科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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妄想と現実

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会議は、退屈だ。

科学者にとっては時間の無駄にすぎない。


そんな加藤は、窓のある会議室
708からの風景、陽射しを見た。

加藤の気持ちは、[Loveland、Island]の
ステレオミックス空間に満たされた。


音楽が好きなので、空間を満たす楽器、
曲が始まる時はギターのカッティングと
ピアノの音、そんなアンザンブルが
全て記憶されている。




そうそう、よくオートバイで
聞きながら走ったっけ。



その頃はホンダの750に乗っていて
スーパーマーケットでアルバイトしながら
生活していたのだった。


ガールフレンドは、誰だったかな?


そうそう、名前は忘れたけど
顔だちはちょっと、ゆりに似ていた。


物腰の柔らかいな彼女は、確か
幼稚園の先生になったんだったっけ。




きみこ、と言う古風な名前を
恥じていた彼女に、加藤は


「そんな事ないよ、ラテン語で言えばね
喜び、と言う意味だもの。
英語だとNaomi、になるね。
スーパーモデルにいるでしょ?」と

当時の加藤は、軽快にそう言った。




でもなんとなく、ゆりと似てるな、と


連想して思う。




物の感じ方が似てる、と言うあたりが
そう思えるのだけれども



いくら高学歴か、高収入か知らないけれど

三浦たちよりも幸せそうだったし(笑)



お金は無くてもゆとりのある
心は好ましいと思う。








日本の神様、出雲神は


そんな加藤を雲上から見て(笑)

「先祖帰り、かもしれぬ。」


加藤は苗字が示す通り
藤原氏、加賀、つまり
石川県のあたりに落ち着いた先祖のようで


加賀野、前田、石川、なんて苗字の人々とは

近隣にある。



そういうあたりで、ゆりの苗字からすると


ずっと昔に親類だったのかもしれない。



出雲神は、そんな風に思う。



「遠い記憶が呼び合うか」






加藤は、そんな事は知らず

ただ、出会えて引き合うだけ、である。



生き方が似ている人を好ましいと思うだけだ。



加藤は、そういえば思い出すけれど
そのスーパーマーケットで知り合った彼女に
興味を示した社長の息子を

知らず知らず、死に追いやってしまった事もあった。



どういう訳か、加藤にはそういう能力がある。

そのスーパーマーケットのレジのアルバイトをしていた加藤と彼女に
ヤキ餅を焼いた社長の息子は(笑)


バイトの帰りにBMW525でドライブに誘ったりしたが


すげなく断られ、心にダメージを受けた(笑)。



「アルバイトの加藤より、金持ちの俺がなぜ振られる」と


そう思う顔つきをしているので
賢い彼女には相手にされない(笑)。



社長の息子、と言う立場を利用して
彼女の気を引こうとし、加藤を解雇する。


いつも同じで、卑怯者はそんなものだ。



加藤は旅に出て、彼女もアルバイトを辞める事で

抗議する。



傷心の彼は、酒に溺れて
心筋梗塞で死んでしまった。



無理が祟ったのと、価値観が崩壊してしまった
事、で


絶望感に苛まされたのだった。





競争して勝つことがいつでも目的だったのに
どんな手段を使っても、女の子の気持ちを
変えられない(笑)


当たり前だが、それで人生に背を向ける
男も居る。



その理由は、育ってきた環境に
母親の影響が強い事、であった。



母親と言うのは、息子なら特に
支配下に起きたがる傾向が強い。


それなので、息子の性的な魅力を封じてしまう
傾向にある。

当然、異性である。



母親の写真に欲情するような息子になるはずもない(笑)。



他の女の子に欲情するのは、則ち
母親からの離別を意味するので


母親は、それを忌避するのである。



そうしたストレスが、息子の魅力を隠蔽するである。







加藤は、それも回想するが


「まあ、淘汰だろう」



貨幣流通経済などに迎合するから
競争に疲れて死ねばいいのだ、とも思う。


そんなものは、破壊されるのだ。
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