主に交われば

かんだ

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12.らしい

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 リリオン先輩が魔力暴走によって亡くなった。衝撃的な報告は学園内を騒つかせた。学年も寮も違うため詳細は中々知ることができなかったが、持ち得る情報網と人脈を使い現時点で分かる情報を集めた。
 何でも、暴走が止まった後は奇跡的に目を覚まし話すことも出来ていたという。
 しかし、二、三日経ったある日、リリオン先輩は目を覚さなくなった。最初は精神的な疲労かと思われたが、段々と呼吸が浅くなり、脈が弱まり、医師からは死へ向かっている段階だと言われた。
 そして、妖精の血を強く持つ聖人族寮長が、魂の形が歪んできていると断言した。魂の形が褪せ、歪んでいくと、最終的には体から消え失せてしまい、完全な死になってしまう。
 魔法使いの死は、まず肉体が全ての活動を停止したことで死に、次いで魂が肉体から離れ現世から消えたことで完全な死と判定される。魂の在り方を確認できる者は聖人族王族の一部のみであること、肉体が死んだ時点で生き返ることはないことから、肉体の死の確認ができた時点がその者の死亡時刻と判定される。
 医師はリリオン先輩の肉体の状態から死期を見定め、寮長が魂の在り方が死に近付いていることを判断した。
 治療の甲斐なく、リリオン先輩は目を閉じてから三日後、死んだ……らしい。
 『らしい』という伝聞を使うのは、誰もリリオン先輩の死を確認できていないからだ。学園長も、医師も、寮長も、誰一人として。
 何故確認できずにいるのか、その理由はひとえに、ルディ・マリグノ先輩が原因だった。
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