46 / 56
少年期・ギルド編
3-10 魔王様、パーティーするピープルに混ざる
しおりを挟む「どうかなエル君! あたしのドレス姿似合ってる?」
「あーはいはい、似合ってるよアイリス」
「もう、照れちゃって。エル君可愛いんだからっ! ねぇねぇエル君この中、ノ・ゾ・キ・タ・イ?」
ヒラヒラとドレスのすそのレースをたくし上げるアイリス。
とりあえずバカなことを始めたアイリスにチョップを打ち込んでおいた。
「はぁ、誰だよこんな変態を育てたのは。全く親の顔が見てみたいところだ」
両親二人が目の前にいる中、皮肉をたっぷりと込めてエルリックは愚痴をこぼした。
「あらあら、エル君はアイリスのドレス姿なんかじゃ満足いかないみたいね。それなら、ママのドレスを見てもいいわ! 小さいときこのドレスの中に入ってキャッキャと遊んでいた頃を思い出してやっていいわよ! さあ来て!」
おい母様、嘘をつくんじゃない。
俺は小さい頃の記憶、全てあるからな。
子供が記憶違いが多いことを利用して、勝手に思い出みたいなものを捏造するんじゃない。
「エルリックすまないね。エリーゼもアイリスもエルリックと一緒にパーティーに行けるとなって、どうしても舞い上がってしまっているんだ。許してあげてね」
父様、あんたは妻の言動をまず注意すべきだろ。
「エルリック、それと今日ははっちゃけ過ぎてはいけないよ。いくら貴族の美少女がパーティーにいっぱい来ているからって、誰かとワンナイトしたら流石の僕も怒るからね。するなら深いキスくらいまでにしておきなさい。あと軽はずみな婚約はしないようにね」
はあ、変態、いい加減に俺がまだ幼児だということを理解してくれ。
それと自分の子供にそんなことを言うんじゃない。
「大丈夫だよ父様! エル君の貞操はお姉ちゃんのあたしが守ってみせるから!」
「それなら安心だけど、アイリスにも同じことを言っておくよ。まだエルリックに手を出したらダメだからね。あの約束はしっかり守ること」
「もちろん! エル君が十歳になるまで女としてのアプローチはしないから、安心して父様!」
なんか俺の知らないところで変な約束が交わされているようだ。
十歳になったら俺は一体何をされるというのだ。
この約束、予想する限りではメリーナも関わっていそうだな。
二人からいつもブラコンオーラを全開に感じていたが、何もされたことがなかったのはこの約束とやらが理由っぽい。
十歳になるまでに冒険者にでもなって家を出てしまおうか。
気ままな一人旅というのも悪くない。出て行ったらみんな泣きそうだけど。
「それじゃあ王城に向かうから馬車に乗ってね。僕とエリーゼはあっちに乗るから、エルリックとアイリスは後ろの別の馬車に二人っきりで乗るといいよ」
「父様ありがとう! エル君と二人っきり、うふふ」
「身の危険を感じるんだがなぁ」
それから馬車に乗り込み、王城へと向かった一行。
エルリックは初めてのパーティーに緊張しながら、立食形式のパーティーだし特にテーブルマナーとかなくて大丈夫かな、などと不安な気持ちになりながら入城するのであった。
◇
「うわっ、人めっちゃいっぱいいるな」
「大丈夫だよエル君! あたしがエスコートしてあげるよ!」
既に百人以上の貴族たちの姿が見える。
恰幅が良くていかにも貪欲そうな男や、痩せ細っているが鋭い目付きをしていて切れ者そうな男に、馬鹿っぽくてひ弱そうな男子。
真っ赤なドレスを着てにこにこしている優美な女や、片手にヒラヒラしたうちわのようなものを持って偉そうにしている女に、見た目とは裏腹に腹黒そうな女の子とその侍女。
おっと、最後のは知り合いだったな。
「エルリック様! 嬉しい、来てくださったんですね。私、今か今かとお待ちしておりました!」
「姫様、エル様と一緒にいるときくらいは化けの皮取ったらどうです? エル様、正装お似合いです。少年が背伸びしているようで可愛いですよ」
そうだな、どうせ俺の正装なんて七五三のような感じなんだ。
皮肉なことに本当に五歳なところが、追い討ちをかけるように何とも言えないような気持ちにさせられてしまう。
「セニャも水色のドレスとっても似合ってるよ。ココレラもまあ、見た目だけなら絵本の中のお姫様に見えるくらい可愛いぞ」
「いや実際に姫なんだけど・・・」
「姫様、心の声が漏れてます」
そういえば、ココレラって王女だったな。
「それはそうと、この料理ってもう食べていいのか? 食べないで来たからお腹減っちゃってな」
「お料理の方でしたら乾杯の挨拶までお待ち下さいね」
「大臣がやる手筈になっています。あ、ちょうど陛下と大臣が来ましたよ」
優雅な音楽が奏でられながら、今日の誕生日ボーイならぬ誕生日キングがパーティー会場に来場した。
国の君主の登場に会場全体が緊張感で包まれる。
しかしエルリックは、なんか王様機嫌が良さそうだなー、などと呑気なことを考えていた。
「諸君、今日は余のためにこうして集まってくれたことに感謝する。そして余から重大な知らせがあるので、心して聞いて欲しい」
重大な知らせという言葉にビクッとする貴族たち。
より一層の緊張感で空気がピリピリと張りつめた。
「まず諸君らに嘘を吐いていたことを詫びよう。余の最愛の妻は身籠って表に出れず安静にしておると発表したが、これは偽りであった。余の妻は難病を患い寝込んでおったのだ」
どよっと騒めきが起こったあと、貴族たちのヒソヒソ話が広がった。
エルリックは、だからこの前王城に行ったときに、謁見の間に王妃がいなくて他の王女(看破スキル持ちのやつ)がいたんだなー、とほんのちょっと納得しながら話を聞き流していた。
「しかし、とある信仰教会が崇める神様のおかげで、妻の病は完治した。このことについて興味のある者は、後で余のところに聞きに来るといい。特に病に苦しむ家族を持つ者はな。余の妻は一応大事をとって、もう少し休んでもらうことにしておる。その信仰教会については、本当に本当に感謝しておる。この場を借りて礼を言いたい、ありがとう」
その言葉を聞いて一部の貴族たちが騒ついた。
恐らく病気の家族か知り合いでもいるのだろう。
話から察するに宗教とかに属する神官が、高位の治癒魔法が使えるとかで、病気を治してもらったんだろうな。
ちなみに俺はそんなに治癒魔法が得意ではない。
まず怪我することは無かったし、そもそも勇者に負けようとしていたから治癒魔法を覚える必要が無かったからだ。いや、ちょっとだけ半分くらい体力が削られたところで一度だけ全回復とかもやってみたいとか思ったけどな。
まあそれでも部位欠損の修復や、瀕死状態からの完全回復くらいは一応できる。
死者を蘇生する魔法は闇属性だからもちろん使える。
死んでから何百年経過しようが、遺骨とか遺灰が残っていたら可能である。
これは一度だけ魔王城近くにある墓で実験してしまった。日本での倫理観が死者への冒涜ではないかと頭の中で訴えてきたが、まあ異世界だから何してもいいかなと腹を決めた。
だって、あのときは魔王だったもの。
魔王は諸悪の根源だから何でもやって良い筈だ、という自論というか暴論だ。
「さて、話はもう一つある。どちらかというとこちらが重要な案件だ」
再びパーティー会場に緊張感が走る。
その頃エルリックは、誰だか分からずに適当に復活させてしまった魔族の少女のことを考えていた。
本人的にはもう一度魔族として生きられることを喜んでいたし、実験で墓を掘り起こして勝手に復活させたことは怒っていなかった。
魔王城に部屋を与えて好きなように暮らしていいぞと言っておいたが、元気に暮らしているかな。
「この度、冒険者ギルドからの申請により、我が国初のSSランク冒険者が誕生することとなった!」
急に騒がしくなった会場に、エルリックは少し驚いた。
余計なことばかり考えていて、国王の話が全く頭の中に入ってきていなかったのだ。
流石に反省して国王の言葉に意識を向け始めるエルリック。
「エルリック殿!」
何故か国王に名前を呼ばれたと錯覚したエルリック。
話を聞いてなくて怒られたのであろうか?
いや、意識を集中し過ぎて幻聴でも聞こえたのか?
実際にはどちらも的外れで、どうやら普通に名前を呼ばれていた。
「エルリック殿、前へ来てもらえるかな?」
「え、何ですか。おいココレラ、国王どうしたんだ?」
「分かりません。何故エルリック様を呼んでいるのでしょうか」
「姫様もエル様も鈍感過ぎませんかね? このタイミングで名前を呼ばれるということは、そういうことだと思いますよ」
「ごめんセニャ、考えごとしててさっきから国王の話まるで聞いてなかった」
だって日本の校長先生のお話レベルで、国王の話がどうでもいいものだったからな。
俺の中で同列に扱ってしまっている。
ちなみに最初から国王はエルリック一点を見て話していたのだが、よそ見ばかりしていたエルリックはそのことに気づいていなかった。
つまり先ほどの国王の感謝の言葉は、エルリックに向けられていたのだが、本人は上の空で聞いてさえいなかったようだ。
「エルリック殿にお越しいただけないなら、こちらが向かうとしよう」
自分に向かって歩いて来る国王。
自然と貴族たちの視線はエルリックに集まる。
いやいや、何か注目されちゃってるんだが。
おい国王、これは何の罰ゲームだ?
国王は青紫に発光するプレートを取り出し、持ち上げてみんなにアピールし始めた。
「これは鉱山都市ドルティスからしか採れぬ征服されぬ魔結晶で作られた冒険者プレートだ。そして今日この日、世界で四人目のSSランク冒険者が誕生する。さあエルリック殿、これを受け取って欲しい!」
「え、何言ってるんですか?」
理解できなかったエルリックは、無理矢理にでも変な冒険者プレートを渡そうとする国王から距離を取るように後ずさった。
「な、何故受け取らぬのだ? そうか、いきなりこれを持っても貴族たちが反発するとのお考えであるな。諸君! エルリック殿はSSSランク級のモンスターを軽々と討伐するほどの強さを持っている! 文句を申すものはおらぬよな!!」
ビビって一斉に首を縦に振る貴族たち。
その行動はまるで事前に練習していたかのようにタイミングが揃っていて、圧巻の一言であった。
「ささ、エルリック殿。珍しい魔結晶で作られたSSランク冒険者プレートをどうぞ」
献上するかのように膝をついて俺にキラキラ光っているプレートを差し出してくる国王。
訝しんだ俺は冒険者プレートに鑑定スキルをかけたところ、何かヤバイものがプレートの中に入っているとの結果が出た。
こんなものを俺に渡そうとしているなんて、この国王は俺に喧嘩でも売っているのだろうか。
「いやこんなもの要りませんから。なんかヤバイものが原料ですよ、ソレ」
『妾の正体を見抜くとは、世界神が認めただけはあるよの』
「なぬっ!? プレートから声がしただと!?」
慌てて手を滑らせ、プレートを落としてしまう国王。
カランと耳心地の良い音を立てながら地面に落ちたプレートに、エルリックはそっと無詠唱で封印魔法をかけた。
『あばばばばばばばばば!? なななななななな!?』
壊れたラジオのような声をあげる、プレートの中の何か。
強めの封印をしたのに声を出せるとか凄いじゃないか。
流石、鑑定結果で破壊神の一部と出ただけあるな。
『ふふふふ封印をををを解いててててくださいいいいいい!!』
そうだな。まだ何もしてないのに破壊神だからといって偏見で封印してしまうのは良くなかったと思う。
しょうがない、普通に声が出せるくらいには封印を弱めよう。
『はぁはぁ、助かったのじゃ。まずは自己紹介しておこうかの。妾は破壊神アダマンティナ。長いからマティナとでも呼んで欲しいのじゃ』
やっぱり鑑定通り破壊神か。
何を破壊したいのかは知らないが、取り敢えずこのプレートに入っている意味を聞こうか。
「何で冒険者プレートなんかに破壊神の一部が入ってるんだ? 異物混入か?」
『ああ、それは妾が入りたくて入ってるわけではないぞよ? アダマントクリスタルは、妾の体の一部が結晶化したものじゃ。それをドワーフ共が勝手に採掘し、加工して使っておるだけよ。今、妾は世界中のあちこちに散らばっているようなものじゃよ』
なんかエゲツない話に聞こえてきた。
自分の体を切り刻まれて加工されるとか、どんなホラー話だよ。
グロ耐性あんまり無いから勘弁してくれ。
『憐れみは不要じゃ。別に妾からしてみれば痛みは感じぬ。妾は既に半分死んでいるからの。肉体は朽ち果てた末に結晶化し、今は思念のみの存在よ。妾を笑わば笑え』
「妾を笑わば笑えというフレーズ気に入った。なかなか洒落ていると思うぞ」
『親父ギャグみたいにとらえないで欲しいのじゃ! 普通に言っただけなのじゃ!』
なんか面白いやつだし、そこまで悪いやつじゃなさそうだな。
「それでマティナの本体はどこにあるんだ?」
『ドワーフたちが鉱山と呼ぶところに埋まっておるのじゃ。ちなみに妾の体が全て採掘されたら、妾の意思も消えると予想しておるのじゃ。そうじゃのう、採掘され尽くすのには少なく見積もってあと三百年くらいかかるかの』
ファンタジー鉱石ならぬ、ファンタジーな結晶の正体は、破壊神の体の一部だったというわけか。
なんか不憫なやつだな。
『憐れみの目を向けるのはよせというのじゃ。妾を殺したのはお主と懇意にしておる世界神クレニルヒアじゃぞ? 暇だったから世界でも破壊しようとしたら、クレニルヒアと喧嘩になっての。気づいたら死んでおった。で、地上に妾の死体が捨てられ、何万年の年月を経て、こうして体が結晶化しちゃった挙句、冒険者プレートなんぞに加工される始末じゃよ。だからクレニルヒアと仲良しのお主は嫌いなのじゃ! クレニルヒアはもっと大っ嫌いなのじゃ!』
「いや世界を破壊しようとしたお前が全面的に悪い」
『ぐぅの音も出ないのじゃ。妾の暇という感情を破壊したかったのじゃ。破壊神だけにの』
「今のは30点だな」
「あのー、エルリック殿、SSランクの証であるこのプレートが破壊神の曰く付きであることと知らなかった。本当に申し訳ない」
深々と頭を下げて謝罪する国王。
完全にあんたの存在忘れてたわ。
「いやまあ、知らなかったなら別に良いんですよ。多分俺が正体を見抜こうが見抜くまいが、こいつは何かをする力はなさそうなんで。せいぜいがぺちゃくちゃ話しかけてきて鬱陶しいくらいでしょうから」
『ぐぅ、確かに妾は何をする力も残っておらぬ。ただの喋られる硬い結晶というだけじゃ』
「そこはぐぅの音が出るんだな」
まあ話し相手としてはクレアより面白いと思う。
なんか面白そうなやつだから、このプレート貰うのは正直アリだ。
「あい分かった。しかし落とし前として、これを用意した冒険者ギルド長はしっかりと叱っておこう。それでだがエルリック殿、SSランク冒険者となった心境はどうであろうか?」
「え、マジでそんなものになるんですか? てっきりドッキリか何かだと思っていたんですが」
『確かに妾が加工されたプレートを持っているのはこの世界の中でも強い者ばかりじゃの。お主は飛び抜けて強すぎて全盛期の妾でも瞬コロされちゃいそうじゃ。おー、怖いのう怖いのう』
というか、Sランク冒険者が最高じゃないんだな。
これならSSSランクもあるのかもしれない。
この後知ることになったが、どうやらSSSランク冒険者というものそのものが存在しないらしく、SSランクが最高らしい。
「ドッキリではなく、エルリック殿には当然のものである。何せ貴殿は神・・・いや、神がかった強さをお持ちであるからだ!」
「別にランクは高い方がなんかモチベーション上がるんでSSランクでも良いですが、これ付けないとダメなんですよね?」
付けるか付けないかまだちょっと迷っている。
万が一、急に力を取り戻すとかあったらたまったものじゃない。
さっきも思ったように面白いから付けるのはアリだがな。安全面が心配だ。
「いやいや、このプレートは付けなくとも良い。エルリック殿が宜しければSランクと同じものをすぐにでもギルド長エーリンテに用意させますから。あ、ごほん、用意させよう」
何故か焦って五歳児相手に敬語がポロッと出てしまった国王に、さっきからどうしたんだ国王という怪訝な目を向けるエルリック。
「そ、そうだ! 余はちょっとエルリック殿と二人きりで話がしたい。諸君、余の妻の病をとある信仰教会に治していただいたことと、エルリック殿がSSランク冒険者になったことの二つで話は以上である! 大臣、先に乾杯の音頭を頼んだぞ! さあエルリック殿、こちらの部屋にどうぞ」
「え、マジで何なんですか」
別室へと国王に連行されるエルリック。
ココレラとセニャそしてアイリスは、訳がわからずポカンとしながら、同じく唖然とする貴族たちと一緒に、連れて行かれるエルリックを眺めていた。
◇
「エルリック様、先ほどからの度重なる無礼! 誠に申し訳ございませんでした!」
そしてエルリックは別室にて、国王の渾身の土下座という訳のわからない謝罪をされて、ポカンとしてしまうのであった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる