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第十章 Grand Galaxy Grand prix [Action!〕
協力
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一方、双子に追い抜かれた後、先を急ぐフウマ。
他のレーサーを相手にし、小惑星群をくぐり抜ける。
特に……その中の一機が、現在の主な、彼の相手だった。それは――
〈おう! 以前よりも良い感じじゃないか? やはり成長したな!〉
テイルウィンドのコックピット、そのモニターでにこやかに笑うのは、リッキー・マーティスだった。
彼の機体、ワールウィンドはテイルウィンドのすぐ後ろ、自慢の加速性能で追いすがる。
……最も、ここでは加速性より、機動性がものを言う。
テイルウィンドがリードしているのは、そのためだ。
「そう言ってくれると、嬉しいかな。……そっちは、新しい機体は使いこなせているのか? 機体に不慣れって事で僕が有利でも……全然面白くないからね」
〈ははは、機体を替えてそれなりに経っているんだ、心配しなくてもちゃんと使いこなせているぜ。
やはり前のシュトラーダよりは、ずいぶんと動かしやすいが……やはりテイルウィンドほどではないな。だが、加速性能は以前と同じだ! いざとなれば楽勝だぜ!〉
フウマは口元を緩める。
「……うん、それは良かった。じゃあ……勝負の続きと行こうか!」
リッキーの言葉通り、彼は新機体であるワールウィンドを、上手く使いこなしていた。
現在はテイルウィンドがリードしているが、それでも両者の対決はほぼ互角だ。
――なるほど、さすがリッキーって所かな。確かにいい感じじゃん。……こっちも気が抜けないね――
フウマは今の勝負に、力を入れている。
……しかし、同時にさっきの、フィナとティナの事も頭に浮かぶ。
――けどあの二人も、中々だったよね。リッキーの次は、また二人を相手にすると考えるとな――
さっきの遭遇で、その実力はよく分かっていた。
若干意表を突かれたといえ、一瞬で先を越したあの腕と機体の性能は、並外れたものだ。、
再度遭遇したとしても……果たして、どこまで行けるか?
……と、そんな考えを少ししていた時、リッキーから再度通信が入る。
「ん、リッキー、どうしたのさ」
モニターに映るリッキーも、少し考えている様子だった。
〈あのさ、フウマ……。お前も、あの双子、フィナとティナと戦ったんだよな?〉
そんな質問に、少し戸惑いながらも、フウマは答える。
「うん。……なかなかやるよね、あの二人もさ」
〈……ああ、俺もサファイアで相手にしたが、あのコンビネーションを崩すのは難しいぜ。あんなに息の合った相手、そして機体も高い性能の同型機に二対一だ、とてもじゃないが分が悪い〉
「そんな事、僕だって分かっている。……けど、やるしかないだろ!」
血気盛んなフウマの様子を、リッキーをたしなめる。
〈まぁまぁ、何もレースは勝負ばかりとは限らないだろ? 俺だってあの二人相手には、かなり分が悪い。今の勝負だって、なかなか決着が付き添うにはないからな〉
そして、リッキーはこんな提案をした。
〈そこでどうだ? ここは一度、俺と手を組まないか?〉
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