【改訂版アップ】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~

ばいむ

文字の大きさ
241 / 430
第二部 異世界の争い

ジェンside-11. 異世界1453~1467日目 タイカンにて

しおりを挟む
 アルマで町を散策しているときにお店でイチがカメラを見つけてきた。こっちの世界のカメラはかなり貴重品で、遺跡調査の時に少し見たくらいだったのでかなり驚いていた。
 中古品でも出回ることがほとんど見ない品物みたいだけど、店主の話を聞くと、最近高価な品物が結構持ち込まれるみたい。もしかしたらサビオニアで仕入れたものなのかもしれないね。商会の人が安く買い取ってきて売っているのかも。

 イチはかなり高かったんだけど、せっかくだからといって購入することにしたようだ。印刷する機械とセットで23万ドールとかなり高額だったんだけど、これを逃すと手に入れることはできないだろうしね。まあ最近はお金を使うこともなかったので資金は十分だったし、あって困ることもないからね。
 他にもいろいろと面白いものがあったので購入したんだけど、正直値段が妥当なのかよくわかっていなかった。でもこれだけのものが普通に流れてきているあたりサビオニアの国はどっちにしろだめになっていたんだろうね。


 王都に着いたときにサビオニアの国が革命により滅びたことを聞いた。ついに革命が終わったのか。今後いい方向に行ってくれるといいなあ・・・。革命が終わっても結局その国が落ち着かず、戦闘が続いていくこともあるし、結局国の運営がうまくいかなくて再び革命が起きることもある。できればこのまま戦いのない国に落ち着いてほしいものね。
 もしこの世界に滞在するのが長くなったら落ち着いた国になったところであの国の様子を見に行きたいなあ。理想だけでは国の運営はできないと思うので、あの通路が交渉の役にたってくれるといいなあ。
 私たちにはどう考えても手に余るものだからね。あの通路の通行料をどう設定するかでかなり変わってくると思うのよね。だけどあんな通路があるってことは、ホクサイ大陸にも同じような通路があるかもしれないわね。特にヤーマンとタイガの間にはあってもおかしくないように思うのよね。
 ただ闇雲に探しても見つかるものじゃないから、今回みたいになにか見つからないと探せないだろうなあ。



 カメラは遺跡の調査とかに使うのかと思っていたんだけど、イチはいろいろなところで撮影している。使用するのに魔獣石を使うのだけど、印刷してしまえばいくらでも撮ることができるからいいけどね。まあ地球にいたときのデジカメみたいに気楽には撮れないけど今の自分たちにはそこまで大きな負担ではないのは確かだ。
 風景を撮ったりもしているけど、イチに言われて結構モデルになって写真を撮っている。タイマー機能は無いので二人の写真がほとんど撮れないというのがちょっと悲しいところだけどね。貴重なものなので他の人に気軽に頼んで撮ってもらうわけにもいかないからね。
 ただしばらくしてイチがリモコンのようなものを造って二人で撮れるようになったのは良かったわ。単純に大きなボタンを作ってそこに風魔法を当ててボタンを押すと、つながったケーブルがシャッターを切るというものだけどね。カメラが結構大きいので自撮り棒は無理だったのよね。


 ただ時々前に買った服を指定されてモデルになることがあるんだけど何かがよくわからない。なんでこんな衣裳と聞いても「雰囲気が合うからだよ。」と言ってあまり詳しくは教えてくれない。

 一面の水田で稲穂が風にたなびいていたときに青っぽいワンピースのような服を着たり、古代遺跡でウエディングドレスを着せられたり、前に木で造った刀のようなものを持たされて着物っぽい衣裳を着せられたりとかなんかよくわからない。空を飛べるからと言ってほかにもいろいろと写真を撮られたんだよね。

 そのあとは印刷した写真を見てにまにましているのは私の写真を見ているだけでなくてなぜか引っかかるのよね。
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』

アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた 【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。 カクヨム版の 分割投稿となりますので 一話が長かったり短かったりしています。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ

壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。 幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。 「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」 泣きじゃくる彼女に、彼は言った。 「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」 「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」 そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。 ※2019年10月、完結しました。 ※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~

サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。 ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。 木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。 そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。 もう一度言う。 手違いだったのだ。もしくは事故。 出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた! そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて―― ※本作は他サイトでも掲載しています

スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜

もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。 ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を! 目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。 スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。 何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。 やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。 「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ! ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。 ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。   2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

処理中です...