21 / 170
3、過去の瑕
急変*
アデライードもまた体内に浴びせられた飛沫の刺激で上り詰め、長い絶頂に荒い息で肩を上下させ、時折、びくりびくりと快感の余韻で身体を震わせる。なし崩しに快感に翻弄されるのは、今夜に限ったことではないが、いつの間にか犯されているという状況に、アデライードは戸惑うしかない。
恭親王が妻の長く滑らかな白金色の髪を優しく撫でながら寝台に広げると、魔力灯の淡い光を浴びて、細い銀糸がきらきらと輝く。繋がった場所からアデライードの甘い〈王気〉が流れ込んできて、絶頂の余韻に溶けて彼を夢見心地にする。アデライードと一つになっていることが当たり前すぎて、昼間離れていられることが不思議ですらある。
「離れたくない……ずっとこうして、繋がっていたい……」
アデライードに重みをかけぬよう、顔の脇に腕を置いて身体を支え、汗ばんだ額から頬、耳朶、首筋へと唇を添わせて囁く。貫かれる間、快楽に耐えるために頭の脇で枕を指先が白くなるまで掴んでいたアデライードの両手が、恭親王のうなじに回される。
「殿下……びっくりして……できれば、こういうのは、ちょっと……」
アデライードとて彼を受け入れるのは嫌ではない。しかし、寝込みを襲うのはやめてほしいと恥ずかしそうに呟くアデライードの声に、恭親王の端正な頬が思わず弛む。
「すまない……我慢できなくて……愛している、アデライード……」
アデライードが恥ずかしそうに長い睫毛を伏せ、首に回した腕に力を籠める。寡黙なアデライードにとって、愛の言葉に言葉で返すことなど、まだ難しいのだろう。それがわかっている恭親王は、アデライードの唇を塞ぐ。唾液から甘い〈王気〉が流れ込み、恭親王の鼓動がどきんと動きを強め、まだアデライードの中に入ったままだった彼の雄芯がずくりと大きさを増した。
「はっああっ……だめっ……もうっ……」
アデライードの白い首筋に唇を這わせる恭親王に、アデライードのか細い声が聞こえる。彼女の中で大きくなった雄の圧迫感に、驚いて反射的に逃れようとするアデライードの腰を素早くつかんで動きを封じると、恭親王はぐりっと腰を回しながら耳元でもう一度、残忍な宣告を行う。
「今夜は手加減できそうもない……もう一度……いいだろう?」
「あっまって……まだ、……あああっ」
「本当に可愛くてたまらない……アデライード……」
改めて与えられた刺激に、アデライードの腰が跳ねる。再び深く口づけ、互いの舌を絡め合う。唇が解放されると、翡翠色の瞳をとろんとさせて、アデライードは恭親王の首に腕を絡めたまま、うっとりと呟いた。
「……ユエリン、さま……」
――瞬間、恭親王の周囲の気温が一気に降下した。
さっきまでの甘い雰囲気は消え、氷のような冷たい声で恭親王が言う。
「……その名で呼ぶことは許していない。……アデライード、普段通り殿下と呼べ」
「……えっあっ……」
アデライードは翡翠色の目を見開く。何か、自分は失態を犯したのか。アデライードは突如豹変した夫に戸惑う。
恭親王は身体を起こし、一旦楔を抜き取った。そして素早くアデライードの身体を俯せにし、腰を両手で掴んで高く上げさせる。突如視界が反転したアデライードは、何が起きたか分からず茫然とする。動物のような姿勢にアデライードは羞恥を感じ、慌てて枕から顔を上げ、肩越しに恭親王に振り向いた。
「……でん……か?」
先ほど恭親王の精を受けたアデライードの蜜口は十分に解れて潤い、溢れた精が柔らかい太股まで流れ出している。恭親王は背後から抱え込むようにアデライードの細腰を右手で抱きよせ、左手で凶悪なまでに張り詰めた楔を蜜口に宛がうと、容赦なく、一気に最奥まで貫いた。
「あああああっ、ぁああっ」
白い背中を仰け反らせて、アデライードが恭親王の楔を受け入れる。貫かれただけで軽く達したのか、そのままびくびくと身体を震わせるアデライードを背中から抱きしめ、うなじに唇を当てて強く吸った。胸に手を当てて揉みしだき、接合部の上の、固く尖った蕾をもう片方の指で摘まんで弄ぶ。
「はううぅっ……だめっ……ああああっ……」
敏感な場所全てを刺激されて、アデライードが白い身体を仰け反らせる。細い喉を露わに、恭親王の肩に頭を預け、全身を痙攣させるように小刻みに震わせながら、悲鳴のような嬌声をあげる。両手の指は敷布を握りしめ、両腕をピンと張って快感に耐える。だが恭親王は快楽にうねる隘路を甚振るように、ゆっくりゆっくり抜き差しを開始しする。
「あああっ、なにっ……を……だめっ、いまはっ……まだっ……」
「アデライード……約束だ、二度とあの名前で私を呼んではいけない。いいね……破ったら、お仕置きするぞ……」
恭親王が妻の長く滑らかな白金色の髪を優しく撫でながら寝台に広げると、魔力灯の淡い光を浴びて、細い銀糸がきらきらと輝く。繋がった場所からアデライードの甘い〈王気〉が流れ込んできて、絶頂の余韻に溶けて彼を夢見心地にする。アデライードと一つになっていることが当たり前すぎて、昼間離れていられることが不思議ですらある。
「離れたくない……ずっとこうして、繋がっていたい……」
アデライードに重みをかけぬよう、顔の脇に腕を置いて身体を支え、汗ばんだ額から頬、耳朶、首筋へと唇を添わせて囁く。貫かれる間、快楽に耐えるために頭の脇で枕を指先が白くなるまで掴んでいたアデライードの両手が、恭親王のうなじに回される。
「殿下……びっくりして……できれば、こういうのは、ちょっと……」
アデライードとて彼を受け入れるのは嫌ではない。しかし、寝込みを襲うのはやめてほしいと恥ずかしそうに呟くアデライードの声に、恭親王の端正な頬が思わず弛む。
「すまない……我慢できなくて……愛している、アデライード……」
アデライードが恥ずかしそうに長い睫毛を伏せ、首に回した腕に力を籠める。寡黙なアデライードにとって、愛の言葉に言葉で返すことなど、まだ難しいのだろう。それがわかっている恭親王は、アデライードの唇を塞ぐ。唾液から甘い〈王気〉が流れ込み、恭親王の鼓動がどきんと動きを強め、まだアデライードの中に入ったままだった彼の雄芯がずくりと大きさを増した。
「はっああっ……だめっ……もうっ……」
アデライードの白い首筋に唇を這わせる恭親王に、アデライードのか細い声が聞こえる。彼女の中で大きくなった雄の圧迫感に、驚いて反射的に逃れようとするアデライードの腰を素早くつかんで動きを封じると、恭親王はぐりっと腰を回しながら耳元でもう一度、残忍な宣告を行う。
「今夜は手加減できそうもない……もう一度……いいだろう?」
「あっまって……まだ、……あああっ」
「本当に可愛くてたまらない……アデライード……」
改めて与えられた刺激に、アデライードの腰が跳ねる。再び深く口づけ、互いの舌を絡め合う。唇が解放されると、翡翠色の瞳をとろんとさせて、アデライードは恭親王の首に腕を絡めたまま、うっとりと呟いた。
「……ユエリン、さま……」
――瞬間、恭親王の周囲の気温が一気に降下した。
さっきまでの甘い雰囲気は消え、氷のような冷たい声で恭親王が言う。
「……その名で呼ぶことは許していない。……アデライード、普段通り殿下と呼べ」
「……えっあっ……」
アデライードは翡翠色の目を見開く。何か、自分は失態を犯したのか。アデライードは突如豹変した夫に戸惑う。
恭親王は身体を起こし、一旦楔を抜き取った。そして素早くアデライードの身体を俯せにし、腰を両手で掴んで高く上げさせる。突如視界が反転したアデライードは、何が起きたか分からず茫然とする。動物のような姿勢にアデライードは羞恥を感じ、慌てて枕から顔を上げ、肩越しに恭親王に振り向いた。
「……でん……か?」
先ほど恭親王の精を受けたアデライードの蜜口は十分に解れて潤い、溢れた精が柔らかい太股まで流れ出している。恭親王は背後から抱え込むようにアデライードの細腰を右手で抱きよせ、左手で凶悪なまでに張り詰めた楔を蜜口に宛がうと、容赦なく、一気に最奥まで貫いた。
「あああああっ、ぁああっ」
白い背中を仰け反らせて、アデライードが恭親王の楔を受け入れる。貫かれただけで軽く達したのか、そのままびくびくと身体を震わせるアデライードを背中から抱きしめ、うなじに唇を当てて強く吸った。胸に手を当てて揉みしだき、接合部の上の、固く尖った蕾をもう片方の指で摘まんで弄ぶ。
「はううぅっ……だめっ……ああああっ……」
敏感な場所全てを刺激されて、アデライードが白い身体を仰け反らせる。細い喉を露わに、恭親王の肩に頭を預け、全身を痙攣させるように小刻みに震わせながら、悲鳴のような嬌声をあげる。両手の指は敷布を握りしめ、両腕をピンと張って快感に耐える。だが恭親王は快楽にうねる隘路を甚振るように、ゆっくりゆっくり抜き差しを開始しする。
「あああっ、なにっ……を……だめっ、いまはっ……まだっ……」
「アデライード……約束だ、二度とあの名前で私を呼んではいけない。いいね……破ったら、お仕置きするぞ……」
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
私から何でも奪い取る妹は、夫でさえも奪い取る ―妹の身代わり嫁の私、離縁させて頂きます―
望月 或
恋愛
「イヤよっ! あたし、大好きな人がいるんだもの。その人と結婚するの。お父様の言う何たらって人と絶対に結婚なんてしないわっ!」
また始まった、妹のワガママ。彼女に届いた縁談なのに。男爵家という貴族の立場なのに。
両親はいつも、昔から可愛がっていた妹の味方だった。
「フィンリー。お前がプリヴィの代わりにルバロ子爵家に嫁ぐんだ。分かったな?」
私には決定権なんてない。家族の中で私だけがずっとそうだった。
「お前みたいな地味で陰気臭い年増なんて全く呼んでないんだよ! ボクの邪魔だけはするなよ? ワガママも口答えも許さない。ボクに従順で大人しくしてろよ」
“初夜”に告げられた、夫となったルバロ子爵の自分勝手な言葉。それにめげず、私は子爵夫人の仕事と子爵代理を務めていった。
すると夫の態度が軟化していき、この場所で上手くやっていけると思った、ある日の夕方。
夫と妹が腕を組んでキスをし、主に密会に使われる宿屋がある路地裏に入っていくのを目撃してしまう。
その日から連日帰りが遅くなる夫。
そしてある衝撃的な場面を目撃してしまい、私は――
※独自の世界観です。ツッコミはそっと心の中でお願い致します。
※お読みになって不快に思われた方は、舌打ちしつつそっと引き返しをお願い致します。
※Rシーンは「*」を、ヒロイン以外のRシーンは「#」をタイトルの後ろに付けています。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?