父。。

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五日目。。

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急遽取ったビジネスホテルで朝を迎えた僕らは、ホテルの朝食バイキングにいた。

昨日あんなに食べたのに、まだ食うのかという量を父はバクバク食べていた。
韓国風朝食ブュッフェで沢山のチーズでウィンナーをくるんであげたハットクをみつけた父は

「現代はすごい!これを考えたやつは天才だ」

と、5本ぺろりと食べていた。見てる方が気持ち悪い。が、僕も、さすが遺伝子で、ヘビーな物が好きだ。ハットクは2本食べた。

ふと、仕事の事を思い出した。
「まぁ、1週間だから、全然こっちが優先だけどさ?仕事大丈夫かなー?」
「大丈夫だ!なんせこの世界での一週間は現代世界の一秒なんだ。」
「え?そうなの?めっちゃ怒られる覚悟で三日すごしてたんですけど。」

本当に、早く言って欲しいことだらけだ。でも、よかった。

お腹いっぱいになって、仕事の不安もなくなった僕らは大きなテントとバーベキューグッズを買って
海へ行った。まだそんな暑くないと思いきや、今日に限って夏のように暑かった。初夏のバグりがちょうどいい具合で海を最高のものへとした。沢山泳いで、沢山遊んだ。

近くのシャワーを借りて、
夕方から、みんなでバーベキューをした。まだ時期じゃないからなのか、平日だからか、他にキャンプに来てる人がいないビーチだったが、

夜になると、
晴天だったせいか、見た事ないほどの星空が、みえた。

気温も、ちょうどよく、

星空の下でねた。孫と一緒にねれて、父も嬉しそうだった。

のは、束の間、父の地響きのようないびきで、姪っ子たちは泣き喚いた。

結局少し離れてねた。
まぁ、これに至っては、父が死んでいようが生きていようが、一緒には、寝れなかったろうなと思った。僕らは生まれた時からこの地響きを、聞かされていたから、不思議と眠れた。

小さい頃、他の家族とキャンプへいって、よく不思議がわれた。よくねれるな?と、よく言われた。思い出したら笑えた。

星空と、波音と、いびきで、五日目の夜が終わった。




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