呟きの箱

十四年生

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鳩時計

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鳩時計

かちこちかちこち 時計が
かちこちかちこち 2つの針が
ぐるぐるぐるぐる 回って
ぐるぐるぐるぐる 重なった

ひい・ふう・みい・よぉ!

ケタケタましく
鐘や太鼓鳴らして
躍り出てくる 一羽の鳩が

時を告げようと
今を待っていた
1日数回の 主役の時間

幾千秒幾万秒
数えて今を待つ
このときを逃したら
再び外へは出られない

かちこちかちこち 時計が
かちこちかちこち 2つの針が
ぐるぐるぐるぐる 回って
ぐるぐるぐるぐる 重なった

大きな針と小さな針と
隠れて3つめの針が回る
大きな歯車と小さな歯車と
隠れて人生の歯車回る

時のいたずらと
過去も待っていた
1日数回の でっかい舞台

幾千日幾万日
数えて今となる
このときを忘れたら
再び未来は見られない

かちこちかちこち 人生が
かちこちかちこち 2つの命
ぐるぐるぐるぐる 巡って
ぐるぐるぐるぐる 交わった

かちこちかちこち 時計が
かちこちかちこち 2つの針が
ぐるぐるぐるぐる 回って
ぐるぐるぐるぐる 重なった

かちこちかちこち…
かちこちかちこち…
ぐるぐるぐるぐる…
ぐるぐるぐるぐる…


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