Forever Friends

てるる

文字の大きさ
43 / 47

ばいばい、工藤くん2

しおりを挟む
鈍行に揺られて非日常から日常に戻る。

穏やかな日常があるから、
刺激的な非日常が喜びになるのです。

晩ご飯は近所に住む母にお任せしてある。
あたしは跡取り娘で、こんなイナカのことだから、
ムコムコ言われ続けて育ったけど、あたしの人生、
そんな因習に縛られてたまるものですか。
かといって、いずれ何らかの形で
親の面倒を見なくてはならなくなるのは、
避けられない。
鹿島先輩は、3人兄弟の次男坊で、
ニンゲンは堅いけど、結構な自由人。
婿養子についても「別にいーよ」と
気にしない様子だったけど、それではなんだか
イナカの「アタリマエ」に負けた気がするので、
「ご無理を言って」近くに就職して近くに
住んでもらうことにした。
おかげさまで、うちの親との関係も良好だ。


ダンナさまに駅まで車で迎えに来てもらって、
実家に寄って子どもたちを詰め込み、我が家に帰る。
狭いなんて言ったら怒られる、そこそこ大きな
庭付きの一戸建て。
もちろん、うちの親持ちだ。

小学1年生と3年生の息子たちは、まだ母が居ないと落ち着かない
お年頃で、いくらお父さんと一緒に普段母に
禁じられていることをして楽しく過ごせても、
やっぱりお母さんがのほうがいいようで、
力也さんはちょっと面白くなさそうだ。

「お母さん、お土産は?」

京都のラングドシャですよ。
ちゃんと3人で分けてね。

バサバサと包装を破り、箱を開け、
あっという間に食べ尽くし、寝る準備をして、
2階に上がって行った。
まだ母子3人で川の字で寝ている。
いつまで一緒に寝てくれるんだろう。


力也さんが、お茶を淹れてくれる。


「OB会どうだった?」


あまり興味なさそうな調子だけど、ひと通り、
あったことを詳らかにした。


「工藤くん、うちが痩せたことに気づかなかった!」


と不平を漏らしたら、


「変わってないからね」


と、力也さんまで笑う。

キッチンに立つ力也先輩の広い背中も
学生時代のままだけどね。









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

処理中です...