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神様

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空飛ぶシスター、なな(笑)は

感情が高ぶると勝手に飛び立ってしまうみたいで

どこかに行きたくて飛んだ訳でもない。



今は、加藤との恋が終わってしまったのに
憤りを感じて飛んだのだろうけれども



空を飛んでいると、少し気が晴れたみたいで


地上を眺めるゆとりもできた。



そうして見ると、広い草原に


ひとりのおばあちゃん、ぽつりと

お空を眺めていて、ななに気づく。



「ああ、天使さまー」と、おばあちゃんは

ななを天使と間違えている(笑)。





ななは、微笑む。
天使って言われるのも悪くない(笑)。



地上にふわり、と飛び降り


「わたし?天使じゃありません、一日シスターの、ななです」と、(笑)。

おばあちゃんは、耳が遠いのか



「ああ、お迎えに来てくださったのですか」と
ななを見上げる(笑)


小柄なおばあちゃんで、元気そうだけど
そろそろ天使さんが迎えに来る、と


思っていて、ちょっと元気がなくなっていた
らしい。


ななは、そのおばあちゃんがかわいそう、と
思った。



「まだ、あなたはお迎えに来ないです」と
適当な事を言っているけど(笑)



おばあちゃんは「天国に行けるでしょうか?」と(笑)


耳が遠いので、思い込み(笑)。




「大丈夫、天国に行けます。まだまだ先です」と、天使さんのふりをして

おばあちゃんの肩に触れて。


また、飛び立った。ふわり。



今度はうまく飛び立てた(笑)。




上空から見たおばあちゃんは
気休めになったのか、少し
穏やかな表情で



飛び去ったななを見上げていた。





ななは、空を飛びながら



自分の恋を争うのもいいけど

誰かの気休めになるのも、いい事だな、と
思ったりした。



死ぬって、まだ先の事だろうけど


おばあちゃんは、この世が幸せだから
もっと生きたいって思うのだろうし。


なな自身は、別に

そんなに生きていて楽しいとも思えない(笑)けど


おばあちゃんの気休めになるなら、それで
生きてるのも悪くないな、と


シスターとしての仕事に、目覚めたり(笑)。
  
フードを翼のように
風に孕ませて、
ななは飛ぶ。


浮力で飛んでいる訳ではなく、重力を
加減しているのだけれども


そこに空気があるので、翼のように見えるだけ、なのだけれども%E
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