ワタシのコウタイシサマ

dragon49

文字の大きさ
1 / 1

ワタシのコウタイシサマ

しおりを挟む

 トウカイ帝国のプリンセスチョイスは、あれでもないこれでもないと選り好みしているうちに早アラフォーとなり、輿入れ先を探していた。

 父のトウカイテイオーは、国の保全のために当然政略結婚を望み、平民ではなくどこかの国の皇太子でいい人はいないものかと気を揉んでいた。

 「おい、タナーカ、チョイスにいいチャンスチョイスはないものか」、トウカイテイオーは毎日のようにプリンセス付きの執事タナーカに尋ねるのが日課になっていた。

 姫は、このような閉塞状態の中で気鬱になってタナーカに打開策を求めていた。

 「姫は、希望が高くなかなか良い相手がみつかりません」、タナーカが報告すると、「えーい、もうお前の選り好みに付き合っていると拉致があかん、忖度せい!」と姫を叱りつけるのであった。

 「お父様こそ、○リチンでブラブラと城中を練り歩くのはもうやめて下さい!お父様は、○カムリのそチンなのよ、もー恥ずかしくてワタシお嫁に行けません」、姫はヒトメを憚るように泣いた。

 「なーんで、ワシは王族の伝統衣装に身を固めているではないか、なっタナーカ?」

 「はい、立派なお召し物にござります」

 姫は、小さな頃に聞いたウソップ物語のソチンの王様を思い出した。

  「それに、ワタシのは大変な逸物だ。なっ、タナーカ?」

   「はっ、YGの○カモトの黒バットと見違えんばかりに立派にござります」

    「そーか、YGの?もっともワシはハンシンのチカモトの方が良かったがな、ハンシンハンギだけに、はーはっは!」

 「そ、それはそうと今朝からD公国のシムラーとかいうコウタイシサマが姫に面会を求めていらしています」、タナーカが揉み手をすると、「プリンセス、今回は決めるのだぞ」と言ってトウカイテイオーはパドックの間から出て行った。

 面会に来たシムラーは、皇太子というか芸人風情の平民然とした中年男であった。

「そちがシムラーか、D公国?聞いたことない国だのう」

  「○リフターズっていいましてね、今はもう滅んでありませんです」

 「では、どうやって食いつないでおるのじゃ?」

  「バカ殿をやって食っております。ウケるんだなこれが」

  「それでは河原乞食同然ではないか。それではどうして、そちが皇太子なのか?」、姫は顔を赤らめて怒り出した。

 「いえね、芸能生活も長いと額から禿げてきましてね、こーバッサリと後頭部までいきますとコウタイシっと、字が違うんだなこれが」、姫が笑い転げると、「ご苦労様」とタナーカがお捻りの銀貨をシムラーに渡した。

 

  
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。

ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。 彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。 婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。 そして迎えた学園卒業パーティー。 ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。 ガッツポーズを決めるリリアンヌ。 そのままアレックスに飛び込むかと思いきや―― 彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった

海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····? 友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))

処理中です...