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第一章第六話 その人

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その人は。。。

やめましょう。

そういう誰もがわかり得ない、誰でも簡単にわかっている事実を、もう隠しだてする必要はないのです。

時は来ました。

永きに渡って封じられて来た。

千載一遇の時は、今現在を置いて他にありません。

オーディエンス。

(歓喜の拍手)

では、登場していただきましょう。

その人とは、この人を置いて他にいますまい。

ジャック・レオナルド氏の登場です。

ジャック・レオナルド氏、またの名をレオナルド先生です。

博士は、永きに渡って闇の魔王によって封印され、原因不明の病を抱えこんで、サングラスは光を受けつけない彼の瞳の病状に対する防衛策でした。

レオナルド先生、今サングラスを外し、黒縁メガネを掛け直しました。

そして右手のアンティーク調の茶色のステッキを、今3回クルクル廻し右足を椅子の上に踏み出しました。

司会進行係「質疑応答は、お控えくださいますようお願い致します。」

その人は、今日の日が巡るまで、49年間の永きに渡って、能力を全て封印され、たった1人の女性が元気になるように従事した、逸話が残っています。

難病続きで自分自身すら見失いそうな事もありました。

しかし、その従事した女性と家族になり、彼の向上心が、全て今日の日を創ったと云わざる得ません。

全ての此処で、縁を頂戴した人々に、レオナルド先生が開発!?とまではいきそうにないですが、彼の朝食レシピを配布致します。

一、デリシャストースト。

材料、厚切りパン。

バター。

イチゴジャム。

作り方、厚切りパンをオーブンで2分弱焼き、その後、トーストにたっぷりのバターを塗り、ジャムもたっぷりと塗る。


一、サラサラコーヒー

材料、コーヒー、または豆、ミルク少々、砂糖おまかせ。

作り方、お湯を沸かし始め、マグカップにコーヒーさじ加減大さじ一杯、ミルク少々、砂糖、おまかせ、ホットでもアイスでも。。


司会進行係「これにてレオナルド先生デビューの会を閉幕します。」
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