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5話「おっさん、少女(男)に本気を出す」
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「お、りゃぁぁぁああ!!」
キン、と剣の交わる音。
右の短剣が唸り、試験官の首を狙う。
だが、腕に掌底を打たれ軌道が逸れ、あらぬ方向へと進む我が片腕を見て───
即座に、左の短剣を振るう。
「甘いッ!!」
おっさんの西洋剣が軌道に割り込み、強制的に剣が止められる。その様子を見て、ニヤリと微笑むおっさん。
だが、何を勘違いしているか分からないが、
───まだ、俺の攻撃は終わらない。
左の短剣が止められているのを良いことにその場で上体を倒し、脇腹に蹴りを入れる。
「───────ゴフッ!!」
痛いだろう?そりゃあ痛かろうな。敢えて柔らかく、脆い部分を狙ったのだから。
おっさんは嗚咽し、鍔迫り合いをしていた剣が緩くなる。そこで地面に足をつけて体制を一度立て直し......
頭部に衝撃。
「ガッ!?」
体が地面に落ちる最中、見るとおっさんは片足を俺の頭部辺りに上げ、上半身を斜め下にしていた。
──つまり、回し蹴りを喰らったのだ。
「頭、がぁ......」
「ふぅ~、つい本気になっちまったぜ。いや、いい勝負だったぜ?俺には届かないようだがな!」
そんな戯言が聞こえるが、地面に突っ伏した俺は意識が遠退くのを感じていた。
あー。これ、俺、もうダメっぽ─────
そして、意識は光差し込まぬ闇に沈んだ。
「おいっ!大丈夫か!?......クソ、気絶しやがった!」
「あー、サティーさんがまたいたいけな少女を気絶させたー。だからホドホドに、って言ったんすよー」
「だけど...その少女、中々の物を見せてもらったぜぇ。けけけ、将来が楽しみだぁ......俺たちのクランに勧誘するかぁ?ケッケッケ」
「そんなことより早く医務室へ送れ!頭部の怪我は割りとシャレにならん!!おらっ、サティー何ぼうっとしてやがる!!!」
「お前ら......本当に頼りになるなぁ......おじさん、嬉しいよ......」
キン、と剣の交わる音。
右の短剣が唸り、試験官の首を狙う。
だが、腕に掌底を打たれ軌道が逸れ、あらぬ方向へと進む我が片腕を見て───
即座に、左の短剣を振るう。
「甘いッ!!」
おっさんの西洋剣が軌道に割り込み、強制的に剣が止められる。その様子を見て、ニヤリと微笑むおっさん。
だが、何を勘違いしているか分からないが、
───まだ、俺の攻撃は終わらない。
左の短剣が止められているのを良いことにその場で上体を倒し、脇腹に蹴りを入れる。
「───────ゴフッ!!」
痛いだろう?そりゃあ痛かろうな。敢えて柔らかく、脆い部分を狙ったのだから。
おっさんは嗚咽し、鍔迫り合いをしていた剣が緩くなる。そこで地面に足をつけて体制を一度立て直し......
頭部に衝撃。
「ガッ!?」
体が地面に落ちる最中、見るとおっさんは片足を俺の頭部辺りに上げ、上半身を斜め下にしていた。
──つまり、回し蹴りを喰らったのだ。
「頭、がぁ......」
「ふぅ~、つい本気になっちまったぜ。いや、いい勝負だったぜ?俺には届かないようだがな!」
そんな戯言が聞こえるが、地面に突っ伏した俺は意識が遠退くのを感じていた。
あー。これ、俺、もうダメっぽ─────
そして、意識は光差し込まぬ闇に沈んだ。
「おいっ!大丈夫か!?......クソ、気絶しやがった!」
「あー、サティーさんがまたいたいけな少女を気絶させたー。だからホドホドに、って言ったんすよー」
「だけど...その少女、中々の物を見せてもらったぜぇ。けけけ、将来が楽しみだぁ......俺たちのクランに勧誘するかぁ?ケッケッケ」
「そんなことより早く医務室へ送れ!頭部の怪我は割りとシャレにならん!!おらっ、サティー何ぼうっとしてやがる!!!」
「お前ら......本当に頼りになるなぁ......おじさん、嬉しいよ......」
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