私は犬だ。

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序幕

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「あっはっはは」
なんとも明るい笑い声がする。
「あ~あ。やめてよ。
笑い死にしちゃうよ。ボク。」

また「コイツ」か。

「あ~、今。「また」とか思ったでしょ?
ぜぇ~たい。思ったよね?
ひどいなぁ。
つきあい長いのに。

そんなにつれないと。」

「犬」にしちゃうよ?

っだろ?

知ってるよ。

もう何回目のやりとりだよ。

嫌になるほどやりとりしている。

私が「死ぬ」と必ず現れる。
最初は「神様」だと驚き。

崇め、恭しくかしこまっていたが。

もはやただの腐れ縁としか感じられない。

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