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こころ

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ベッドに入ってからも、ななは
スマホでなにやら、操作している。

「お友達とメール?」と、めぐは
となりのベッドから。



ななは、ちょっと顔を歪めて「ううん、前の職場の仲間から。愚痴ばっかりだけど、LINEを答えないと文句言われるし」と。



「そんなの止めればいいのに」と、めぐ。



「止めたら、どこかからイジメられるかもしれない、ネットで連絡されて。住んでるところ
知ってるし」と、なな。



それで、修道院に入りたいと言った、と。




「そんなの、違法じゃない」と、めぐ。


「そうだけど、日本は最近そうなの。法律なんて誰も守らないし」と、ななは
その職場の事を話す。


ななはともかく、加藤は
見た目にも立派な科学者なので


職場の課長とかが、劣等感を感じたのか
加藤に、因縁をつけたりしていた。

漢字の書き順が違うとか、日本語の綴りが、とか。


でも、加藤は怒るでもなく超然として微笑んでいて



「書き順も綴りもこれでOKですね」と


国語辞典を示したりしたので




会社の人間が、LINEとかで連絡して

客を装い、嫌がらせ電話を掛けたりとか(笑)


笑ってしまう低俗さ、だったのだが。






「でも、もう終わったんだから、思い出せない方がいいわ」と、リサも言う。



変な人達と付き合うと、変になるわ、と


Naomiも言う。






「もう、家に戻らないのだったら
気にしなくてもいいじゃない」と、リサ。




「そうだけど、従兄弟の子供とか
学校でイジメられるかもしれないし」と、なな。




実際、日本人社会に渡来人が入ってきてから
そういう問題が出ていた。




それも、神様たちの薬で
ゆくゆく無くなっていくだろうけれども。



陣取りと同じで、異国の地、日本を
侵略しようとしているだけだ。


いずれ、加藤のエネルギー革命で
祖国に戻っていくだろう人々である。


日本人社会で仕事が得られないので
その子供の親たちが貧困に喘ぎ
子供が荒むだけ、だったので


祖国で収入が得られるなら
祖国に戻るだろう、そう
日本の国家も考えていた。
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