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defineforhumanright

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別に、誰に何を言われても
好きなものは、好きでいい。

そう言い切れる人は、幸せである。


そう言い切れる人が、次の時代を作れる。



それは、自信であるが

根底にあるのは無意識である。


それを、古くから精神分析学では

原初と呼んだ。


人間は、体験しながら学習していくので


生まれてから、まだ目が開かない間は

体験と言っても、どこまでが自分の意識で動かせるものなのか


触感のような曖昧感覚で覚えていくだけだ。



そのうちに、聴覚、嗅覚、視覚で
自分が個体だと実感する。


そうして育つ間、快く過ごせるか
そうでないか、で
基本的な感覚が定まってしまったりする。



つまり、それが原始的な感覚の、慈愛である。



人が、脳が発達し過ぎたせいで


早産で生まれてしまうが故の悲哀である。


母親の庇護なしには生きて行けない赤ん坊は

もし、母親が愛してくれなければ


心に不安感を持って、欠乏を恐れる
ようになる。




そういう人が、不安感から

苛立ちを心に覚えて生きて行くしかないのは


実に嘆かわしい事だが




そういう不安定な気持ちを根底に持つと



何をしていても過敏に周囲に反応してしまう。






人として類人猿から分化した時点で

決まってしまっていた悲哀である。



母親には、重荷であったりもするし
子供にとっても不幸を呼んだりする。

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