科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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タイムトラベラー

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それは、流行と言うものに
流される、変な感覚のせいで
加藤には理解できないものだった(笑)が


流行を扇動する側が
日本侵略を企てて
日本女性の品位を下げ、外国人並に
してしまおうとすれば

簡単に乗ってしまう、賢くない人々は
侵略に載せられた事になる。

昔ながらの日本人は、堅実に


流行など冷ややかに一瞥し、慎ましく生きた
ものだったから

違いは明白である。


日本経済に外国資本が入り、流行を
扇動して侵略を企てた。



手法は、かつて
大東亜戦争を企てた時と同じであるし


バブル経済を企てて、アメリカ侵略を
日本人に化けた外国人が行い
日米の友好関係を壊そうとしたのと
同じ手法。

戦争は、まだ続いていたのである。




加藤は、経済を破壊する事で
その戦争の終焉を迎えようとしていた
訳ではなかったが


結果的に、そういう事になった。








加藤は無自覚に、でも
ゆりの事を考えた。



「ゆりは、慎ましい子だった」


流行を追っているように見えて
実際には、きちんと選択していた。

アルバローザ、のステッカーを
スクーターに貼ってはいても

着ているものは、普通のジーンズだったり
コーデュロイだったり。


加藤がキャメルのコーデュロイを穿いていると
似た色のコーデュロイを、見つけてきて
穿いたりするので


そういうところが、仲間たちに
誤解される理由でもあった。



ゆりは、もちろん
自分から求めたりはしなかった。

加藤の方で、サービスしてあげる事はあっても
それは思いやり、のようなものだった。


そういう感覚は、どちらかといえば
加藤たちの世代にフィットするもので


女の子だからサービスされて当たり前、みたいな

1990年代以降の、外国人っぽい感覚と

全く異なるものだった。


だから、加藤の心に残り


「ゆりは、タイムトラベラーだったのでは
ないかな」と、加藤が空想するくらいの
特別な感じ、だった。




現実的に言えば、ゆりの父が
加藤と年代が近いので


同じ時代感覚、自由、平等、平和、のような
感覚を持っているので


そう思えるのであろうけれども。





ななと同じ年のゆりだったけれども


ゆりが少女だったので、世渡りが下手で
純粋に見えたとも考えられるけれども
加藤は、そうは思いたくなかった。


それが愛なのだろうとも感じられるけれど

それゆえ、26才になっているはずの
ゆりに、こちらの加藤は
会いたくないと思ったのだろう。


もうひとりの加藤は、それで
10年前へ逃亡してしまったのだけれども。

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