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鉄道運賃の均一性
しおりを挟む鉄道運賃の均一性があるのは良い事だし
公共のもの、としてあるべき形。
だが、民間企業として自由競争の中で商売するなら
会員割引、とか
いろいろな形で魅力を生む必然がある。
それが、実は先を争うような行動を呼ぶ訳でもある。
難しい言葉で射幸心、などと言うべきか。
公正な競争なら良い事であるが
一部の人にだけ有利なルールを作り、不公正に
それを大多数に押しつけるのは良くない。
それを実行してきたのが、今の事件で言えば原発利権であり電力利権である。
公正である為に、電力料金に
経費を全部入れて良い事になっていた。
それを利用して、必要のない物まで
料金に入れて、利用者から徴収した。
原発の建設費や、誘致の為の買収費用などもすべて、である。
それに便乗していたのが経済界でもあった。
つまり、税金と同じ感覚の金だったのである。
そういう事に批判的だった人の中には、反原発派の人も
多くおり
例えば、殺害された電力会社女性社員も
そういう体質、と見られていたから
それは、会社にとって不愉快な存在だったろう。
給料を払っているのに、会社経営を批判される、と言うのは。
輝彦は、エスカレーターで地上ホームに降り
瀬戸大橋線のマリンライナーに乗り込んだ。
2階席グリーン車は、会員料金でおよそ半額の450円。
普通車指定席料金よりも安い(笑)。
電力料金も、数年後にはそうした自由競争になる筈で
実は、原発事故が起こる前にも当時の通産省は
それを模索していたとの事だった。
が、保守党政権下、電力族議員に妨害されたとの
報道である。
そこからすると、電力利権体制も一枚岩では
なかった事が分かる。
取材するなら、そのあたりかな。
ルポ・ライター輝彦は、事件捜査の為に
そうした情報を得ようと思った。
様々な思惑があれば、事件を起こした連中に
対立する側から、なにかヒントを得られるかもしれないと
推理した。
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