そして俺は召喚士に

ふぃる

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42話 贅沢な時間⑥

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「やったな!」
 イベントシーンに入り、ヘルステルが言う。
「…つっても、思った以上にボロボロだな。
 ここからは俺達バックアップの領分…だが。この荒れようだとちょっとばかし手が足りないかもしれねぇ。
 だから暇なときでいい、もうちょっとだけ手を貸してほしい。」


 そして会話シーンが終わり、操作画面へ。
 改めてじっくり街を見れる。

 レンガ造りの建物は倒壊こそしていないが、壁に大穴が開いてたりしてて荒れ放題。
 いくらか無事な建物もあるが、全体としてはかなりの凄惨さだ。
 だけど仮設テントで復興作業が始まってたり、店が開いてるのは希望が見える明るさもそこにある。

「これ、同じ風景見えてるのか?」
 新たに「受注可能」となったサブクエストの名前からして、段階を踏んで復興されていくのだろう。それにしては今いる場所に人が多く、ちょっと気になった。
 ショウヤとキリもイベントシーンの間に移動したのだろう、同じ場所に来ている。
「いや、オレの方は復興済みだな。
 同じマップだけど進行度合いで変わるんだよ、ここ。」
「あー分かった、それでどんどん便利になっていく系ねこれ。」
 新しいクエストの報酬枠には、施設開放の文言が並んでいた。


 しばらくサブクエ回したりして、ショウヤが昼飯で通話から外れ。
 休憩がてら召喚したままのウルフと戯れてると、キリの方から。
「どうだ? 召喚術の調子は。」
「このウルフ操作はもう慣れたけど、日常生活上でのイメージってのがまだ全然で。
 だからなのかな、やっぱりどうにもうまく行かない。前みたいな危ない状態ってのは、あれ以来無いし。
 キリはそういう苦戦したとことかないのか?」
「うちは最初からそういう妖術があるってのが前提だったからなぁ。
 …まだ魔法を縁遠いものとか、無意識に思ってるとか?」
 無意識どころか、思い返せばそれはあった。
 以前神社に行った時に感じた、魔法を使えない事に対する距離感。それが原因なのか?
「思い当たる事、あんのか?
 案外でかいらしいぞ、その距離感。『できるのが凄い』と『できて当然』の違いって。」
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