のんびり異種女子日本旅

こたつ

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四国編

第二十七話 高知の隠れ名所なのです!

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「「「おぉー」!」」

「凄いでしょ。ここが四国内最長で日本最後の清流とも言われてる日本三大清流の一つ、四万十川だよ!」

「な、なんかいっぱい別称が着いたのぉ……」

「でも、どの二つ名にも名前負けしてない」

「すごく大きくて綺麗な川なのです!」

 近くの道路の路肩に車を止め、澄んだ水に山の蒼々とした木々を移す四万十川を沈下橋の一つから眺めていた四人は、その綺麗な川にそんな歓声を上げていた。

「さてさて、それじゃあここからの景色は堪能した事だし、次に行くとしようか」

「「「えっ」」」

「も、もう行っちゃうのです?もうちょっとこの辺りうろうろしても……」

「別に先を急ぐわけでもないじゃろう水無月?もう少しゆっくりとしても……」

「せっかくこんな良いとこ来たのに……」

「んー……?あっ、そういう事か!ふふっ♪大丈夫だよ3人共、だって次行く場所は────」

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「それでは、四万十川の旅をお楽しみ下さい」

「この川の屋形船、だからね!」

「なんだ、そういう事だったんだ」

「びっくりさせおって……」

「でも別の角度からこの景色を楽しめるのは凄くいいのです!流石みーちゃんなのです!」

「そんなに喜んで貰えるとは、予約しといた甲斐があったよー」

 ゆったりと川の流れに沿って進む屋形船の中で、水無月のちょっとした説明不足によりさっきまで不満たらたらだった三人は、屋形船からの景色を楽しんでいた。

「失礼致します。こちらお通しです」

「あっ、はい。なのです」

「えーっと。水無月、これは?」

「屋形船って言うのは景色を見るだけじゃなくて、皆と美味しいものを食べるのが醍醐味だからね。予約する時に頼んどいたんだ~♪」

「なるほどのぅ。して、これはなんの料理なのじゃ?」

「確か川エビの唐揚げだね。パリパリしてて美味しいよーっと、見えてきた見えてきた。皆、今からあの沈下橋を潜るよー!」

「「「おぉー!」」」

 ゆったりと四万十川を下る屋形船の中、四人は美味しい料理に舌鼓を打ちつつ、夏の暑さをも忘れてしまう涼やかで美しい清流の風景を満喫したのだった。

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「バウっ!」

「「「「うわぁっ!」」」」

「す、凄い迫力じゃなぁ」

「これが、土佐犬。おそろしかわいい」

「だ、だねぇ。いやぁありがとうございます。せっかくなので1度でいいからこの子達に土佐犬合わせてみたくて」

「いえいえ、こちらこそ!まさか異種女子ん皆さんとお話する事が出来るなんて……!ゴローと散歩に来ちょってよかったです!」

 四万十川の屋形船を堪能した後、高知市までやってきた四人は桂浜にて飼い主さんのご好意で散歩中の土佐犬と遊ばせて貰っていた。

「おぉ、これが土佐女子……」

「どこぞの土佐犬にガチでビビっておる役人とは違って、可愛げがある方言じゃなぁ」

「ロクラエルちゃーん?」

「あはははは……というか、大丈夫なんですか?そのー……」

「しゃー!」

「ノルンさんは……」

「あはははは……ノルンちゃんは犬が苦手なんだよねー」

「だってすごい勢いで追いかけてくるから怖いのです」

「はいはい。さて、貴重な体験ありがとうございました。お散歩、気をつけてね」

「あっ!もうちっくとだけ待ってもろうてええですか?せっかくやし私、桂浜案内しますよ!散歩道やし!」

「あらいいの?」

「はい!任せとーせ!」

 そう言う土佐弁女子の案内の元、桂浜稲荷神社や水族館、浦戸城跡やお土産屋など桂浜にある物を楽しみ、最後に坂本龍馬像の前へとやって来ていた。

「これがあの坂本龍馬」

「結構キリッとしてるのです」

「人気な理由も何となくわかるのぅ」

「ふふっ。皆楽しめたみたいでよかった。いやぁー、桂浜だけでも結構いっぱい観光場所あるもんだねぇ、今日は色々と案内してくれてありがとうね」

「意外とよけあるもんなんです!っとそろそろ戻らんと!」

「ん?お友達と待ち合わせ?」

「はい!それじゃあ名残惜しいけど私はこれで!」

「あっ、ちょっと待って。せっかくだし龍馬像をバックに一枚お願いしてもいいかな?」

「写真ですね!喜んで撮らして貰います!」

「おっと、そうじゃないんだよねー。皆ー、笑って笑ってー」

「へ?へ?み、皆さん?」

「ふふふっ、竜と写真を一緒に撮れる機会なぞ二度とないぞ?」

「天使ともない、はず」

「こんな可愛い子と一緒に写真撮れるなんて嬉しいのです!」

「バウっ!」

「シャー!」

「それじゃあ行くよー!はい、チーズ!」

 カシャッ!

 水無月に龍馬像前に押し込んだ高知女子を三人に囲ませた水無月は、そう言って龍馬像の前でピースする四人の写真を撮るのだった。
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