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愛と繁殖

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もともと、愛は
生物が繁殖のためにもっているプログラムである。


生命を慈しむ事が正しいとされているので

女の子を愛する事も、生命を作るためである(笑)。



なので、生命に危機が訪れると
繁殖をしたいと思うのは
例えば人間でもそうで


情報のように使われている
ホルモン、などが
ケミカルな情報媒体として
観測されている。


ノルアドレナリンなどは
戦闘のためのホルモンで

筋肉を緊張させたりするけれど


同時に、繁殖のための
誘因物質の分泌にも関連している


そういう理由で、危機が訪れると
繁殖が怒るのは


日本でも、よく動物行動学生が
観測するが


類人猿などの群れのリーダーが交代すると

雌が一斉に発情する、前記した
そんな例でも散見される。




危機が訪れなくなったジョナサンや、ななたちは


特に繁殖の必然はない。


けれども、ななのような
女の子が涙を流す事は



科学の子、ジョナサンの

古い記憶の中にあったデータを刺激するのだろう。



弱いもの、愛らしいものを
悲しませてはいけない、と言う
基本的な、弱者保護の
プログラムである。
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