気は違うんだな。
町はかなり発展している感じで規模的にはオカニウムと同じくらいだ。ただ町の区画は貴族エリアと平民エリアが完全に分けられていて、貴族エリアには基本平民は入れないようになっているみたい。
実際に治安の面からもやはり貴族エリアの方がいいのは当たり前だ。ただいろいろと情報を得るのなら平民エリアでも話を聞きたいんだよなあ・・・。平民エリアも地域によって違うようだが、スラムと言われるエリアはヤーマン国よりもやばいところらしい。気をつけよう。
ハクセン国でのこともあるので、ジェンにはフードを被って、軽い認識阻害の魔道具もつけてもらっている。もうあんなことがあったらいやだからね。
役場は平民エリアにあるんだが、貴族エリアにも出張所のような感じであるみたいだ。どっちに行ってもいいんだが、とりあえず平民エリアの役場へ。
「申し訳ありませんが、こちらは平民用の窓口となりますので、対応に不備があるかもしれません。貴族様用の窓口は貴族エリアにありますので、そちらを使った方がよろしいのではないでしょうか?」
ペンダントをみた係員はちょっと驚いた顔をして言ってきた。
「いえ、ヤーマン国から来たものなのでそのあたりは気にしなくても大丈夫です。貴族と言っても普段と同じ対応していただいてかまいません。」
するとちょっとほっとしたような顔になって手続きを進めてくれた。
まずは活動場所の変更の手続きを行ってもらう。こっちでの注意事項として話を聞くと、やはり平民が貴族に対して何かした場合は有無を言わさず捕まってしまう恐れがあるらしい。ただ貴族同士だと話し合いや裁判がきちんと行われるようだ。平民と貴族だと裁判になってもかなり不利な結果となるようだ。
カステルさん達の話だと買い取りについてもグレードによって買取額に差があるらしい。これには正直驚いた。準貴族を0とすると上位平民は-10%、下位平民は-30%らしい。逆に貴族は+10~30%となるようだ。なんかすごいな・・・。ポイントや昇格についてはひいきがないということだが、どこまでかは不明だ。
まあ貴族の冒険者の相手は貴族がやっているようなのである程度制約はしているとは思うんだけど、いろいろとありそうな気もするね。
とりあえずこの日は事前に聞いていたそこそこいい感じの平民用の宿に泊まることにした。一泊800ドールなので結構お手頃だ。ヤーマンとかでも泊まったアパートのような感じのところで、普通にダブルベッドの部屋に共用のシャワーやトイレがついているところだ。
宿を確保したところで近くにある食堂に向かう。船で一緒だったカステル達と一緒に食事をとることにしていたからだ。他にも色々と話を聞きたいこともあるので、カステル達に他にいる知り合いも声をかけてもらうことにしたのである。
居酒屋のような感じのお店に着くと、カステルがやってきた。それなりの人数になったので部屋を取ってくれているようだ。
カステルの4人の他にやってきたのはイクサという良階位の3人パーティーとカレニアという上階位の4人パーティーだ。ここではパーティーのメンバーの頭文字からパーティー名を決めることが多いらしい。
彼らは王都モクニクとここアラクなどモクニク国の北部を中心に活動しているらしい。まだ拠点を持つまでにはなっていないが、いずれは拠点を買いたいと思っているようだ。イクサはパーティーとしては良階位だが、まだ一人が上階位なので他の国には行ったことがないらしい。
今は懐が温かいので今日の食事代はおごると話すとかなり歓声を上げていた。まあこれで情報をもらえるなら安いものだ。最初は貴族と言うことで少し警戒していたようなんだが、お酒も入ってくるとかなり打ち解けてきたと思う。
とりあえずここの国の貴族に対する愚痴がかなり出てくる。ホクサイ大陸の方が活動しやすいのはわかるんだが、やはり育った国と言うことでここに住んでいるみたい。移住するにもかなりのお金が必要らしい。
国外に行くときにもかなりのお金を払わなければならないらしいが、冒険者の良階位以上であればその金額がかなり安くなるようだ。ヤーマンではこっちの方の国から来たということにしていたのでこのあたりは変に思われなかったかなあ・・・。まあ今更だけどね。
良階位になると上位平民、優階位の冒険者になると準貴族あつかいとなるみたいなので、早く優階位になりたいと言っていた。
ただ平民の立場は南のサビオニアよりはましらしい。そっちの国は平民はそもそも国から出ることができないようだ。
いろいろと愚痴を聞いたりしながらもかなり詳しい情報交換ができたのでよかったな。とりあえず貴族の権利を持っている限りはそんなに変なことにはなりそうにもない。でもこれ見よがしに見せつけるのはやめておいた方がいいだろうな。
全員の食事代で結構な金額が飛んでいったけど、それ以上に収穫もあったのでいいだろう。こっちの国に知り合いもいないのでこういうところで知り合いを増やしておかないと何かの時には困るからね。
航海の間は知り合った冒険者達と一緒に訓練をしたり、食事をしたり、情報交換をしたりしてすごした。襲撃の可能性が高いのは中の5日間だけだったのでそれを過ぎるとかなり気分的にも落ち着いた。
10日目に予定通りナンホウ大陸が見えてきた。到着するのは港町のアラクというところで、ナンホウ大陸の窓口は基本的にここになる。それ以外だと距離が遠くなって陸の移動よりも危険を伴うからだ。
手続きは事前に部屋で行ってくれるのでよかった。普通はこの手続きだけでも結構時間がかかるみたいで、カラストさんが嘆いていたからね。今回は魔獣の退治もあったのでお金の20%を返却してくれた。
入国手続きの時にペンダントを渡される。どうやらペンダントがこの国での身分を証明するものらしい。このペンダントはモクニク国だけでなく、サビオニアでも共有されているみたい。
この等級を示すペンダントを不正利用したり偽装することは死刑に相当するらしく、盗まれることはほぼないと考えていいらしい。どっちにしろ、ある程度のところでは身分証明証も確認されるしね。
等級は7段階に分かれているみたいで、貴族の上位爵、貴族の中位爵、貴族の下位爵、準貴族、上位平民、下位平民、奴隷となっているみたい。ちなみに貴族の家族などは準貴族という扱いになるようだ。
自分たちは2国の下位爵を持っているため、中位爵という扱いになるらしく、黄色っぽい色の宝石がついているペンダントだった。二人ともに爵位を持っているので二人とも同じ色だ。ちなみに上から青、黄、緑、紫、赤、黒のペンダントとなるが、奴隷にはないようだ。
徐々に陸が近づいてきて昼過ぎに港に着岸する。町の雰囲気はそれほどオカニウムとは変わらない感じがするが、気温はかなり高いみたいで出迎えに来ている人達の服装がかなり薄着だ。船は気温管理されているからわからなかったんだけど、結構暑いのかもしれない。
下船すると、結構暑い空気を感じる。オカニウムはまだちょうどいい感じだったんだけど、やっぱり赤道が近いんだろうか?
貴族と平民は完全に別けられていてこっちはかなりスペースがゆったりとしていた。ほとんどの人は迎えに来た車に乗って移動しているようだ。車の前後にもそのグレードを示す色が取り付けられていた。ほとんどが緑だから下位爵なのかな。
一応自分たちもプレートはもらっていたので車を取り出して取り付けておく。取り付けるとなぜかすぐに係員がやってきて誘導してくれた。同じ貴族でも上下の関係が強いみたいでこちらを優先してくれるようだ。
港は少し町から離れていたのである程度町の近くへ移動してから車を収納する。道路は舗装されていて走るのに問題は無い。ただ建物は石造りのものもあるんだが、土のレンガのようなものもある。まあ魔法で固めているとは思うんだが、よくよく見てみるとやっぱり町の雰囲気は違うんだな。
町はかなり発展している感じで規模的にはオカニウムと同じくらいだ。ただ町の区画は貴族エリアと平民エリアが完全に分けられていて、貴族エリアには基本平民は入れないようになっているみたい。
実際に治安の面からもやはり貴族エリアの方がいいのは当たり前だ。ただいろいろと情報を得るのなら平民エリアでも話を聞きたいんだよなあ・・・。平民エリアも地域によって違うようだが、スラムと言われるエリアはヤーマン国よりもやばいところらしい。気をつけよう。
ハクセン国でのこともあるので、ジェンにはフードを被って、軽い認識阻害の魔道具もつけてもらっている。もうあんなことがあったらいやだからね。
役場は平民エリアにあるんだが、貴族エリアにも出張所のような感じであるみたいだ。どっちに行ってもいいんだが、とりあえず平民エリアの役場へ。
「申し訳ありませんが、こちらは平民用の窓口となりますので、対応に不備があるかもしれません。貴族様用の窓口は貴族エリアにありますので、そちらを使った方がよろしいのではないでしょうか?」
ペンダントをみた係員はちょっと驚いた顔をして言ってきた。
「いえ、ヤーマン国から来たものなのでそのあたりは気にしなくても大丈夫です。貴族と言っても普段と同じ対応していただいてかまいません。」
するとちょっとほっとしたような顔になって手続きを進めてくれた。
まずは活動場所の変更の手続きを行ってもらう。こっちでの注意事項として話を聞くと、やはり平民が貴族に対して何かした場合は有無を言わさず捕まってしまう恐れがあるらしい。ただ貴族同士だと話し合いや裁判がきちんと行われるようだ。平民と貴族だと裁判になってもかなり不利な結果となるようだ。
カステルさん達の話だと買い取りについてもグレードによって買取額に差があるらしい。これには正直驚いた。準貴族を0とすると上位平民は-10%、下位平民は-30%らしい。逆に貴族は+10~30%となるようだ。なんかすごいな・・・。ポイントや昇格についてはひいきがないということだが、どこまでかは不明だ。
まあ貴族の冒険者の相手は貴族がやっているようなのである程度制約はしているとは思うんだけど、いろいろとありそうな気もするね。
とりあえずこの日は事前に聞いていたそこそこいい感じの平民用の宿に泊まることにした。一泊800ドールなので結構お手頃だ。ヤーマンとかでも泊まったアパートのような感じのところで、普通にダブルベッドの部屋に共用のシャワーやトイレがついているところだ。
宿を確保したところで近くにある食堂に向かう。船で一緒だったカステル達と一緒に食事をとることにしていたからだ。他にも色々と話を聞きたいこともあるので、カステル達に他にいる知り合いも声をかけてもらうことにしたのである。
居酒屋のような感じのお店に着くと、カステルがやってきた。それなりの人数になったので部屋を取ってくれているようだ。
カステルの4人の他にやってきたのはイクサという良階位の3人パーティーとカレニアという上階位の4人パーティーだ。ここではパーティーのメンバーの頭文字からパーティー名を決めることが多いらしい。
彼らは王都モクニクとここアラクなどモクニク国の北部を中心に活動しているらしい。まだ拠点を持つまでにはなっていないが、いずれは拠点を買いたいと思っているようだ。イクサはパーティーとしては良階位だが、まだ一人が上階位なので他の国には行ったことがないらしい。
今は懐が温かいので今日の食事代はおごると話すとかなり歓声を上げていた。まあこれで情報をもらえるなら安いものだ。最初は貴族と言うことで少し警戒していたようなんだが、お酒も入ってくるとかなり打ち解けてきたと思う。
とりあえずここの国の貴族に対する愚痴がかなり出てくる。ホクサイ大陸の方が活動しやすいのはわかるんだが、やはり育った国と言うことでここに住んでいるみたい。移住するにもかなりのお金が必要らしい。
国外に行くときにもかなりのお金を払わなければならないらしいが、冒険者の良階位以上であればその金額がかなり安くなるようだ。ヤーマンではこっちの方の国から来たということにしていたのでこのあたりは変に思われなかったかなあ・・・。まあ今更だけどね。
良階位になると上位平民、優階位の冒険者になると準貴族あつかいとなるみたいなので、早く優階位になりたいと言っていた。
ただ平民の立場は南のサビオニアよりはましらしい。そっちの国は平民はそもそも国から出ることができないようだ。
いろいろと愚痴を聞いたりしながらもかなり詳しい情報交換ができたのでよかったな。とりあえず貴族の権利を持っている限りはそんなに変なことにはなりそうにもない。でもこれ見よがしに見せつけるのはやめておいた方がいいだろうな。
全員の食事代で結構な金額が飛んでいったけど、それ以上に収穫もあったのでいいだろう。こっちの国に知り合いもいないのでこういうところで知り合いを増やしておかないと何かの時には困るからね。
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