8 / 22
D.D.クエスト
回復アイテムはダメージを与えられるのか
しおりを挟む
二人の思わぬPVP(プレイヤーVSプレイヤー)にエストとまりもは驚愕し、アプゥは若干焦り始める。
「えっと二人とも、ここで戦うの?一人でも欠けるとこの後の展開でパーティーがかなり辛くなるけど?」
「心配しないでGM、ロストする程は戦わないわ。それだとお互いの勝利の条件も意味が無くなるしね。先にHPが10以下になった方が負けって言うのはどうかしら?」
「俺はそれで良いがお前は良いのか?俺の方がHP高いから有利だぞ」
「そのくらいのハンデはあげるわ」
「いいぜ、絶対に勝つ!」
「私だってあんたなんかに負けないわよ!」
そう言ってレッドとF2の二人は身体をほぐすように腕や足を動かし始める。もっともダイスを振るだけなので激しく動くことはないのだが。
「うーん・・・まあ良いか。それじゃあ戦闘開始!」
「えええ!GM!止めてくださいよ!」
「大丈夫だと思うよ。ロストするほどじゃないって言っているし。それに実戦を兼ねた戦闘のレクチャーにもなるから!」
戦闘の勉強かと言ってエストはその場に座り込む。止める気は無いようで観戦する気満々である。大丈夫かなと思いながらまりもは心配そうに対峙するレッドとF2を見つめる。
「それじゃあDEXの数値が高い私から行動よ!」
「ちょっと待て!お前のDEXは9だろう!俺が先だ!」
「私のDEXは14よ!ステータスをしっかり見なさい!」
「そんなアホな・・・げ、本当だ!DEXが9なのはエストだった!」
「戦闘は基本、DEXの数値が高いキャラクターから行動できるんだ。エストとまりもも憶えておいてね」
「私はMPを消費して、戦闘技能〈魔法(氷)〉で攻撃するわ!ダイスロール!」
そう言ってF2はダイスを振る。振られたダイスの出目は24、F2の〈魔法(氷)〉の技能値は60のため行動は成功である。
「成功よ!氷漬けになってもらうわ!魔法だから受け流しはできないわよ!」
「くそ!マジかよ!」
「魔法技能はINTの値で決まるから・・・1D4だね」
「これで終わりよ・・・って2!?嘘でしょ!?」
「本当はこの後防御判定があるんだけど、君達はまだ初期装備だから防御はできないんだ。だからこのままレッドに2のダメージだね」
「ちっ!ダイスに救われたわね・・・!」
「言ってろ!次は俺の番だ!」
(〈投擲〉に振っているって言っていたけど、投げられる物はせいぜいアイテムの『グラ-ル酒』くらい。『グラ-ル酒』は回復アイテムだから意味が無いわ。となると技能値が一番高い〈こぶし〉で判定するはず。〈こぶし〉なら受け流しが可能だから問題ないわ!この勝負はどのみち私の勝ちよ!)
「〈投擲〉で攻撃だ!ダイスロール!」
「投擲ってあんた、投げられる物なんてさっきもらった『グラ-ル酒』しか持っていないでしょう?それとも私を回復してくれるのかしら?」
「そうだね。レッド、グラ-ル酒は回復アイテムだからダメージは与えられないよ」
GMであるアプゥにも指摘されたが、甘いなとばかりにレッドは不敵な笑みを浮かべて話し始める。
「それは中身の話だろ?俺が言っているのはそれが入っている器、つまりボトルの方だ。現実でも投げられたボトルが直撃すれば痛みを感じるし怪我だってする。つまりダメージが入るってわけだ!まさか酒場のマスターが液体のまま俺達に渡したなんて言わないよなぁGM!?」
そう言われたアプゥは手に持っていた本を開いてページをめくる。そしてそれを閉じて再び悩み出す。
「うーん・・・〈投擲〉による攻撃を認めるよ」
「はあ!?GM!本気で言っているの!?」
「レッドの言っていたことに矛盾はないからね。グラ-ル酒はたしかにボトルに入っているわけだし」
「おっしゃあ!ダメージロールだ!」
「えっとレッドのSTRは9だから・・・1D3だね。それに投げた物の補正があるから・・・まあボトルだしプラス1でいいか。1D3+1でダメージロールだね」
「何が出ようと俺の勝ちだな!いくぜ!」
レッドはそう叫ぶとダイスを思いきり振る。ダイスの出した目は1であった。このダメージが通ればF2の負けになる。
「よっしゃあ!俺の勝ちだ!」
「えっと二人とも、ここで戦うの?一人でも欠けるとこの後の展開でパーティーがかなり辛くなるけど?」
「心配しないでGM、ロストする程は戦わないわ。それだとお互いの勝利の条件も意味が無くなるしね。先にHPが10以下になった方が負けって言うのはどうかしら?」
「俺はそれで良いがお前は良いのか?俺の方がHP高いから有利だぞ」
「そのくらいのハンデはあげるわ」
「いいぜ、絶対に勝つ!」
「私だってあんたなんかに負けないわよ!」
そう言ってレッドとF2の二人は身体をほぐすように腕や足を動かし始める。もっともダイスを振るだけなので激しく動くことはないのだが。
「うーん・・・まあ良いか。それじゃあ戦闘開始!」
「えええ!GM!止めてくださいよ!」
「大丈夫だと思うよ。ロストするほどじゃないって言っているし。それに実戦を兼ねた戦闘のレクチャーにもなるから!」
戦闘の勉強かと言ってエストはその場に座り込む。止める気は無いようで観戦する気満々である。大丈夫かなと思いながらまりもは心配そうに対峙するレッドとF2を見つめる。
「それじゃあDEXの数値が高い私から行動よ!」
「ちょっと待て!お前のDEXは9だろう!俺が先だ!」
「私のDEXは14よ!ステータスをしっかり見なさい!」
「そんなアホな・・・げ、本当だ!DEXが9なのはエストだった!」
「戦闘は基本、DEXの数値が高いキャラクターから行動できるんだ。エストとまりもも憶えておいてね」
「私はMPを消費して、戦闘技能〈魔法(氷)〉で攻撃するわ!ダイスロール!」
そう言ってF2はダイスを振る。振られたダイスの出目は24、F2の〈魔法(氷)〉の技能値は60のため行動は成功である。
「成功よ!氷漬けになってもらうわ!魔法だから受け流しはできないわよ!」
「くそ!マジかよ!」
「魔法技能はINTの値で決まるから・・・1D4だね」
「これで終わりよ・・・って2!?嘘でしょ!?」
「本当はこの後防御判定があるんだけど、君達はまだ初期装備だから防御はできないんだ。だからこのままレッドに2のダメージだね」
「ちっ!ダイスに救われたわね・・・!」
「言ってろ!次は俺の番だ!」
(〈投擲〉に振っているって言っていたけど、投げられる物はせいぜいアイテムの『グラ-ル酒』くらい。『グラ-ル酒』は回復アイテムだから意味が無いわ。となると技能値が一番高い〈こぶし〉で判定するはず。〈こぶし〉なら受け流しが可能だから問題ないわ!この勝負はどのみち私の勝ちよ!)
「〈投擲〉で攻撃だ!ダイスロール!」
「投擲ってあんた、投げられる物なんてさっきもらった『グラ-ル酒』しか持っていないでしょう?それとも私を回復してくれるのかしら?」
「そうだね。レッド、グラ-ル酒は回復アイテムだからダメージは与えられないよ」
GMであるアプゥにも指摘されたが、甘いなとばかりにレッドは不敵な笑みを浮かべて話し始める。
「それは中身の話だろ?俺が言っているのはそれが入っている器、つまりボトルの方だ。現実でも投げられたボトルが直撃すれば痛みを感じるし怪我だってする。つまりダメージが入るってわけだ!まさか酒場のマスターが液体のまま俺達に渡したなんて言わないよなぁGM!?」
そう言われたアプゥは手に持っていた本を開いてページをめくる。そしてそれを閉じて再び悩み出す。
「うーん・・・〈投擲〉による攻撃を認めるよ」
「はあ!?GM!本気で言っているの!?」
「レッドの言っていたことに矛盾はないからね。グラ-ル酒はたしかにボトルに入っているわけだし」
「おっしゃあ!ダメージロールだ!」
「えっとレッドのSTRは9だから・・・1D3だね。それに投げた物の補正があるから・・・まあボトルだしプラス1でいいか。1D3+1でダメージロールだね」
「何が出ようと俺の勝ちだな!いくぜ!」
レッドはそう叫ぶとダイスを思いきり振る。ダイスの出した目は1であった。このダメージが通ればF2の負けになる。
「よっしゃあ!俺の勝ちだ!」
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
自由を愛する妖精姫と、番にすべてを捧げた竜人王子〜すれ違いと絆の先に、恋を知る〜
来栖れいな
ファンタジー
妖精女王と精霊王の間に生まれた特別な存在――セレスティア。
自由を愛し、気ままに生きる彼女のもとに現れたのは、竜人族の王子・サイファルト。
「お前は俺の番だ」
番という名の誓いにすべてを捧げた彼は、王族の地位も未来も捨てて森に現れた。
一方のセレスティアは、まだ“番”の意味すら知らない。
執着と守護。すれ違いと絆。
――これは、ひとりの妖精姫が“特別”に気づいていく物語。
甘さ控えめ、でも確かに溺愛。
異種族の距離を越えて紡がれる、成長と守護のファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる