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◆菫《すみれ》の少年◆
2 ※
「お帰りなさい、ローザさま!」
女子寮に着くなりすごい勢いでリリィが突進してきた。思わず目をつぶってしまったけれど、さすが運動部の代表というべきか、直前で勢いを殺してくれたのか、衝突することはなく抱き締められる。
男の人たちとはまったく違う、柔らかな感触だ。猫と犬ぐらい異なっている。
「……って、リリィっ苦しいですわ!」
「だって、久し振りすぎるんですよ」
ぎゅーっと強く抱き締めながら文句を言ってくる。
「婚約披露パーティに来たでしょう?」
「そこから丸三日も会ってませんもん」
と、ふくれる。雪の精霊のごとき美少女はどんな顔をしても愛らしいのだと、ローザはつくづく思い知った。
耳元で、くんくん嗅ぐ音がした。
「や、……ちょっとリリィ」
「ん?」
「あなた犬ですの?」
「ローザさまの番犬希望ですね。体調は悪くないですか?」
ちょっと眠いというか、気怠い。熱っぽい感じもするし、朝よりもマシになってきたとはいえぼんやりして思考がまとまらないので、風邪をひきかけているのかもしれない。
そう言うと、リリィはにっこり笑って、ローザの顔を覗き込んできた。
「お風呂に入りましょうか、ローザさま」
「……こんな午前中からですの?」
太陽はまだまだ高い。
「外出したら綺麗にしないと」
って、実家から帰ってきただけなのに!?
◆ ◆ ◆
「あまい匂いと、薬草の……匂い……。ローザさま、心当たりは?」
バスタブに流しっぱなしの温かな湯があふれて、洗い場へと流れてローザの尻を濡らしている。
柔らかな唇。
温かな舌がローザの舌に絡み、歯列の裏をさぐってくる。唾液が絡まって濡れたはずかしい音をたてる。
大好きな女の子とするキスはとても気持ち良い。お風呂場の洗い場に座り込みながら、ローザは首をかしげた。
「ん……、心……当たり……?」
「そうですね。まずは婚約式の後の話から――。三人は優しくローザさまを抱きましたか? そろそろこちらも慣らされているんですよね?」
首筋を舐めるリリィの指が後庭の蕾をなぞり、ローザの全身が跳ねた。
「あっ、やっ」
そこはまだまだ途中なのに。
「それからは、毎日ひとりずつと過ごす慣習でしたよね。……寝室から出る暇も無かったのでは?」
「そ、そんなことはありませんわ。昼間は乗馬したり、町に買い物に行ったり……」
リリィのキスがどんどん下へと降りてくる。
座り込んだまま足を開かされ、リリィの鼻がローザの足の付け根へと近づく。
「ふぅん“昼間は”ですね。ちゃんとこっちも嗅がせてくださいね。ローザさまの肌からいつもと違う匂いがするんですよ――」
ローザのスリットを嗅ぎながら、舌で唇を湿らせてリリィは笑った。しかし目は怒っている。
「ほら、――――媚薬の匂いが」
女子寮に着くなりすごい勢いでリリィが突進してきた。思わず目をつぶってしまったけれど、さすが運動部の代表というべきか、直前で勢いを殺してくれたのか、衝突することはなく抱き締められる。
男の人たちとはまったく違う、柔らかな感触だ。猫と犬ぐらい異なっている。
「……って、リリィっ苦しいですわ!」
「だって、久し振りすぎるんですよ」
ぎゅーっと強く抱き締めながら文句を言ってくる。
「婚約披露パーティに来たでしょう?」
「そこから丸三日も会ってませんもん」
と、ふくれる。雪の精霊のごとき美少女はどんな顔をしても愛らしいのだと、ローザはつくづく思い知った。
耳元で、くんくん嗅ぐ音がした。
「や、……ちょっとリリィ」
「ん?」
「あなた犬ですの?」
「ローザさまの番犬希望ですね。体調は悪くないですか?」
ちょっと眠いというか、気怠い。熱っぽい感じもするし、朝よりもマシになってきたとはいえぼんやりして思考がまとまらないので、風邪をひきかけているのかもしれない。
そう言うと、リリィはにっこり笑って、ローザの顔を覗き込んできた。
「お風呂に入りましょうか、ローザさま」
「……こんな午前中からですの?」
太陽はまだまだ高い。
「外出したら綺麗にしないと」
って、実家から帰ってきただけなのに!?
◆ ◆ ◆
「あまい匂いと、薬草の……匂い……。ローザさま、心当たりは?」
バスタブに流しっぱなしの温かな湯があふれて、洗い場へと流れてローザの尻を濡らしている。
柔らかな唇。
温かな舌がローザの舌に絡み、歯列の裏をさぐってくる。唾液が絡まって濡れたはずかしい音をたてる。
大好きな女の子とするキスはとても気持ち良い。お風呂場の洗い場に座り込みながら、ローザは首をかしげた。
「ん……、心……当たり……?」
「そうですね。まずは婚約式の後の話から――。三人は優しくローザさまを抱きましたか? そろそろこちらも慣らされているんですよね?」
首筋を舐めるリリィの指が後庭の蕾をなぞり、ローザの全身が跳ねた。
「あっ、やっ」
そこはまだまだ途中なのに。
「それからは、毎日ひとりずつと過ごす慣習でしたよね。……寝室から出る暇も無かったのでは?」
「そ、そんなことはありませんわ。昼間は乗馬したり、町に買い物に行ったり……」
リリィのキスがどんどん下へと降りてくる。
座り込んだまま足を開かされ、リリィの鼻がローザの足の付け根へと近づく。
「ふぅん“昼間は”ですね。ちゃんとこっちも嗅がせてくださいね。ローザさまの肌からいつもと違う匂いがするんですよ――」
ローザのスリットを嗅ぎながら、舌で唇を湿らせてリリィは笑った。しかし目は怒っている。
「ほら、――――媚薬の匂いが」
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