ヰタ・ピクトアリス

てるる

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困ったひとは困っているひと

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発達障害の課題は、被害性だけではなく、
むしろ加害性のほうかもしれない。

突拍子もない言動に戸惑わされたり、傷つけられたり、
なかなか迷惑な話である。
かといって、強く言えないとなると、避けますわね。
やらかしたほうの当事者は何が問題なのか
わからなくて孤立するという悪循環でしょう。

近所にいつも叫びまくっているお母さんが居て、
何度か警察に通報もされたらしい。
わたしも児相にメールで通告したことがある。
ここは閑静な住宅街。
どちらかというとハイソな教育圏だ。
なのに、朝から晩まで子どもたちに浴びせる罵声が
響き渡るのですよ。
そのお母さんのところは両親とも校長先生で、
特におばあちゃんのほうが、なんだかギクシャクして
変だった。
おまゆー。
ダンナさんは優しそうなひとで、衆人環視の中で
つまらぬことで奥さんに面罵されていたから、引いた。

遠回しに、うるさいことや心配していることを

「たいへんだね」

と声をかける親切なママ友の言葉も額面通りにしか
受け取れないから、やめようともしない。
そもそも、日々近所にわかるように叫んでいるのは、
「自分がこんなに頑張っているのに思い通りにいかない」
という悲鳴だったのだろうけど、もちろん、ママ友は
どんどん離れていき、どんどん孤立を深め、
お引越しをしてしまった。
申し訳ないが、静かになってよかった、と思う。

そんなお母さんの娘だから、学校でも孤立していたのが
かわいそうだったな。

もう1件別のお母さんは、恐るべきコミュ障で、
まったく話が弾まない。
向こうはにこにこ声をかけてくれるのだが、
まるで台本を読んでいるような感じで、
あまつさえ、言わんでもいいことを直截な表現で
言うてまうひとなのでありました。
わたしはいくらグレーゾーンでも、関西人の端くれ、
クッション言葉のひとつやふたつ入れろや!と
思うので、聴いていてとても疲労する。
ダンナさんも同じようなカクカクしたひとだった。
破れ鍋綴じ蓋、親和性があるのだろう。
そんな両親の娘だから、こちらも学校で孤立して、
でも、本人はなんでかわからない、という悲劇だった。
かわいそうだが、身から出た錆とも言える。

こういうひとたちに、どう手を差し伸べていいものか
わからない。
何か言われたら、被害感情しか持たないだろうから。

気づけ、自分で気づいてくれ!!
それができれば「障害」にはならないのだろうけどね。


うちの母も、このお母さんたちの要素を持ち合わせていて、
本当に疲れたものです。
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