どこまでも醜い私は、ある日黒髪の少年を手に入れた

布施鉱平

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第三章

彼女たちと少年(マリアベル)2

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 全員を無事に(少年の顔が唾液まみれになったが)起こし終えた少年とマリアベルは、朝食を終えた後、その後片付けをしていた。 

 朝食後の食器を洗うのは、少年の仕事だ。
 
 もちろんこれも強制していることではなく、少年が自主的にやってくれていることである。

 なので、世話係であるマリアベルは、少年が食器を洗いやすいようにそのサポートをしていた。

 食器洗いにどんなサポートが必要なのかというと、それは少年が転ばないようにすることだ。
 
 調理台にしろ流しにしろ、この家の造りは持ち主であるリディアが基準となっている。
 そのため、背の低い少年には全てが少々高い位置に存在するのだ。

 少年が食器を洗おうとすれば、その背の低さを補うために、踏み台に乗らざるを得ない。

 当然しっかりとした作りの安定した踏み台を用意してはいるが、それでも少年がバランスを崩さないように支えてやる必要があった。

 具体的にどうするのかというと、少年の後ろに立って、その体を抱きしめるのだ。

「うふふ」

 少年の背中に胸を押し付けながら、マリアベルは微笑んだ。
 時折手を動かして少年のくせっ毛に指を絡ませたり、その柔らかい頬を撫でたりもしている。

 サポートというか、むしろ食器を洗うには邪魔ですらあった。

 だが少年は、照れくさそうにしながらもそれを受け入れていた。

 たとえ毎朝『寝たふりをして優しく起こしてもらう作戦♡』に付き合わされようと。
 たとえ寝ぼけているアレックスに顔中を舐め回されようと。
 たとえサポートとは名ばかりの肉体的接触により、食器洗いを邪魔されようと。

 少年は、嫌な顔ひとつしたことがない。

 いやそれどころか、むしろ彼女たちにちょっかいをかけられるのを喜んでいるふしすらあった。

 少年が望んでいるのなら、彼女たちに躊躇ためらう理由などない。

 愛し愛されることに飢えていた女たちは、自分たちの全てを受け止めてくれる少年との生活を、全力で満喫していた。
  


 ◇

 
 食器洗いが終われば、昼食までは楽しい教育いちゃいちゃのお時間だ。

 その内容は、各自に一任されている。

 人によって何をするかは異なるが、基本的には皆、自分の得意としている分野のことを少年に教えていた。

 ミゼルであれば、文字や文法などといった言語に関すること。

 リディアであれば、料理や食材に関する知識やその実践、というような感じだ。

 そんな中、マリアベルが少年に何を教えるのかというと、
 
「────そして、勇者ファナカは世界を滅ぼさんとした魔王を倒し、世界に平和をもたらしたのです」
「○%◇$#」

 ぱちぱちぱち、と少年が手を叩く。

 マリアベルが少年に見せていたのは、この世界の歴史。
 それを紙芝居の形にして、言葉がわからなくても絵を見るだけでなんとなく内容が分かるようにしたものだった。

 言葉や文字をこれから覚えようとしている少年には丁度いいと思い、ルナに絵を描いてもらったりしながら作ったものである。

「では次は、ティナーク王国に三つの公爵家が生まれた時のお話をしましょうか」
「□&#×△」
「ティナーク王国の王様となった勇者ファナカは、多くの恵まれぬ者に愛を与え、何人もの子を成しました。
 その中で、最初に生まれたひとりに自分の後継者として王位を与え、二番目に生まれた子にフォワール、三番目に生まれた子にキシェール、四番目に生まれた子にマイトという家名を与えて公爵家とし、王家を支えるよう命じたのです────」

 慈愛の笑みを浮かべながら、マリアベルは紙芝居をめくった。

 昼食の時間になれば一時中断して食事を摂り。

 食休みをした後は一緒にリビングや部屋を掃除し。

 空いた時間にはまた紙芝居を読む。

 そうやって、どこまでも穏やかで、夢のように幸せな時間が過ぎていった。

 そしてあっという間に時は流れ、夕食を摂り終えた後には────



 ────二人きりで過ごす、夜が待っている。



 ◇


 少年と共に風呂に入り、自室に少年を招き入れたマリアベルは、まとっていたバスローブを床に落とすと、生まれたままの姿になった。

 少年の目の前に、細身だがクビレのある体が晒される。

 もう、肌を見せることに恐怖は感じない。

 なぜなら少年の目には、自分に対する情欲の炎が見えているのだから。

 マリアベルはゆっくりとした動作でベッドに上がると、うつ伏せになって腰を高く上げ、ぴったりと閉じた無毛の性器を割り開いた。 

 トロリとした愛液が溢れ、ゆっくりとベッドのシーツに落ちていく。

 触れられる前に、もう濡れていた。

 何時いつからそうなっているのかといえば、夕食のすぐ後からだ。

『天使七ヶ条』では、少年にその気・・・がない限り性行為を強要することは許されないことになっているが、少年がその気にならなかったことなど、一度もないのだ。

 期待せずにいられるわけがない。

 また、マリアベルは『少年に見られる』という行為そのものに、強い興奮を覚えていた。

 自分の最も恥ずかしい部分を、少年に晒す。
 初めての時以来、それが少年とマリアベルがセックスに及ぶ前の儀式・・のようなものになっているからだ。

 今日は、後ろから。

 無毛の性器も、その上にある小さなすぼまりも自らの手で割り広げ、内側の肉壁までもを隠すことなく少年の前にさらけ出す。

 少年が、ゴクリと喉を鳴らす音が聞こえた。
 少年もまた、興奮しているのだ。

「はぁ……っ♡」

 熱い吐息が、顔をうずめたシーツに跳ね返りマリアベルの頬に当たる。
 その吐息と同じくらいに、マリアベルの顔も熱を持っていた。

「お願いします……っ、もうっ、もう……っ♡」

 震える声で、マリアベルは懇願した。

 少年の視線を感じるだけで、もう達しそうになっているのだ。

 だが、イクのなら少年の熱を感じてイキたい。

 太く、硬く、逞しいチンポの熱で。
 その先端からほとばしる精液の熱で、イキたい。

 前戯などいらない。

 今すぐに、貫いて欲しい。

 マリアベルはさらに腰を突き出すと指先に力を込め、尻たぶを限界まで割り開いた。

「□×%$&!」
「……っ!!♡♡」

 ズンッ、と、ほとんど抵抗なく少年のチンポがマリアベルの子宮を押し潰した。

「……っ!♡ ……っ!♡ ……っ!♡ ……っ!♡」

 そのままゴスッ、ゴスッ、と容赦なく激しい抽挿が繰り返される。

 他の女たちを抱くとき、少年はここまで荒々しいセックスをしない。
 だがマリアベルに対しては、まるで我を忘れたように、ただ激しく腰を振るような抱き方をしていた。

 これは、マリアベルが望み、そうなるよう誘導したものであった。

「○□$%!」

 声を上げながら、少年が快楽を求めて腰を打ち付ける。
 チンポを引き抜く時よりも、打ち込む時の方が、その動きは速い。

 マリアベルの膣肉が、少年がチンポを打ち込む瞬間に合わせて収縮し、絡みつくように蠢いているからだ。

 逆に引き抜く時には締めつけがやや緩み、もどかしい刺激を与えるようになっていた。
 だから少年が強い快楽を得るためには、必然的に腰を強く打ち付けるしかないのだ。

 肉体に直接作用する回復術の特性と、マリアベルの緻密な魔力操作がそれを可能にしていた。

 マリアベルは自らの肉襞にくひだひとつひとつに魔力を通して自在に動かし、少年に与える快楽をコントロールしていたのだ。

 それは、本当はいけないことかも知れない。

 だが、やめられない。

 マリアベルは、子宮口を激しく叩かれた時の、わずかな痛みをともなった甘い快楽の虜になっていた。

「んっ!♡ んっ!♡ んぁっ!♡ あぁっ!♡」

 髪を振り乱し、口の端から涎を垂らしながら、マリアベルは喘いだ。

 少年の腰が打ち付けられるたび、体の奥に熱が溜まっていく。

 最初は疼くように。
 そしてそれはだんだん耐え切れないほどの熱になり、体の内側からマリアベルをいた。
 
「出してっ!♡ 出してくださいっ!♡ 私も一緒にっ!♡ 一緒にぃ!!♡♡」
「&$×%□!」

 少年がスパートをかけると同時に、マリアベルは全力で膣肉を引き締めた。

 ドビュッ! ブビュルッ!

「あ゛っ!!♡♡ あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!♡♡♡」

 子宮の中で熱が爆発すると同時に、マリアベルは深く絶頂した。

 激しい抽挿で体力を消耗した少年が、マリアベルの背にもたれ掛かってくる。

「…………あっ、うふふ♡」

 その重みを心地よく感じながら、マリアベルは艶のある笑みを漏らした。

 中に入っている少年のチンポは、未だに硬さを保っている。

 うねうねと再び膣肉を蠢動しゅんどうさせると、少年が呻き声を漏らしながら、また腰を動かし始めた。

 

 ────二人きりの夜は、まだまだ終わらない。

 
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