呟きの箱

十四年生

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ゆれる天秤

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ゆれる天秤

若い頃は
何でもわかって
物分りがいいねと
言われて泣いた

好きになったのは
私からだっけ?
あなたからだった
気がするのです

ゆらゆらとゆれて傾いた先が
いつも不利なのね天秤が揺れる
好きになった分乗せられていく想い
バランス取れないで傾いていた

少し年をとって
何でもわかって
ずるいことも
少し覚えた

嘘をついたのは
私からだっけ
あなたからだった
気がするのです

ゆらゆらとゆれて傾いた先は
いつも私なのね天秤が揺れる
好きになった分乗せられていく想い
少しごまかして元に戻した

少し年をとって
何でもわかって
嘘をつくのも
少し覚えた

若いころは
何でもわかって
物分りがいいねと
言われて泣いた
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