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第22話 王都観光
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「それでは私、ユウメシスがお嬢様と共に皆様の王都案内をさせて頂きます」
「ユウメシスは私が小さい頃から面倒を見てくれてる執事なんですわ!とーっても頼りになるんですの!」
「ほほぉ……それはそれは…………」
「小さい頃から……さぞかし色んな苦労を……」
「ちょっ、お二人共!なんて事ユウメシスに聞くんですの?!」
「あはは……ありがとうございます。ですがまぁ、お嬢様に仕える事が私の幸せですから、苦労はあっても苦痛はありません」
ガタガタと揺れる馬車の中、一度ファトルメイトを連れて屋敷へと戻った二人は、今度はファトルメイトが絶大な信頼を置くユウメシスという執事と共に街へと出ていた。
「それで、先ずはどこへ案内してくれるんですか?」
「はははっ、もう着きますよ。やはり王都に来たのならここには来るべきでしょうから」
「来るべき場所……?だいぶん御屋敷から近いんですね」
「えぇ、なんと言ってもほぼご近所ですから。まぁご近所というには立場が違いすぎますけれどね。では御二方、こちらよりお降り下さい」
ユウメシスに言われるがままファトルメイトに続いて馬車から降りた二人の目の前には、それはそれは立派なこの街で最も大きな建物である─────
「「えぇぇぇぇ?!」」
王城と呼ばれる物がそびえ立っていた。
ーーーーーーーーーーー
「改めて君達の我が国の民を助けてくれた行い、心から感謝する」
「「は、はい!」」
「いやぁー……まさか王様と面会する事になろうとは……」
「び、びっくりしたねぇ……」
「我が国の国王は「王は民の象徴であって全権を振るう者ではなく、民の一員である事に変わりはない」という考えの持ち主です。故になんも言うかその……」
「フットワークが非常に軽く、誰とも距離が非常に近い方でしょう?まぁそれがあの方のいい所なんですがね」
王城の案内を受けてる最中、たまたま出会った王様に突然手を握られてお礼を言わた事で困惑していた二人に、ユウメシスとファトルメイトはそう王様について語る。
「所で、王様から貰ったこれって?」
「勲章……かな?」
「はい、その認識で間違いありませんわ。それさえあれば国営の施設を利用する際の金額が安くなりますし、タガティマ内での税金も安くなりますの」
「へぇー……!やっぱり人助けはするもんだねシィー!」
「そうだね。でもねノーちゃん、困ってる人が居たからって損得勘定で助ける助けないかを決めちゃダメ。勿論状況次第だけどそこを間違っちゃダメだよ?」
「はーい」
「さて、それでは次へと参りましょ!まだまだ行くべき場所は沢山ありますもの!」
ーーーーーーーーーーー
先程よりも長く馬車に揺られる事数十分、帰属街から街中へと降りて来た一同の揺られている馬車は、今度は大きなドーム状の建物の前に止まっていた。
「これまた……大きな建物だねぇ」
「ファトル、これはなんの建物?」
「ここは定期的に劇や発表などが行われている舞台ですわ。見るのは銅貨1枚で、気に入ったり面白かった場合にはチップを投げるんですの。四人でお願いしますわ」
「かしこまりました」
「結構安いんだ」
「そうなんですの。これは国王様の案で建設された物でして、国民の娯楽の為に造られたんですの」
「あの王様、こんな事もやってるんだ。本当に国民第一な人なんだね」
「えぇ、そうなんですの!ですから国民からも信頼厚いですし、私達貴族もそんな国王様を支える事に尽力してますの」
「ふふっ、いい国なんだね」
「はい!っと、そろそろ劇が始まる見たいですわね。お二人共!早く行きましょう!」
そう誇らしげにそう語るファトルメイトに連れられて二人の見た劇は、まるでこの国の今と未来を表すかの様に明るく楽しい物だった。
ーーーーーーーーーーー
「さてそれでは……ユウメシス、暫く自由時間ですわ。2時間程その辺でゆっくりして来てくださいまし」
「わかりました。ではお嬢様、また2時間後に」
「えっと、ユウメシスさんと別れて大丈夫?」
「自分から離といて迷子とかは勘弁」
劇場から少しだけ移動した所でまた馬車から降りた後、そう言ってユウメシスと別れたファトルメイトに二人はとても不安気な顔でそう尋ねる。
「ちょっ!お二人は私の事なんだと思ってますの?!」
「迷子常習犯」
「これに関しては私もノーちゃんと同意見かなぁ。ごめんねファトルちゃん」
「うぐっ……!し、しかし、お二人もこれを見ればユウメシスを払った理由が分かるはずですわ!」
容赦なく事実を叩きつけられ、ファトルメイトは少しだけ怯んだものの、そう言って勢いよく建物の入口を開けるとその建物の中には赤と青の暖簾が掛かっており─────
「「これって?」」
「お風呂っ!ですわ!」
ーーーーーーー
「いやぁー、まさか王都は一般人も男女別れてお風呂に入れるとは……」
「シィーはお風呂大好きだからね、嬉しそう」
「そりゃ勿論だよー!もし出来るならお風呂を持ち運びたいくらいだよっ!なんでユウメシスさん連れてこないのかなって思ったけどこれなら納得だよ~♪」
「ふふっ、そんなに喜んで貰えるなんて光栄ですわ。というか私としましては、あれを見てお風呂だとお二人が分からなかったのが驚きでしたわ」
「だって私達の故郷はみんな一緒にだったし、ねぇ?」
「うん。1人で温泉に行って入るのは自殺行為」
「だからってノーちゃんが男の人達とお風呂に入ってたのは私としては許し難い事だけどねー?」
「まさかノートゥーンさんが「男湯に入る」とか言い出すとは思ってませんでしたから驚きましたわ」
赤い暖簾をくぐり更衣室を抜けた先、広い湯船に浸かりながら二人は目の前で早く上がりたさそうにしているノートゥーンを見ながらそんな話をしていた。
「……というかその、意外と大きいんですのね。そのルシィーナさんの、そのー……」
「ん?あぁ、おっぱいの事?私達の住んでた村じゃこれくらい普通だったけどなぁ。でもファトルちゃんって確か今15歳だったよね?ならこれからだよー」
「えっとちなみにルシィーナさんってお幾つですの……?」
「私は今年で17になるけどまだ16だよー。ファトルちゃんより2つ上だねぇ」
「ふ、ふたつでそんな……ち、ちなみに、ノートゥーンさんは幾つなんですの?」
「ファトルちゃんと同じか1つ下くらいじゃないかなぁ?ノーちゃんが拾われた時は5か6歳くらいの体つきだったし」
「思ったよりも下だった……つまりノートゥーンさんも大きくなる可能性が……」……
「ねー2人共何の話してるのー?僕早く上がりたいー」
「きゃあっ?!い、いきなり近くで声を上げないで下さるノートゥーンさんっ!」
「えー、ファトルが気がついてなかっただけじゃん。僕悪くないー。そして早く上がりたいー」
「ふふっ♪仲良しだこと♪」
いつの間に近づいたのか、二人の目の前に来ていたノートゥーンとそれに驚いて悲鳴を上げたファトルメイトのやり取りを見て、ルシィーナは楽しげに笑うのだった。
ーーーーーーーーーーーーーー
「最後はここですわ!」
「ここってー……ファトルちゃんのお父さんに紹介された宿?」
「僕達が滞在する宿だよね。ここは知ってるよ?ファトル」
日も暮れ始めた時間になり、お風呂から上がってユウメシスと合流した後にファトルメイトから今朝紹介状を貰っていた宿へと案内された二人は頭にハテナを浮かべていた。
「ふっふっふっ……ノートゥーンさん、ここの宿は泊まるだけがいい所じゃありません事よ!ユウメシス、注文していた物を!」
「かしこまりましたお嬢様」
そう言って自慢げにユウメシスへと注文していた物を取りに行かせたファトルメイトの前で、なんなのだろうと首を傾げていると、美味しそうな料理が運ばれてくる。
「おぉ……!これはなかなか」
「美味しそうだねシィー!」
「そう!この宿は料理がとーっても美味しいんですわよ!」
「ねーねー!食べていい?食べていい?!」
「ふふっ♪ノートゥーンさんはもう待ちきれない見たいですわね。勿論、遠慮せず食べて頂いて構いませんわ」
「やった!いただきまーす!ん~♪ほいひー!」
「ノーちゃんって本当に美味しそうに食べるからこっちまでお腹減っちゃうんだよねー」
「それ、本当に分かりますわ。所でルシィーナさん、差し支えなければ明日の予定を聞いてもよろしいですか?」
「ん、いいよー。でもそうだなぁ、そろそろ私達の事をさん付けじゃなくてシィーナとかノートゥみたいに愛称で呼んでくれたら教えてあげようかな?」
「そ、それはその……私はお二人に助けて貰った身ですから、流石にそんな馴れ馴れしくする訳には……」
実は旅の途中も何度か提案していたルシィーナの再びの提案に対し、変わらない返事を気まずそうに言うファトルメイトを見てか、ノートゥーンがある事で口を挟む。
「もう充分馴れ馴れしくない?」
「へ?あっ、いやその、これはー……」
「ふふっ♪確かにノーちゃんの言う通りだね。それに、もう1ヶ月近くも一緒に過ごした仲間じゃない」
「仲間……」
「そうそう。それに、今更ファトルに遠慮は似合わないし」
「ちょっ!?それってどういうことですのノー─────」
「ん?」
「っ~!ノートゥ!これでいいんでしょう!」
「ん、それでいいのだ。で、こっちは?」
「……流石に、さん付けでお願いしますわ」
「ふふっ。勿論大丈夫だよ、ファトルちゃん」
「はい、シィーナさん」
こうして、一時の暖かく美味しい時間を過ごした3人には更に深い友情が芽生えたのであった。
「ユウメシスは私が小さい頃から面倒を見てくれてる執事なんですわ!とーっても頼りになるんですの!」
「ほほぉ……それはそれは…………」
「小さい頃から……さぞかし色んな苦労を……」
「ちょっ、お二人共!なんて事ユウメシスに聞くんですの?!」
「あはは……ありがとうございます。ですがまぁ、お嬢様に仕える事が私の幸せですから、苦労はあっても苦痛はありません」
ガタガタと揺れる馬車の中、一度ファトルメイトを連れて屋敷へと戻った二人は、今度はファトルメイトが絶大な信頼を置くユウメシスという執事と共に街へと出ていた。
「それで、先ずはどこへ案内してくれるんですか?」
「はははっ、もう着きますよ。やはり王都に来たのならここには来るべきでしょうから」
「来るべき場所……?だいぶん御屋敷から近いんですね」
「えぇ、なんと言ってもほぼご近所ですから。まぁご近所というには立場が違いすぎますけれどね。では御二方、こちらよりお降り下さい」
ユウメシスに言われるがままファトルメイトに続いて馬車から降りた二人の目の前には、それはそれは立派なこの街で最も大きな建物である─────
「「えぇぇぇぇ?!」」
王城と呼ばれる物がそびえ立っていた。
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「改めて君達の我が国の民を助けてくれた行い、心から感謝する」
「「は、はい!」」
「いやぁー……まさか王様と面会する事になろうとは……」
「び、びっくりしたねぇ……」
「我が国の国王は「王は民の象徴であって全権を振るう者ではなく、民の一員である事に変わりはない」という考えの持ち主です。故になんも言うかその……」
「フットワークが非常に軽く、誰とも距離が非常に近い方でしょう?まぁそれがあの方のいい所なんですがね」
王城の案内を受けてる最中、たまたま出会った王様に突然手を握られてお礼を言わた事で困惑していた二人に、ユウメシスとファトルメイトはそう王様について語る。
「所で、王様から貰ったこれって?」
「勲章……かな?」
「はい、その認識で間違いありませんわ。それさえあれば国営の施設を利用する際の金額が安くなりますし、タガティマ内での税金も安くなりますの」
「へぇー……!やっぱり人助けはするもんだねシィー!」
「そうだね。でもねノーちゃん、困ってる人が居たからって損得勘定で助ける助けないかを決めちゃダメ。勿論状況次第だけどそこを間違っちゃダメだよ?」
「はーい」
「さて、それでは次へと参りましょ!まだまだ行くべき場所は沢山ありますもの!」
ーーーーーーーーーーー
先程よりも長く馬車に揺られる事数十分、帰属街から街中へと降りて来た一同の揺られている馬車は、今度は大きなドーム状の建物の前に止まっていた。
「これまた……大きな建物だねぇ」
「ファトル、これはなんの建物?」
「ここは定期的に劇や発表などが行われている舞台ですわ。見るのは銅貨1枚で、気に入ったり面白かった場合にはチップを投げるんですの。四人でお願いしますわ」
「かしこまりました」
「結構安いんだ」
「そうなんですの。これは国王様の案で建設された物でして、国民の娯楽の為に造られたんですの」
「あの王様、こんな事もやってるんだ。本当に国民第一な人なんだね」
「えぇ、そうなんですの!ですから国民からも信頼厚いですし、私達貴族もそんな国王様を支える事に尽力してますの」
「ふふっ、いい国なんだね」
「はい!っと、そろそろ劇が始まる見たいですわね。お二人共!早く行きましょう!」
そう誇らしげにそう語るファトルメイトに連れられて二人の見た劇は、まるでこの国の今と未来を表すかの様に明るく楽しい物だった。
ーーーーーーーーーーー
「さてそれでは……ユウメシス、暫く自由時間ですわ。2時間程その辺でゆっくりして来てくださいまし」
「わかりました。ではお嬢様、また2時間後に」
「えっと、ユウメシスさんと別れて大丈夫?」
「自分から離といて迷子とかは勘弁」
劇場から少しだけ移動した所でまた馬車から降りた後、そう言ってユウメシスと別れたファトルメイトに二人はとても不安気な顔でそう尋ねる。
「ちょっ!お二人は私の事なんだと思ってますの?!」
「迷子常習犯」
「これに関しては私もノーちゃんと同意見かなぁ。ごめんねファトルちゃん」
「うぐっ……!し、しかし、お二人もこれを見ればユウメシスを払った理由が分かるはずですわ!」
容赦なく事実を叩きつけられ、ファトルメイトは少しだけ怯んだものの、そう言って勢いよく建物の入口を開けるとその建物の中には赤と青の暖簾が掛かっており─────
「「これって?」」
「お風呂っ!ですわ!」
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「いやぁー、まさか王都は一般人も男女別れてお風呂に入れるとは……」
「シィーはお風呂大好きだからね、嬉しそう」
「そりゃ勿論だよー!もし出来るならお風呂を持ち運びたいくらいだよっ!なんでユウメシスさん連れてこないのかなって思ったけどこれなら納得だよ~♪」
「ふふっ、そんなに喜んで貰えるなんて光栄ですわ。というか私としましては、あれを見てお風呂だとお二人が分からなかったのが驚きでしたわ」
「だって私達の故郷はみんな一緒にだったし、ねぇ?」
「うん。1人で温泉に行って入るのは自殺行為」
「だからってノーちゃんが男の人達とお風呂に入ってたのは私としては許し難い事だけどねー?」
「まさかノートゥーンさんが「男湯に入る」とか言い出すとは思ってませんでしたから驚きましたわ」
赤い暖簾をくぐり更衣室を抜けた先、広い湯船に浸かりながら二人は目の前で早く上がりたさそうにしているノートゥーンを見ながらそんな話をしていた。
「……というかその、意外と大きいんですのね。そのルシィーナさんの、そのー……」
「ん?あぁ、おっぱいの事?私達の住んでた村じゃこれくらい普通だったけどなぁ。でもファトルちゃんって確か今15歳だったよね?ならこれからだよー」
「えっとちなみにルシィーナさんってお幾つですの……?」
「私は今年で17になるけどまだ16だよー。ファトルちゃんより2つ上だねぇ」
「ふ、ふたつでそんな……ち、ちなみに、ノートゥーンさんは幾つなんですの?」
「ファトルちゃんと同じか1つ下くらいじゃないかなぁ?ノーちゃんが拾われた時は5か6歳くらいの体つきだったし」
「思ったよりも下だった……つまりノートゥーンさんも大きくなる可能性が……」……
「ねー2人共何の話してるのー?僕早く上がりたいー」
「きゃあっ?!い、いきなり近くで声を上げないで下さるノートゥーンさんっ!」
「えー、ファトルが気がついてなかっただけじゃん。僕悪くないー。そして早く上がりたいー」
「ふふっ♪仲良しだこと♪」
いつの間に近づいたのか、二人の目の前に来ていたノートゥーンとそれに驚いて悲鳴を上げたファトルメイトのやり取りを見て、ルシィーナは楽しげに笑うのだった。
ーーーーーーーーーーーーーー
「最後はここですわ!」
「ここってー……ファトルちゃんのお父さんに紹介された宿?」
「僕達が滞在する宿だよね。ここは知ってるよ?ファトル」
日も暮れ始めた時間になり、お風呂から上がってユウメシスと合流した後にファトルメイトから今朝紹介状を貰っていた宿へと案内された二人は頭にハテナを浮かべていた。
「ふっふっふっ……ノートゥーンさん、ここの宿は泊まるだけがいい所じゃありません事よ!ユウメシス、注文していた物を!」
「かしこまりましたお嬢様」
そう言って自慢げにユウメシスへと注文していた物を取りに行かせたファトルメイトの前で、なんなのだろうと首を傾げていると、美味しそうな料理が運ばれてくる。
「おぉ……!これはなかなか」
「美味しそうだねシィー!」
「そう!この宿は料理がとーっても美味しいんですわよ!」
「ねーねー!食べていい?食べていい?!」
「ふふっ♪ノートゥーンさんはもう待ちきれない見たいですわね。勿論、遠慮せず食べて頂いて構いませんわ」
「やった!いただきまーす!ん~♪ほいひー!」
「ノーちゃんって本当に美味しそうに食べるからこっちまでお腹減っちゃうんだよねー」
「それ、本当に分かりますわ。所でルシィーナさん、差し支えなければ明日の予定を聞いてもよろしいですか?」
「ん、いいよー。でもそうだなぁ、そろそろ私達の事をさん付けじゃなくてシィーナとかノートゥみたいに愛称で呼んでくれたら教えてあげようかな?」
「そ、それはその……私はお二人に助けて貰った身ですから、流石にそんな馴れ馴れしくする訳には……」
実は旅の途中も何度か提案していたルシィーナの再びの提案に対し、変わらない返事を気まずそうに言うファトルメイトを見てか、ノートゥーンがある事で口を挟む。
「もう充分馴れ馴れしくない?」
「へ?あっ、いやその、これはー……」
「ふふっ♪確かにノーちゃんの言う通りだね。それに、もう1ヶ月近くも一緒に過ごした仲間じゃない」
「仲間……」
「そうそう。それに、今更ファトルに遠慮は似合わないし」
「ちょっ!?それってどういうことですのノー─────」
「ん?」
「っ~!ノートゥ!これでいいんでしょう!」
「ん、それでいいのだ。で、こっちは?」
「……流石に、さん付けでお願いしますわ」
「ふふっ。勿論大丈夫だよ、ファトルちゃん」
「はい、シィーナさん」
こうして、一時の暖かく美味しい時間を過ごした3人には更に深い友情が芽生えたのであった。
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