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病研究編
病弱聖女は緊急事態に遭遇する
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ベットに寝転がり少し考え事をしようと思っていたがすぐに眠りについた
訓練を行い本を読んで魔物を調べる、何日も繰り返すと手馴れてくる
訓練は順調でどんどん成長していく
それでもヒナの足元にも及ばない事を考えるとヒナの優秀さを実感する
「凄いですね」
レオナルドさんの代わりにエルリカがヒナの監視をしている
ヒナが何かをする様子は無く親身に教えてくれる
「お姉ちゃん焦ってるね」
ビクッと身を震わせる
隠している事をバレて慌ててしまう
嘘をつくのが下手という自覚は無いし今まで他の人には言われていない
「な、なんの事?」
「魔力に乱れがある」
「魔力に乱れ?」
「魔力は感情で高ぶる事も逆に落ち込む事もある。だから魔力の乱れ、揺らぎを見れば大体は分かる」
「そ、そうなんだ」
「何があったの?」
「あぁ、私の病は治ってないから……だから急いで色々と体験したいんだよね」
自分でも分かる程下手な笑顔で話す
「それなら焦るよね」
ヒナは焦っている件に触れなくなった
まぁ余り良い話では無いから反応に困ったのだろう
……乱れ……それは気をつけないと
魔力で感情が分かるのなら魔力でバレないようにしないとならない
その為にも魔力操作をもっと鍛える必要がある
昼間は訓練に集中して夜に図書館で魔物について調べる
「危険度Aはこの12体かな」
図鑑で見た限り現存しているであろう図鑑に乗っている危険度Aは12体
12体それぞれを1体ずつしっかり調べる
戦い方、魔法、生息地とその地形を確認する
生息地と書かれている場所の地図を見て大体の地形を確認する
戦い方は図鑑に書いてある物を参考にして魔法は書かれている魔法を魔法の図鑑で調べる
徹底的に調べ上げる
図書館では本に書かれている情報以上は得られないがそれでもかなりの情報量
現地に行って調べるには時間が掛かる上、調査自体が危険
「想定外にも対応しないと……なら私の考えられる限りの動きも視野に入れて……この魔法は……この本には書いてない」
メモを取りながらひたすら調べる
何度も読み返す
魔法の種類、判明している魔法、どのような性質かも調べる
「この本に大地魔法について記述がありました」
「本当? ふむふむ、あっこれベルラン騎士団長が使ってた魔法の種類と同じなんだ」
「ベルラン騎士団長ですか。確か攻防一体の魔法を使うとか」
「見た事ある。あの魔法は強力だったから魔物が使ってくるならかなり厄介」
ベルラン騎士団長の大地武装は攻防一体
あれを魔物の規模で使われると火力による突破が難しくなる
それ以外にも大地魔法は魔物の規模で使われると凶悪だと分かる
……この魔物は厳しいかなぁ。鎧は抉れば関係ないと思うけど近寄れるかどうか……近寄れる魔物で考えたら接近してくる近接戦の魔物……となるとこの辺……一先ず生息地の距離は無視するかな
調べて考える
そして無理そうなら一旦省く
「……ならこの3体かな」
調べた結果戦いやすそうな3体を選ぶ
……使う魔法も選んでおこう
魔力には限界がある
だから使う魔法を絞っておく
選択肢が多いと咄嗟の時に使う魔法を悩む可能性がある
……あっ、もう結構な時間かな……続きは明日かな
窓を見ると夜深くになっている
今日は終わりにして自室に戻り眠ろうとする
突然、咳が出る
血を吐く
少しずつ確実に蝕まれていっている
「まだ持つ、まだ動ける」
自分の身体は分かる
まだ持つ、漠然とだがそう理解する
まだ準備が整っていない
落ち着いてから眠りにつく
身体を持たせる為にちゃんと睡眠、食事は取る
朝起きると扉がノックされる
エルリカは扉をノックしないから別の人
「私だ」
レオナルドさんの声がする
「どうぞ」
許可を出すと中に入ってくる
「どうかしましたか?」
「緊急で治療をして欲しいんだ」
「治療ですか? 分かりましたすぐに支度して向かいます」
「あぁ、頼む」
レオナルドさんは部屋の外で待つ
エルリカが交代で入ってきて持ってきてくれた服に着替える
「準備出来ました」
「なら向かおう」
「何があったんですか?」
何があったか聞く
緊急の治療、治療自体はちょくちょくあったがこれほど緊急な事は無かった
基本緊急はヒナが請け負っていた
「通信が入った。盗賊団が暴れて一般人に多くの被害が出たそうだ」
「盗賊団!?」
盗賊が集まって作られた盗賊団、悪行を行う連中
迷惑な人達
……盗賊なんかに時間を取られるなんて
急いでる今面倒事に巻き込まれるのは嫌なのだ
盗賊団は逃げ足が早く面倒だと聞く
時間を取られるのは目に見えている
「既にヒナ様も向かっているが数が多い」
「成程」
ヒナ1人では対応出来ない程の被害が出ているのなら呼ばれるのもおかしくない
「走れるな」
「はい」
城を出て走って向かう
遠くから街中を見る、煙が出ている
1つじゃない何ヶ所からも出ている
……これは……かなり悲惨かも
急いで向かう
建物が崩れ人が血を流して倒れている
すぐに近くの生存者にヒールを掛けて救助活動をしている人々に支援系魔法を掛ける
騎士や兵士が瓦礫を退かしている
「良いねぇ。騎士団長のレオナルド様が居るじゃねぇか」
救助活動に動いていた騎士が突然吹き飛ばされる
1人の男性が立っていた
30代かそこらの大柄な男性、ボロボロのマントを持っている
見た目から盗賊らしく傲慢の化身みたいな見た目をしていてレオナルドさんを見て豪快に笑っている
レオナルドさんが剣を抜く
「ちっ、盗賊団のリーダーがお出ましか。アナスタシア、避難を手伝いながら治療を頼む」
レオナルドさんが戦う気のようだ
盗賊団のリーダーもレオナルドさんと戦闘する気満々で居る
……変
違和感を感じる
「あれがリーダーですか」
「そうだが」
どうしてか分からないけれど親玉が出てきてくれてるなら話が早い
倒せばこの騒動を抑えられる
「光よ聖女の名を持って命じる、剣となりて悪しき者を打て! 光の罪剣」
無数の光の剣を飛ばして襲い掛かる
盗賊は魔法で攻撃を防ぐ
……硬い防御魔法、レオナルドさんを見ても引く気がないなら騎士団長1人との戦闘は想定してたって事
被害が多いところ、それは騎士や兵士が集まっているところ
そこで暴れるなら騎士団長の1人くらいとは戦う事を想定しているはず
無論レオナルドさんとの戦いも
「なんだ女やる気か? 良いねぇ」
「アナスタシア」
「私がやります。私の対策はしていないはずなので」
そう考えるなら恐らく敵が対策をしていない私が相手をした方が良い
私が前に立ち盗賊団のリーダーと対峙する
訓練を行い本を読んで魔物を調べる、何日も繰り返すと手馴れてくる
訓練は順調でどんどん成長していく
それでもヒナの足元にも及ばない事を考えるとヒナの優秀さを実感する
「凄いですね」
レオナルドさんの代わりにエルリカがヒナの監視をしている
ヒナが何かをする様子は無く親身に教えてくれる
「お姉ちゃん焦ってるね」
ビクッと身を震わせる
隠している事をバレて慌ててしまう
嘘をつくのが下手という自覚は無いし今まで他の人には言われていない
「な、なんの事?」
「魔力に乱れがある」
「魔力に乱れ?」
「魔力は感情で高ぶる事も逆に落ち込む事もある。だから魔力の乱れ、揺らぎを見れば大体は分かる」
「そ、そうなんだ」
「何があったの?」
「あぁ、私の病は治ってないから……だから急いで色々と体験したいんだよね」
自分でも分かる程下手な笑顔で話す
「それなら焦るよね」
ヒナは焦っている件に触れなくなった
まぁ余り良い話では無いから反応に困ったのだろう
……乱れ……それは気をつけないと
魔力で感情が分かるのなら魔力でバレないようにしないとならない
その為にも魔力操作をもっと鍛える必要がある
昼間は訓練に集中して夜に図書館で魔物について調べる
「危険度Aはこの12体かな」
図鑑で見た限り現存しているであろう図鑑に乗っている危険度Aは12体
12体それぞれを1体ずつしっかり調べる
戦い方、魔法、生息地とその地形を確認する
生息地と書かれている場所の地図を見て大体の地形を確認する
戦い方は図鑑に書いてある物を参考にして魔法は書かれている魔法を魔法の図鑑で調べる
徹底的に調べ上げる
図書館では本に書かれている情報以上は得られないがそれでもかなりの情報量
現地に行って調べるには時間が掛かる上、調査自体が危険
「想定外にも対応しないと……なら私の考えられる限りの動きも視野に入れて……この魔法は……この本には書いてない」
メモを取りながらひたすら調べる
何度も読み返す
魔法の種類、判明している魔法、どのような性質かも調べる
「この本に大地魔法について記述がありました」
「本当? ふむふむ、あっこれベルラン騎士団長が使ってた魔法の種類と同じなんだ」
「ベルラン騎士団長ですか。確か攻防一体の魔法を使うとか」
「見た事ある。あの魔法は強力だったから魔物が使ってくるならかなり厄介」
ベルラン騎士団長の大地武装は攻防一体
あれを魔物の規模で使われると火力による突破が難しくなる
それ以外にも大地魔法は魔物の規模で使われると凶悪だと分かる
……この魔物は厳しいかなぁ。鎧は抉れば関係ないと思うけど近寄れるかどうか……近寄れる魔物で考えたら接近してくる近接戦の魔物……となるとこの辺……一先ず生息地の距離は無視するかな
調べて考える
そして無理そうなら一旦省く
「……ならこの3体かな」
調べた結果戦いやすそうな3体を選ぶ
……使う魔法も選んでおこう
魔力には限界がある
だから使う魔法を絞っておく
選択肢が多いと咄嗟の時に使う魔法を悩む可能性がある
……あっ、もう結構な時間かな……続きは明日かな
窓を見ると夜深くになっている
今日は終わりにして自室に戻り眠ろうとする
突然、咳が出る
血を吐く
少しずつ確実に蝕まれていっている
「まだ持つ、まだ動ける」
自分の身体は分かる
まだ持つ、漠然とだがそう理解する
まだ準備が整っていない
落ち着いてから眠りにつく
身体を持たせる為にちゃんと睡眠、食事は取る
朝起きると扉がノックされる
エルリカは扉をノックしないから別の人
「私だ」
レオナルドさんの声がする
「どうぞ」
許可を出すと中に入ってくる
「どうかしましたか?」
「緊急で治療をして欲しいんだ」
「治療ですか? 分かりましたすぐに支度して向かいます」
「あぁ、頼む」
レオナルドさんは部屋の外で待つ
エルリカが交代で入ってきて持ってきてくれた服に着替える
「準備出来ました」
「なら向かおう」
「何があったんですか?」
何があったか聞く
緊急の治療、治療自体はちょくちょくあったがこれほど緊急な事は無かった
基本緊急はヒナが請け負っていた
「通信が入った。盗賊団が暴れて一般人に多くの被害が出たそうだ」
「盗賊団!?」
盗賊が集まって作られた盗賊団、悪行を行う連中
迷惑な人達
……盗賊なんかに時間を取られるなんて
急いでる今面倒事に巻き込まれるのは嫌なのだ
盗賊団は逃げ足が早く面倒だと聞く
時間を取られるのは目に見えている
「既にヒナ様も向かっているが数が多い」
「成程」
ヒナ1人では対応出来ない程の被害が出ているのなら呼ばれるのもおかしくない
「走れるな」
「はい」
城を出て走って向かう
遠くから街中を見る、煙が出ている
1つじゃない何ヶ所からも出ている
……これは……かなり悲惨かも
急いで向かう
建物が崩れ人が血を流して倒れている
すぐに近くの生存者にヒールを掛けて救助活動をしている人々に支援系魔法を掛ける
騎士や兵士が瓦礫を退かしている
「良いねぇ。騎士団長のレオナルド様が居るじゃねぇか」
救助活動に動いていた騎士が突然吹き飛ばされる
1人の男性が立っていた
30代かそこらの大柄な男性、ボロボロのマントを持っている
見た目から盗賊らしく傲慢の化身みたいな見た目をしていてレオナルドさんを見て豪快に笑っている
レオナルドさんが剣を抜く
「ちっ、盗賊団のリーダーがお出ましか。アナスタシア、避難を手伝いながら治療を頼む」
レオナルドさんが戦う気のようだ
盗賊団のリーダーもレオナルドさんと戦闘する気満々で居る
……変
違和感を感じる
「あれがリーダーですか」
「そうだが」
どうしてか分からないけれど親玉が出てきてくれてるなら話が早い
倒せばこの騒動を抑えられる
「光よ聖女の名を持って命じる、剣となりて悪しき者を打て! 光の罪剣」
無数の光の剣を飛ばして襲い掛かる
盗賊は魔法で攻撃を防ぐ
……硬い防御魔法、レオナルドさんを見ても引く気がないなら騎士団長1人との戦闘は想定してたって事
被害が多いところ、それは騎士や兵士が集まっているところ
そこで暴れるなら騎士団長の1人くらいとは戦う事を想定しているはず
無論レオナルドさんとの戦いも
「なんだ女やる気か? 良いねぇ」
「アナスタシア」
「私がやります。私の対策はしていないはずなので」
そう考えるなら恐らく敵が対策をしていない私が相手をした方が良い
私が前に立ち盗賊団のリーダーと対峙する
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