ヰタ・ピクトアリス

てるる

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師匠は手塚治虫先生

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母はなかなかにおかしなひとで、
そんな母に育てられたわりには、
ずい分まともに育ったことだよ、わはは
とわたしが言えば、なるほど、てるる氏の
母上は相当なものであったのだろうなあと
思っていただけると思うものです。

母については、特によい思い出がないのだが、
それはわたしの記憶するところの思い出であり、
本当はそんな悪いことばかりではなかったのです。
いやいや、被虐待児童が無理に親は悪くないと思う
アレじゃないの!?
ではなく、悪いイメージが肥大しているだけ。
そういう意味では気の毒な母です。
もちろん、なかなかに「毒親」ではありましたが、
母方の祖父母もそれぞれなかなかに強烈ですから、
今にして思えばアスペルガーとか、要は発達障害の
きつい家系なのでしょう。
小さいとはいえ、名字帯刀のお家柄。
お墓や、確かな家系図でたどることができるのは
室町時代まで、ということをごく最近知りました。
父方のほうは、謎です。
おじいちゃんは読み書きも満足にできない
アル中のひとだったことは知ってるけど。
それでも孫にはいいおじいちゃんでしたけどね。
(そんな親元から帝大の教授が出るこの世の不思議)

そんな母に恐らく感謝しないといけないのは、
家庭に本やマンガがあふれていたこと。
自分の好まないものは何かにつけ
完全拒絶の母の好むもののみであったことは強調して
おかねばなるまいけれども、手塚・石森という二大巨頭で
わたしは育ってきました。
でも、主に手塚先生ですね。
今おふたりを比較すると、いろんな点で石森先生のほうが
マンガ家として「上」と感じるものですが、
手塚先生の画の美しさ、表現力、時代の先見性には
やはり唸らされます。
訃報をTVで知ったとき、大泣きしてしまい
我ながら驚きました。
あの短い生涯の中で、どれほどの作品を生み出したことか。
中には駄作もありましょうが、あのバラエティが
たったひとりの頭脳から湧き出していることには
言葉を失います。
描いていないジャンルがあるのだろうか?

そして、わたしは手塚先生に猛烈に影響を受けている。
否。
影響を受けたのではなく、手塚先生の感性と
呼応していたのだと思う。
手塚EYEは神目線で、マザコンで、父親嫌いで、子どもそのものだし、
作品の中には絶望しかない。

手塚作品に夢や希望を感じるのなら、
それは絶望から這い上がる人間の尊さ、しぶとさ
だと思われ、
ええとこのボンでインテリだった先生が
理不尽な暴力の最たる戦争を体験したからだと思うのです。
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