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第7話・加速度的に落ちて行く2人
非処女になったことに対するユニちゃんの反応
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風丸と関係を持ってから、はじめての休日。
平日は導き手のお仕事があるので、以前のように、釣りや牧場のお手伝いや畑の世話ができません。
釣りの師匠や牧場の老夫婦。それと畑のお世話をしてくれているユニちゃんのおかげで、食材は変わらずに得られていますが、もらいっぱなしは申し訳ないです。
ですから、せめて休日だけでも日頃の感謝を伝えがてら、皆さんと会うようにしていました。
そんなわけで、今日はユニちゃんと畑のお世話をしていたのですが
『由羽。処女じゃなくなったんだね』
ユニちゃんの指摘に、私はギクッとして
「やっぱり分かるんですね!? 穢れてしまってすみません! 嫌いになりましたか!?」
ユニちゃんと会う条件には、処女であることが含まれていました。つまり処女じゃなくなったら、それだけで「さよなら」かもしれません。
私の世界では『ユニコーンは気性が激しく、処女以外は怒って突き刺す』という逸話もあるくらいなので、過剰に恐怖すると
『落ち着いて。君を責めているわけじゃない。ただ最近ずっと君にまとわりついていた匂いの主と、番の関係になったのかと聞いただけだよ』
「でもユニコーンは、処女以外には心を開かないと聞いたんですが」
『君の世界のユニコーンは知らないけど、僕たちは相手の心の良し悪しを処女かどうかで判断しない』
ユニちゃんは冷静に処女厨疑惑を否定すると
『ただ人間は僕たちを角目的で狩る以外に、乗り物にしようと狙って来る。たいてい僕たちを狩ったり乗りたがったりするのは血の気の多い男だから、処女以外は近づかせないという噂になったのかもしれないね』
要するに、この世界のユニコーンは処女が好きなのではなく男性を警戒しているようです。だからヒロインが非処女だと、男性の匂いを嫌って出て来ないのかもしれません。
「じゃあ、これからも友だちで居てくれますか?」
私の問いに、ユニちゃんはゆったりと草を食みながら
『人も僕たちも変わる。確約はできないよ』
「クールですね、ユニちゃん! でも今すぐ嫌われるわけじゃないなら良かったです!」
私と風丸の関係の変化に気付いた人は、もう1人います。それは同性で大親友の律子さん! ではなく同じ班のアルゼリオさんでした。
なんでアルゼリオさんが、私たちの関係を知ったかと言うと
「先にアイテムを取ってからエリアボスと戦おうぜ。つーわけで俺とマスターちゃんだけで入るから、アルゼリオはここで待っていてくれよ」
「なんで毎回お前たちのセックス待ちをしなきゃいけないんだよ!? やるなら探索の後で入れよ!」
アルゼリオさんのお怒りはごもっともですが、風丸は私にベターッとくっつきながら
「だってマスターちゃんとイチャイチャした後は調子がいいんだもん。アルゼリオだって俺が絶好調なほうが戦闘が捗っていいだろ?」
戦闘には基本の能力値以外に、テンションという要素があります。要するに機嫌がいいと調子が出て、各種パラメーターが一時的に上昇&クリティカル率&回避率がアップします。
実際、私とした後の風丸は鬼神の如き活躍でアルゼリオさんが一緒ではありますが、1日でエリアボス3体を撃破するほどでした。
「それに俺とマスターちゃんががんばれば、たくさん素材が入手できて、アンタの分の最強装備も両方作れるかもよ? アルゼリオだって、そっちのほうが得じゃない?」
風丸に説得されたアルゼリオさんは悔しそうに唸りつつも
「なるべく最短で帰って来いよ!?」
クリティカル連発の風丸もさることながら、やっぱり最強装備が欲しいようで、待機に応じてくれました。
しかしアルゼリオさんをダンジョンに残して、私と風丸だけでお題部屋に入ったところ
「さーて、今回のお題は何かな~?」
壁に書かれたお題を確認した風丸は、ニコ~ッと私を振り返って
「5回射精しろってさ。全部アンタの中に出していいよね? マスターちゃん」
すみません、アルゼリオさん……。今回もすごく待たせてしまうことになりそうです……。
平日は導き手のお仕事があるので、以前のように、釣りや牧場のお手伝いや畑の世話ができません。
釣りの師匠や牧場の老夫婦。それと畑のお世話をしてくれているユニちゃんのおかげで、食材は変わらずに得られていますが、もらいっぱなしは申し訳ないです。
ですから、せめて休日だけでも日頃の感謝を伝えがてら、皆さんと会うようにしていました。
そんなわけで、今日はユニちゃんと畑のお世話をしていたのですが
『由羽。処女じゃなくなったんだね』
ユニちゃんの指摘に、私はギクッとして
「やっぱり分かるんですね!? 穢れてしまってすみません! 嫌いになりましたか!?」
ユニちゃんと会う条件には、処女であることが含まれていました。つまり処女じゃなくなったら、それだけで「さよなら」かもしれません。
私の世界では『ユニコーンは気性が激しく、処女以外は怒って突き刺す』という逸話もあるくらいなので、過剰に恐怖すると
『落ち着いて。君を責めているわけじゃない。ただ最近ずっと君にまとわりついていた匂いの主と、番の関係になったのかと聞いただけだよ』
「でもユニコーンは、処女以外には心を開かないと聞いたんですが」
『君の世界のユニコーンは知らないけど、僕たちは相手の心の良し悪しを処女かどうかで判断しない』
ユニちゃんは冷静に処女厨疑惑を否定すると
『ただ人間は僕たちを角目的で狩る以外に、乗り物にしようと狙って来る。たいてい僕たちを狩ったり乗りたがったりするのは血の気の多い男だから、処女以外は近づかせないという噂になったのかもしれないね』
要するに、この世界のユニコーンは処女が好きなのではなく男性を警戒しているようです。だからヒロインが非処女だと、男性の匂いを嫌って出て来ないのかもしれません。
「じゃあ、これからも友だちで居てくれますか?」
私の問いに、ユニちゃんはゆったりと草を食みながら
『人も僕たちも変わる。確約はできないよ』
「クールですね、ユニちゃん! でも今すぐ嫌われるわけじゃないなら良かったです!」
私と風丸の関係の変化に気付いた人は、もう1人います。それは同性で大親友の律子さん! ではなく同じ班のアルゼリオさんでした。
なんでアルゼリオさんが、私たちの関係を知ったかと言うと
「先にアイテムを取ってからエリアボスと戦おうぜ。つーわけで俺とマスターちゃんだけで入るから、アルゼリオはここで待っていてくれよ」
「なんで毎回お前たちのセックス待ちをしなきゃいけないんだよ!? やるなら探索の後で入れよ!」
アルゼリオさんのお怒りはごもっともですが、風丸は私にベターッとくっつきながら
「だってマスターちゃんとイチャイチャした後は調子がいいんだもん。アルゼリオだって俺が絶好調なほうが戦闘が捗っていいだろ?」
戦闘には基本の能力値以外に、テンションという要素があります。要するに機嫌がいいと調子が出て、各種パラメーターが一時的に上昇&クリティカル率&回避率がアップします。
実際、私とした後の風丸は鬼神の如き活躍でアルゼリオさんが一緒ではありますが、1日でエリアボス3体を撃破するほどでした。
「それに俺とマスターちゃんががんばれば、たくさん素材が入手できて、アンタの分の最強装備も両方作れるかもよ? アルゼリオだって、そっちのほうが得じゃない?」
風丸に説得されたアルゼリオさんは悔しそうに唸りつつも
「なるべく最短で帰って来いよ!?」
クリティカル連発の風丸もさることながら、やっぱり最強装備が欲しいようで、待機に応じてくれました。
しかしアルゼリオさんをダンジョンに残して、私と風丸だけでお題部屋に入ったところ
「さーて、今回のお題は何かな~?」
壁に書かれたお題を確認した風丸は、ニコ~ッと私を振り返って
「5回射精しろってさ。全部アンタの中に出していいよね? マスターちゃん」
すみません、アルゼリオさん……。今回もすごく待たせてしまうことになりそうです……。
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