賢者への軌跡~ゼロの騎士とはもう呼ばせない~

ぶらっくまる。

文字の大きさ
90 / 154
外伝 ~エルサ編~ 夢の続き

第10話 目覚めのとき

しおりを挟む
 スキル継承の儀式のおかげで体調がすっかり回復したエルサは、数日の間は以前と同様に過ごすことが出来た。

 体内に十分な魔力を感じるようになったエルサは、そのことを両親に説明し、訓練の許可も下りた。

 訓練に付き合っていたカロリーナは、多種多様な魔法を自在に操るエルサを見て、その才能に驚いた。

 それよりもカロリーナを喜ばせたのは、また昔のようにはしゃぐ元気なエルサの姿を再び見ることが叶ったことだった。

 ただそれも、そう長くは続かなかった。 

 魔力が漏れているにも拘らず、エルサは異常な速度で魔力が回復するのを感じると共に、気分が悪くなることがままあった。
 そのことで安静にしようとすればするほど身体が重くなり、ついに訓練も中止となってしまった。

 そんな状況であるにも拘らず、魔力が有り余っているのを感じていたエルサは、人目を盗んで魔法の訓練をこっそり再開していた。

 それに、魔法を使うと気分が楽になることもあり、エルサは夜に積極的に寝室を抜け出し、ベルマンの森を訓練がてら彷徨うことが多くなった。

 しかし、寝室を抜け出していることがバレてしまい、監視を付けられて二日ほど経ったある日。
 エルサは、倒れてしまったのだ。

 その症状は魔力切れのときのように気を失うことは無かったが、意識が混濁し、まともに話すこともできなくなっていた。

 だから、伝えることができなかった。

 魔力が十分にあることを。  
 そして同時に、巫女の継承儀式が行われたことにも気が付いてしまった。

 エルサが倒れたことに一番ショックを受けたのは、ベルンハルトであった。
 エルサが倒れた事実とスキルの効果がなくなってしまったと勘違いして余計に途方に暮れた。
 アメリアが寿命を削ってまで行った継承儀式が無駄になったと思ったのだ。

「ベルンハルト……」
「なんだい、アメリア」
「イルマさんを頼りましょう」
「何? どこにいるかもわからないあの放蕩ほうとう女王をか?」

 どうしたら良いかわからなくなっていたベルンハルトとは違い、アメリアは冷静だった。

「半年前に勇者召喚が行われたのは聞いていますよね?」
「ん、ああ。そうらしいな」
「どうやら、それにあのイルマさんも関わっていたらしいのですよ」

 アメリアは、族長の仕事で忙しくしているベルンハルトとは違い、常に家で療養しているため、ベルンハルトへの相談事を代わりに聞く機会が多かった。

 その中の雑談で、森林都市ベルマンと交易を担当しているダークエルフからその噂を最近耳にした。

「そうなのか? そんなイメージは無いのだが。どうしてそれを? 俺だって知らないのに」
「いえ、はっきりとではないのですが……」

 ハッキリとイルマと言う名前が出た訳ではなかったため、ベルンハルトからそう言われてしまうと、アメリアも自信がなくなる。

「もしかしてアレか? エルフの賢者があの女王だというのか!」
「ええ、恐らくそうだと思います。あの方なら何かわかると思うのです」

 何よ、あなたも聞いているじゃない、とアメリアは思ったが、それは言わなかった。

 きっと、ベルンハルトのことだから、エルフの賢者と聞いてもイルマさんのことだと想像できなかったのね、とアメリアは悟った。

「……いや、だめだ。ウッドエルフは信用できない」

 ウッドエルフの女王こと、イルマ・アデリーナ・シルヴェーヌ・ドノスティーア・ウェイスェンフェルトは、治癒魔法が得意とされている。

 イルマは、六〇〇歳を超えるハイエルフで、魔法だけではなく錬金術も極めているとエルフ族の中でも有名だった。
 だから、アメリアは少ない可能性に賭けることにしたのだ。

 最終的には、他の方法を考え付かないことから、ベルンハルトもその賭けに乗ることにした。

 それから急遽きゅうきょ、イルマがいるとされているサーデン帝国の帝都サダラーンへ向かう部隊が編成されることとなった。

 盗賊が出ることも懸念されたが、ベルマンの森周辺は元獣人族の王国で、ヒューマンたちの数は少ない。
 また、奴隷狩りが厳しい取り締まりをされていることから、速度重視で少数編成だった。

 それが失敗だった。

 せめてベルンハルトやカロリーナが同行していれば結果は違ったかもしれない。

 アメリアが数日前から体調を崩し気味になっており、その看病のためにベルンハルトはアメリアの元を離れられなかった。

 カロリーナは、エルサの着替えなどを準備して後から追いかける予定になっており、エルサが乗せられていたはずの駕籠かごをカロリーナが見つけ、その周辺に倒れたダークエルフとヒューマンの亡骸を見て絶叫することとなる。

 そこにエルサの姿は無かった。


――――――


 エルサが盗賊に襲われ、既に一週間が経過していた。

 身体を動かすことはできなかったが、辛うじて意識だけはあった。
 しかし、全身に絡みつくじりじりと焼けるような鈍い痛みが絶え間なく続いていた。

 ここがどこかもわからない。
 薄暗く、鼻を衝くような排泄物の臭いが漂い、数メートル先に鉄格子が見える。
 捕らえられていることは理解できたが、今のエルサにはどうすることもできない。

 ベルマンの森の出口付近で盗賊に襲われたとき、エルサは護衛のダークエルフたちが殺されるのを見ていることしかできなかった。

「ああ、またわたしのせいで犠牲が……」

 エルサは、また何もできなかったことに対する悔しさでどうにかなりそうだった。
 強くなると心に決めて以来、年頃の子供がやるような遊びをせず、その友達とも関係を断って訓練に励んだにも拘わらず、結局何の役にも立たなかった。

 里のみんなを守るどころか、自分の身すら守ることができなかった。

「死にたい……こんなに辛いなら、もう、死にたいよぉ……」

 何者にもなれなかったことに、エルサは生きる活力を失ってしまった。 

「わたしの人生、迷惑掛けてばかりで、何も良いことなかったな……パパ……ママ……ごめんね」

 薄暗く冷たい牢屋の中に横たえながら、投げ出された動かない右手を見つめる。

「動かない……何で動かないのよおおおぉぉぉ……」

 エルサは心の中でそう叫んで、泣いた。
 涙が頬を伝うのを感じるが、それを拭うこともできない。

 意識が朦朧としてきて、目を閉じてしまいそうになる。
 そのまま意識を失ったら、もう目覚めることは無いだろう。

 エルサは、直観的に自分の死が目前に迫っていることに気付いた。

「お願い! 神様! 少しでも、ほんの少しで良いから自由に身体を動かせるようにしてください!」

 エルフ族が信じるのは精霊王のみなのだが、ベルマンの森に住むようになってから、ヒューマンや亜人たちの習慣を聞き及ぶ機会があった。

 創造神デミウルゴス、安寧と豊作の女神モーラ、愛と戦の女神ローラ、そして英雄神テイラーの存在を。

 そんな彼らは、その神々から神託を受けて勇者を召喚するらしい。
 エルサは、何故英雄ではないのだろうと疑問に思ったことがあったが、今はどうでも良い。

「どんなことでもするから!」

 死にたいと思いながらも、視界がかすみ、いざその命の終わりがもう間もないことに気付いた途端、必死に抗おうと懇願した。

 それからどれくらい経ったかはわからない。
 数分だったのか、数日だったのか――

 エルサは、いつの間にか身体が軽くなっていることに気が付いた。
 そして不思議な感覚に目を凝らしてみると、

「魔力が動いている」

 魔法眼のスキルに因り周りに滞留していた魔力が移動していくのが見えた。
 そして、さっきまで動かなかった右手の指がぴくっと、少しだけ動いた。

「動いた!」

 エルサがそう思ったと同時に、一人の青年が檻の前に小太りの男と一緒になって現れたのだった。

 魔力が、自ら溢れ出していた魔力が、エルサを蝕んでいた魔力がその青年の方に流れて行き、そして彼の中に吸収されたのを見た。

「あれは……ヒューマンの騎士? ああ、ここは奴隷商なのね」

 その青年と奴隷商の男がエルサのことを話しているのが聞こえてきた。

 その青年は、ヒューマンにしては大柄、身長が二メートル近くある体躯で、白銀の鎧を身に纏っていた。
 だた、あまり見かけない黒髪と黒の瞳といった風貌で、目鼻立ちがくっきりしていて、あの森の王者といわれるフェンリルもかくや勇ましい顔立ちをしていた。

「もしや、アレは勇者?」

 その風貌からその青年のことを最近異世界から召喚された勇者だと思った。
 まさに、エルサを迎えに来た勇者であると。

 しかし、話の流れから魔力弁障害の話になっており、雲行きが怪しくなった。

 これが最後のチャンスだと思ったエルサは、弱った身体に鞭を打ちなんとか立ち上がり、青年の元へゆっくりと近付く。
 息苦しいが、その青年に近付けば近付くほど、身体が軽くなるのを感じた。

 そうして、手が触れられそうな距離まで近付いたとき。

「きみは?」

 目を見開いて驚いた表情をしたその青年から名前を聞かれた。

「わたしは……エルサ。わたしを……買って……ください」

 なんとかそれだけ言い切って、

「うわ、ちょっとっ」

 無理をしたせいで、そのまま鉄格子越しに倒れ込んでしまった。
 危なく檻にぶつかるところだったが、その青年に受け止められそれは避けられた。

 その瞬間、信じられないほどの幸福感がエルサを満たした。

 魔力が抜けていくのを感じたが、その代わりにその青年の優しさが流れ込んで力がみなぎる感覚をエルサは感じた。

 そして、それが凄く身近で暖かい感覚だということをエルサは思い出した。

「ああ、コウヘイ……」

 エルサは、青年の名を呼ぶ。

「ん、エルサ。気が付いた?」
「んん?」

 エルサは違和感を感じて、目を開けた。

 そこには心配そうな表情をした黒髪の青年の顔があった。

 ベッドに横たわったエルサのことを覗き込んでいるのはコウヘイだった。
 コウヘイの左手はエルサの右手を握っており、右手はエルサの頭の上に乗せられていた。

「あれ……ここは? みんなは?」

 エルサは、フォルティーウッドのダークエルフたちのことを言ったのだが、コウヘイがそのことだとわかる訳は無かった。

「エヴァはまだだけど、他のみんなならいるよ。ただ……」
「ただ?」
「眠っているのになんだかうなされていたようだったから隣の部屋に移動してもらったんだよ」

 コウヘイは頬を染め、そっぽを向きながら事情を説明した。
 
 どうやらエルサは夢を見ていたようだった。
 そして、コウヘイの名を呼び続けていたらしい。

 顔を横に振って見てみると、テレサの町の白猫亭の部屋だと気付いた。

 ああ、そうだった。
 イルマとエヴァと朝食を取っていたら、コウヘイとミラちゃんが戻って来て、昼間っから宴会になったんだった。

 酔い潰れちゃったんだ、わたし……

 エルサは、記憶を探り今の状況を思い出した。

 そして、眠りながらも苦しんでいるエルサを見かねて、溢れた魔力を吸収してくれていたのだと、コウヘイの説明で理解した。

「そっか、ありがとう」

 エルサはそう言って、素早くコウヘイの頬にキスをした。

「な、いきなりなんだよ」

 コウヘイは、頬を薄く染めながら照れ笑いをした。

「へへ、ナイショぉー」

 エルサは、そのコウヘイの様子を可愛く思い、はにかむ。

 そして、

「これからも宜しくね……わたしの勇者様」

 と、呟いたのだった。

「ん、何か言った?」
「ううん、何でもなぁーい」

 エルサは、もう一人で頑張る必要は無い。
 コウヘイと言う主人? 仕える勇者を得て、エルサは自分の役割を得た。

 わたしは……わたしのできることをすればいいんだ。

 わたしは、エルサ・アメリア・シュタウフェルン・フォルティーウッド。

 フォルティーウッドのダークエルフにして、シュタウフェルン家代表の巫女。

 わたしが魔力を捧げるのは精霊王じゃない。

 わたしの魔力は、全てコウヘイのもの。

 コウヘイがこの大陸に安寧をもたらしてくれる。

 エルサは、そう信じてコウヘイの巫女となるのだった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 【あとがき】
 本話をもって外伝終話となります。
 次話より第四章「試練と成長」開始です!
 ご意見などございましたら、遠慮なく宜しくお願いいたします。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?

桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」  その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。  影響するステータスは『運』。  聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。  第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。  すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。  より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!  真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。 【簡単な流れ】 勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ 【原題】 『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』

【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった

黒崎隼人
ファンタジー
貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった! 辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。 一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。 追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

処理中です...