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71.あなたのものになりたいの②※
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相手の顔を下から覗き込むわたしをよそに、グラシアンは布団のなかのわたしの太ももを掴んでくる。自分より高い体温に包まれ、ビクッと身体が跳ねてしまった。
「今はやめて。質問に答えてちょうだい」
「んー。いつかな」
「じゃあ教えてくれるまで、触らせない。女王の脚は、安くないんだから」
調子に乗って、普段は決して言わない軽口をたたくわたし。グラシアンが口角を上げて触れ合うほど顔を近づけてきた。
「言ったな。隠されると無理矢理暴きたくなるんだ。アリスだってそうだっただろ?」
指摘されて、わたしは言葉を詰まらせる。たしかにカニア邸に潜入したのは、グラシアンの隠された本性を知りたかったから。彼の言い分はもっともだった。
「じゃあ、隠さなければ興味が薄れるってこと?」
「見せ方次第だな」
わたしは観念して、両手を下ろす。白くて薄いレース生地から乳房の先が透けそうなのが恥ずかしさの極みだったが、ここまで晒せばグラシアンも諦めてくれるだろう。
だが予想に反して、グラシアンはわたしの身体を食い入るように見つめていた。
「控えめに言って、最高」
整った口元が半月型になり、奥から八重歯が覗く。
「嘘つき!」
わたしは、ようやく騙されたことを知ったのだ。
*
グラシアンの右手がドロワーズの柔い生地のあわいから侵入して、口に出せないわたしの恥ずかしいところをまさぐっている。ディンチ侯爵夫人はその場所を何と言っていただろう? たしか、――そう、クリトリスだ。
彼はクリトリスを摘まみ、こすり合わせて押し込んできた。
「ん……っ、ふぅ……っ」
静かな部屋に、わたしの押し殺した声だけが漏れる。立膝の姿勢を取らされたわたしは、向かい合った男のシャツの肩を掴んでいた。秘所への刺激だけで既に一度達しており、いっそ座り込みたかったがグラシアンが許してくれない。
「アリス、涙目になって可愛い」
剣だこのある長い指が、ぬかるんだ膣道に入ってくる。入口のところが燃えるように熱くて、擦れられると腰がビクビクと跳ねた。
「あ……っ! だめ……っ、熱いの……っ」
ふいごのように熱い息を吐きながら、わたしに必死にグラシアンの肩に縋りつく。彼はわたしの訴えもなんのその、楽しそうに語りかけてきた。
「アリス、大丈夫だ。俺の指に、蜜が絡みついてくる。柔らかくなっているから、二本目も入るな」
「ふ……ぅ、はぁ……ぁ……、ああん……っ!」
身体が熱くて、たまらない。逃げ場のないわたしの膣に、宣言通り二本目の指が入ってくる。グラシアンはベビードール越しにわたしの胸の飾りを指ではじき、その反対側を口に含んできた。レースのざらりとした感触と口腔の熱に同時に包まれ、急激にお腹が熱くなる。
わたしは荒い吐息を逃そうと、ついには天井を仰いだ。グラシアンが反り返った背中の感触を楽しむように、手を滑らせてくる。
「可愛い、アリス」
ちゅうぅっと乳輪を吸い込まれると同時に、月の道に入っている彼の指にお腹側のある一点をこすられると、気持ちよさが背中を走り頭のなかで火花が散った。ビクビクと痙攣する腰の動きが、自分ではもう止められない。
「あ……グラシアンッ。ああ……っ、やだぁ……っ!」
「すごい食い絞めだ。今すぐ挿れたいが、俺のはちょっとばかり大きめなんだ。ちゃんと準備をしておこうな」
お腹側を何度も撫でられたり、押されたりして刺激される。あの気持ちいい感覚が、どんどん広がってきて怖い。なのに、グラシアンは再度イったわたしを休ませることなく、感じやすい場所を何度も刺激してくるのだ。
「うっ……もう、だめ。……グラシアン」
「何がだめなんだ? アリスのこと、もっと深く知りたいんだ。俺にもわかりやすく説明してくれ」
取り澄ました声に、わたしの胸が焦げ付く。すべてわかっているのに、わたしの口からわざわざ説明させたがっているのだ。普段なら悔しがるところだけで、今のわたしにその気力はない。本当に限界なのだ。
「身体に力が入らなくて、立ってられないの。もう、許して……っ」
なけなしの力で、グラシアンの首をぎゅっとする。ぐずっ、ぐずっと鼻を鳴らす音に、いつのまにか自分が泣いていることに気が付いた。いついかなる時も王太女らしくありたかったけれど、グラシアンの前ではやっぱり無理なのだ。わたしはついに、白旗を上げた。
「早く、あなたのものになりたいの」
「今はやめて。質問に答えてちょうだい」
「んー。いつかな」
「じゃあ教えてくれるまで、触らせない。女王の脚は、安くないんだから」
調子に乗って、普段は決して言わない軽口をたたくわたし。グラシアンが口角を上げて触れ合うほど顔を近づけてきた。
「言ったな。隠されると無理矢理暴きたくなるんだ。アリスだってそうだっただろ?」
指摘されて、わたしは言葉を詰まらせる。たしかにカニア邸に潜入したのは、グラシアンの隠された本性を知りたかったから。彼の言い分はもっともだった。
「じゃあ、隠さなければ興味が薄れるってこと?」
「見せ方次第だな」
わたしは観念して、両手を下ろす。白くて薄いレース生地から乳房の先が透けそうなのが恥ずかしさの極みだったが、ここまで晒せばグラシアンも諦めてくれるだろう。
だが予想に反して、グラシアンはわたしの身体を食い入るように見つめていた。
「控えめに言って、最高」
整った口元が半月型になり、奥から八重歯が覗く。
「嘘つき!」
わたしは、ようやく騙されたことを知ったのだ。
*
グラシアンの右手がドロワーズの柔い生地のあわいから侵入して、口に出せないわたしの恥ずかしいところをまさぐっている。ディンチ侯爵夫人はその場所を何と言っていただろう? たしか、――そう、クリトリスだ。
彼はクリトリスを摘まみ、こすり合わせて押し込んできた。
「ん……っ、ふぅ……っ」
静かな部屋に、わたしの押し殺した声だけが漏れる。立膝の姿勢を取らされたわたしは、向かい合った男のシャツの肩を掴んでいた。秘所への刺激だけで既に一度達しており、いっそ座り込みたかったがグラシアンが許してくれない。
「アリス、涙目になって可愛い」
剣だこのある長い指が、ぬかるんだ膣道に入ってくる。入口のところが燃えるように熱くて、擦れられると腰がビクビクと跳ねた。
「あ……っ! だめ……っ、熱いの……っ」
ふいごのように熱い息を吐きながら、わたしに必死にグラシアンの肩に縋りつく。彼はわたしの訴えもなんのその、楽しそうに語りかけてきた。
「アリス、大丈夫だ。俺の指に、蜜が絡みついてくる。柔らかくなっているから、二本目も入るな」
「ふ……ぅ、はぁ……ぁ……、ああん……っ!」
身体が熱くて、たまらない。逃げ場のないわたしの膣に、宣言通り二本目の指が入ってくる。グラシアンはベビードール越しにわたしの胸の飾りを指ではじき、その反対側を口に含んできた。レースのざらりとした感触と口腔の熱に同時に包まれ、急激にお腹が熱くなる。
わたしは荒い吐息を逃そうと、ついには天井を仰いだ。グラシアンが反り返った背中の感触を楽しむように、手を滑らせてくる。
「可愛い、アリス」
ちゅうぅっと乳輪を吸い込まれると同時に、月の道に入っている彼の指にお腹側のある一点をこすられると、気持ちよさが背中を走り頭のなかで火花が散った。ビクビクと痙攣する腰の動きが、自分ではもう止められない。
「あ……グラシアンッ。ああ……っ、やだぁ……っ!」
「すごい食い絞めだ。今すぐ挿れたいが、俺のはちょっとばかり大きめなんだ。ちゃんと準備をしておこうな」
お腹側を何度も撫でられたり、押されたりして刺激される。あの気持ちいい感覚が、どんどん広がってきて怖い。なのに、グラシアンは再度イったわたしを休ませることなく、感じやすい場所を何度も刺激してくるのだ。
「うっ……もう、だめ。……グラシアン」
「何がだめなんだ? アリスのこと、もっと深く知りたいんだ。俺にもわかりやすく説明してくれ」
取り澄ました声に、わたしの胸が焦げ付く。すべてわかっているのに、わたしの口からわざわざ説明させたがっているのだ。普段なら悔しがるところだけで、今のわたしにその気力はない。本当に限界なのだ。
「身体に力が入らなくて、立ってられないの。もう、許して……っ」
なけなしの力で、グラシアンの首をぎゅっとする。ぐずっ、ぐずっと鼻を鳴らす音に、いつのまにか自分が泣いていることに気が付いた。いついかなる時も王太女らしくありたかったけれど、グラシアンの前ではやっぱり無理なのだ。わたしはついに、白旗を上げた。
「早く、あなたのものになりたいの」
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