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28、告白
主寝室の改装が終わって、その夜から寝室を移すことになった。
客室より広く、重厚な装飾があるグラヴィーナ公爵の部屋を見回し、ルクレツィアは感慨に耽る。
幼いころ、両親が寝むこの部屋に、無理を言って入れてもらったことが幾度かある。
大きな暖炉は草花文様のはいったタイルで覆われ、壁には精巧なタペストリーが飾られている。
グラヴィーナ家初代の賢者ソロルとその娘ダリアが森の中で女神に出会い、《加護》を授かる場面だ。
部屋の中心には四本柱の巨大な天蓋ベッドが置かれ、臙脂色のビロードのカーテンが金糸のタッセルで四隅にまとめられて、薄い紗膜がふわりと覆う。
ルクレツィアは金色の蔦模様の縁取りのついた鏡がある鏡台の前に座り、銀色の長い髪を一本に編んで垂らし、薔薇のエッセンスの入った化粧水を肌に塗り込んでいると、ゾエが温めたミルクのカップを脇に置いた。
「御用がないようでしたら、これで失礼します」
「ええ、ありがとう」
退出しようとするゾエと、イルデブランドが扉のところで鉢合わせする。
「おっと……!」
「失礼をばいたしました」
丁寧に頭を下げてから去っていくゾエを見送って、イルデブランドが入ってくる。
「……これが主寝室か……広いな」
部屋を見回しているイルデブランドに、ルクレツィアが改まって言う。
「その……お伝えしなければならないことが、あるのですが」
真剣な目で言われて、イルデブランドもまた少し居住まいを正す。
「俺からも話がある。今日こそちゃんと、話さないと思っていて……」
ルクレツィアが尋ねる。
「何か、飲まれますか? 蜂蜜酒なら用意してありますが……」
「じゃあ……もらおう」
イルデブランドは蜂蜜酒のグラスを、ルクレツィアは温めたミルクのカップを手に、二人、ソファに並んで腰を下ろす。
「その……君の話から、聞こう」
「はい、その……」
ルクレツィアがしばしためらった挙句、小さな声で言った。
「月のものが来まして……その……」
「は?」
イルデブランドがしばらく無言で、ルクレツィアを見つめる。
項垂れているつむじあたりに視線を感じて固まっていると、顎を掴まれてそっと顔を上げさせられる。
「……そんな、詫びるような話じゃないだろう」
「でも……」
ルクレツィアが気まずく視線を泳がせた。
「月のものがあったということは、妊娠できていないということなので……その……」
「ルクレツィア、妊娠は女神の采配だ。自分を責める必要はない」
「でも、結婚の一番の目的は、跡継ぎを産むことですし……」
「そんなすぐにできるなんて、思ってない。……それより、体調は? 俺はよくは知らないが、いろいろ大変なんだろう?」
「ええ、まあその……王城から戻る途中、妙にだるくて眠かったと思ったら……」
王城のお茶会で無駄な緊張を強いられたせいだろうと思っていたが、予定より早く月のものが来ていた。
上目遣いにイルデブランドを見れば、彼が肩を竦めて見せる。
「じゃあ、無理をしないで暖かくして過ごしてくれ。……それより」
イルデブランドが表情を改めた。
「あの女の妊娠云々だが、断じて、俺の子じゃないからな!」
「でも……付き合っていらしたんでしょう? 王城でも噂になっていたとか」
ロザリンデのことを持ち出せば、イルデブランが苦い顔をした。
「……付き合ったつもりはない。まして妊娠するようなことはしていない」
「……抱き合っていましたよね? 見ましたよ? 車寄せの、柱の陰で」
ルクレツィアの言葉に、イルデブランドが驚愕で目を見開いた。
「な……! あれは……! 向こうから抱きつかれただけで……」
「突然の王命ですから、咎めるつもりはないんです。ただ……」
ルクレツィアが睫毛を伏せた。
「恋人がいるのを当然知っていたはずの王太子殿下が、何を考えてわたしたちの結婚を押し通したのかと……」
「恋人じゃないからだ!」
イルデブランドがルクレツィアの両の二の腕を掴んで、揺さぶるようにしてい言った。
「その……シルの命令で、探っていただけだ。信じてくれ」
「探る……?」
イルデブランドがしばし躊躇してから言った。
「俺は……王太子の護衛と、諜報を兼ねているから……」
「ロザリンデ様を諜報? ただの貴族令嬢ですのに」
「ただの貴族令嬢じゃない。王太子妃候補者の異母姉だ。シルはコルト公爵の推すマリアンナの背後に不穏なものを感じて、それで、彼女の姉のロザリンデに近づけと……」
ルクレツィアはぽかんとした顔で、イルデブランドを見上げた。
「マリアンナ様の背後って……つまり、コルト公爵?」
イルデブランドが渋々頷いた。
「ああ……今のコルト公爵は先代の急死を受けて後を継いだ傍系だ。家督を継いでからかなりその……あくどいほど積極的に動いていて……」
「そう……なのですか……」
ルクレツィアはコルト公爵の顔を思い浮かべてみるが、穏やかな紳士然とした印象しかなかった。
「マリアンナは学院の在学中から、シルの周囲に付きまとって、他の候補者を追い落とすようなこともあった」
王太子シルヴェストルは、マリアンナがなりふり構わずに王太子妃を狙う目的を疑い、背景を探ろうとしたらしい。
「俺はシルの命令で、マリアンナの異母姉であるロザリンデに近づいた。彼女は庶子で学院にも通わず、マリアンナの侍女まがいのことをしていた。マリアンナの内情を探るにはちょうどいいと思ったが、俺がロザリンデに近づいたのが王妃にバレた。王妃は単純に、俺の結婚相手にちょうどいいと思ったのだろう、なんと自分付きの侍女に引き抜いたもんだから……」
イルデブランドが凛々しい眉を歪めた。
「なるほど……目的はともかく、傍目には恋人のように振舞っていらしたわけですね?」
ルクレツィアが言えば、気まずそうに視線を泳がせる。
「でも! 断じて寝てない! シルに証言してもらってもいい! 俺は銀髪以外抱かないって!」
「は?」
ルクレツィアが青い目を瞠った。
「……どういうこと?」
イルデブランドが失言に気づき、口元を押さえてあたふたする。
「いや、その……」
「……まさか、わたしも銀髪だから? それであんな――」
理由はよくわからないが、イルデブランドには銀髪女に執着する妙な癖があって、それでルクレツィアを執拗に抱いたのか? ルクレツィアの中に怒りなのか失望なのかわからない感情が沸き起こり、卒倒しそうになる。その様子を見て、イルデブランドが叫ぶように言った。
「違う、逆だ! 君が銀髪だから! それで……」
ますます意味が分からずに首を傾げるルクレツィアの前で、イルデブランドが黒髪をガシガシと掻きむしり、蚊の鳴くような声で告白した。
「その……昔から君が好きで……でも、俺はアルジェント家の男だから絶対に無理だと思って……それで……」
「何を、言って……」
昔から好きだったと突然言われて、ルクレツィアは混乱で言葉も出ない。
――昔から? わたしが? 好き? どういうこと?
ルクレツィが呆然とイルデブランドを見つめる。その視線に気づいたイルデブランドの首筋から耳元まで、見る間に朱に染まって真っ赤になっていた。
「つまり、その――諦めていたんだ。絶対に、君を手に入れることはできないと。シルにも、不毛な恋などやめろと言われていたし。……だからその……君と同じ銀髪の女で間に合わせていて……」
この男は、何を言っているのか?
ルクレツィアは青い瞳を幾度も瞬いた。
――昔から、わたしが、好きだった? そう言った? 聞き間違い? いえ、でも……
「だってそんな……ほとんど、喋ったこともなくて……」
困惑して呟くルクレツィアに、イルデブランドが言う。
「その、こっそりシリンジュ領で、見てた。一度だけ、喋ったことあるし……花冠……もらって……」
「ええ……覚えています。でも……」
まだ、怪我をしたばかりで歩くこともできなかった頃、花畑に突然現れた少年のことは、憶えている。
怪我のことを謝りたいというアルジェント家の少年に、ルクレツィアは困惑した。
少年のせいではないとわかっていたし、謝ってもらったところでどうにもならないと思って……
――そうだ、花冠を無理矢理頭に被せたら、彼は一瞬で消えてしまった……
イルデブランドが紫水晶の瞳で、気まずそうにルクレツィアを見た。
「あの、花冠、まだ取ってある。……その……シルが、君を王命で結婚させるって言った時に、王命ならばって……それしかチャンスはないと思って――」
客室より広く、重厚な装飾があるグラヴィーナ公爵の部屋を見回し、ルクレツィアは感慨に耽る。
幼いころ、両親が寝むこの部屋に、無理を言って入れてもらったことが幾度かある。
大きな暖炉は草花文様のはいったタイルで覆われ、壁には精巧なタペストリーが飾られている。
グラヴィーナ家初代の賢者ソロルとその娘ダリアが森の中で女神に出会い、《加護》を授かる場面だ。
部屋の中心には四本柱の巨大な天蓋ベッドが置かれ、臙脂色のビロードのカーテンが金糸のタッセルで四隅にまとめられて、薄い紗膜がふわりと覆う。
ルクレツィアは金色の蔦模様の縁取りのついた鏡がある鏡台の前に座り、銀色の長い髪を一本に編んで垂らし、薔薇のエッセンスの入った化粧水を肌に塗り込んでいると、ゾエが温めたミルクのカップを脇に置いた。
「御用がないようでしたら、これで失礼します」
「ええ、ありがとう」
退出しようとするゾエと、イルデブランドが扉のところで鉢合わせする。
「おっと……!」
「失礼をばいたしました」
丁寧に頭を下げてから去っていくゾエを見送って、イルデブランドが入ってくる。
「……これが主寝室か……広いな」
部屋を見回しているイルデブランドに、ルクレツィアが改まって言う。
「その……お伝えしなければならないことが、あるのですが」
真剣な目で言われて、イルデブランドもまた少し居住まいを正す。
「俺からも話がある。今日こそちゃんと、話さないと思っていて……」
ルクレツィアが尋ねる。
「何か、飲まれますか? 蜂蜜酒なら用意してありますが……」
「じゃあ……もらおう」
イルデブランドは蜂蜜酒のグラスを、ルクレツィアは温めたミルクのカップを手に、二人、ソファに並んで腰を下ろす。
「その……君の話から、聞こう」
「はい、その……」
ルクレツィアがしばしためらった挙句、小さな声で言った。
「月のものが来まして……その……」
「は?」
イルデブランドがしばらく無言で、ルクレツィアを見つめる。
項垂れているつむじあたりに視線を感じて固まっていると、顎を掴まれてそっと顔を上げさせられる。
「……そんな、詫びるような話じゃないだろう」
「でも……」
ルクレツィアが気まずく視線を泳がせた。
「月のものがあったということは、妊娠できていないということなので……その……」
「ルクレツィア、妊娠は女神の采配だ。自分を責める必要はない」
「でも、結婚の一番の目的は、跡継ぎを産むことですし……」
「そんなすぐにできるなんて、思ってない。……それより、体調は? 俺はよくは知らないが、いろいろ大変なんだろう?」
「ええ、まあその……王城から戻る途中、妙にだるくて眠かったと思ったら……」
王城のお茶会で無駄な緊張を強いられたせいだろうと思っていたが、予定より早く月のものが来ていた。
上目遣いにイルデブランドを見れば、彼が肩を竦めて見せる。
「じゃあ、無理をしないで暖かくして過ごしてくれ。……それより」
イルデブランドが表情を改めた。
「あの女の妊娠云々だが、断じて、俺の子じゃないからな!」
「でも……付き合っていらしたんでしょう? 王城でも噂になっていたとか」
ロザリンデのことを持ち出せば、イルデブランが苦い顔をした。
「……付き合ったつもりはない。まして妊娠するようなことはしていない」
「……抱き合っていましたよね? 見ましたよ? 車寄せの、柱の陰で」
ルクレツィアの言葉に、イルデブランドが驚愕で目を見開いた。
「な……! あれは……! 向こうから抱きつかれただけで……」
「突然の王命ですから、咎めるつもりはないんです。ただ……」
ルクレツィアが睫毛を伏せた。
「恋人がいるのを当然知っていたはずの王太子殿下が、何を考えてわたしたちの結婚を押し通したのかと……」
「恋人じゃないからだ!」
イルデブランドがルクレツィアの両の二の腕を掴んで、揺さぶるようにしてい言った。
「その……シルの命令で、探っていただけだ。信じてくれ」
「探る……?」
イルデブランドがしばし躊躇してから言った。
「俺は……王太子の護衛と、諜報を兼ねているから……」
「ロザリンデ様を諜報? ただの貴族令嬢ですのに」
「ただの貴族令嬢じゃない。王太子妃候補者の異母姉だ。シルはコルト公爵の推すマリアンナの背後に不穏なものを感じて、それで、彼女の姉のロザリンデに近づけと……」
ルクレツィアはぽかんとした顔で、イルデブランドを見上げた。
「マリアンナ様の背後って……つまり、コルト公爵?」
イルデブランドが渋々頷いた。
「ああ……今のコルト公爵は先代の急死を受けて後を継いだ傍系だ。家督を継いでからかなりその……あくどいほど積極的に動いていて……」
「そう……なのですか……」
ルクレツィアはコルト公爵の顔を思い浮かべてみるが、穏やかな紳士然とした印象しかなかった。
「マリアンナは学院の在学中から、シルの周囲に付きまとって、他の候補者を追い落とすようなこともあった」
王太子シルヴェストルは、マリアンナがなりふり構わずに王太子妃を狙う目的を疑い、背景を探ろうとしたらしい。
「俺はシルの命令で、マリアンナの異母姉であるロザリンデに近づいた。彼女は庶子で学院にも通わず、マリアンナの侍女まがいのことをしていた。マリアンナの内情を探るにはちょうどいいと思ったが、俺がロザリンデに近づいたのが王妃にバレた。王妃は単純に、俺の結婚相手にちょうどいいと思ったのだろう、なんと自分付きの侍女に引き抜いたもんだから……」
イルデブランドが凛々しい眉を歪めた。
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ルクレツィアが言えば、気まずそうに視線を泳がせる。
「でも! 断じて寝てない! シルに証言してもらってもいい! 俺は銀髪以外抱かないって!」
「は?」
ルクレツィアが青い目を瞠った。
「……どういうこと?」
イルデブランドが失言に気づき、口元を押さえてあたふたする。
「いや、その……」
「……まさか、わたしも銀髪だから? それであんな――」
理由はよくわからないが、イルデブランドには銀髪女に執着する妙な癖があって、それでルクレツィアを執拗に抱いたのか? ルクレツィアの中に怒りなのか失望なのかわからない感情が沸き起こり、卒倒しそうになる。その様子を見て、イルデブランドが叫ぶように言った。
「違う、逆だ! 君が銀髪だから! それで……」
ますます意味が分からずに首を傾げるルクレツィアの前で、イルデブランドが黒髪をガシガシと掻きむしり、蚊の鳴くような声で告白した。
「その……昔から君が好きで……でも、俺はアルジェント家の男だから絶対に無理だと思って……それで……」
「何を、言って……」
昔から好きだったと突然言われて、ルクレツィアは混乱で言葉も出ない。
――昔から? わたしが? 好き? どういうこと?
ルクレツィが呆然とイルデブランドを見つめる。その視線に気づいたイルデブランドの首筋から耳元まで、見る間に朱に染まって真っ赤になっていた。
「つまり、その――諦めていたんだ。絶対に、君を手に入れることはできないと。シルにも、不毛な恋などやめろと言われていたし。……だからその……君と同じ銀髪の女で間に合わせていて……」
この男は、何を言っているのか?
ルクレツィアは青い瞳を幾度も瞬いた。
――昔から、わたしが、好きだった? そう言った? 聞き間違い? いえ、でも……
「だってそんな……ほとんど、喋ったこともなくて……」
困惑して呟くルクレツィアに、イルデブランドが言う。
「その、こっそりシリンジュ領で、見てた。一度だけ、喋ったことあるし……花冠……もらって……」
「ええ……覚えています。でも……」
まだ、怪我をしたばかりで歩くこともできなかった頃、花畑に突然現れた少年のことは、憶えている。
怪我のことを謝りたいというアルジェント家の少年に、ルクレツィアは困惑した。
少年のせいではないとわかっていたし、謝ってもらったところでどうにもならないと思って……
――そうだ、花冠を無理矢理頭に被せたら、彼は一瞬で消えてしまった……
イルデブランドが紫水晶の瞳で、気まずそうにルクレツィアを見た。
「あの、花冠、まだ取ってある。……その……シルが、君を王命で結婚させるって言った時に、王命ならばって……それしかチャンスはないと思って――」
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