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xfyu

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快速マリンライナーは、ほとんど特急並の
速度で走るのに、特急料金が要らないと言う
面白い列車なので、利用者が多い。


それでも、グリーン席がいい、と言う
人々のために

最後尾車両の2階はグリーンである。


列車が走り出すと、丁寧に車掌が検札に来るが
大抵は四国の女性車掌である。



電車時代は古い、昭和のものなので
さすがにサンライズエクスプレスのような
スムーズな走り、とはいかないが


それでも、なんとか走っている。




検札に来た車掌の制服を見て、神様は再認する。



今が、アメリカンの神様のいたずらで(笑)


変わってしまった世界なのだ、と言う事。


座標軸で言うと、時間軸だけが同じで

残り3次元、縦ー横ー奥行きで
空間を表現しているが


それが、アメリカンの神様の悪戯で

1950年代あたりを原点にして、別世界が
生まれてしまった。


つまり、元々の原点から見ると相似の座標だけれども


二つの世界は、並列した6次元になる。


自分のいる世界が、知らない内に
別世界になってしまっているのだ(笑)。



原点から見ると。



そういう概念が、数学、統計学的なフィールドではよくあり



物理現象のシミュレーション解析で
時々カオス、としてリサ-ジュ波形比較などに
用いられたりする。



(笑筆者の居た研究所でも、それでバイオメトリクス、なんてやっていたっけ)






「じゃが、全部を統べたもう全能の神様は
居ないのかのう」と

めぐの国の神様は思う。



6次元宇宙が並列するのは、今の
理論物理学では割と定説になっている。



出雲神は、八百萬の神様のひとり、だと

自称していたが。





「彼の言うように、神の意思などないのかのぅ」



全体は、やはり宇宙の物理で動いているんだろうな、と



思ったりもする。




「それでいいのかの?」と


神様は、快速マリンライナーの
パノラマグリーン席に、ひとりで座った。


4人席だけど。

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